優先順位をしっかりつけることややるべきことの取捨選択をすることは、仕事ができる人、勉強ができる人には必須のスキル。 その一方で、優先順位をどうつければいいのかわからない、どれを切り捨てて良いのかがわからない、という悩みは多くの人が抱えています。 今回は、そんなお悩みを解決する具体的な方法をご紹介します。
やらないことリストを書いてみる
やるべきことを書き出して、やり終えたらチェックをつける、to doリストは、今やタスクを抱える多くの人が実践しているライフハックですね。 けれど、やらないことリストを書いているという人はあまりいないのではないでしょうか。 やらないことリスト=「not to doリスト」は、やることリストとはやや性質の異なるリストです。 でも、このやらないことリストをつけていくことによって、いつのまにか優先順位の決定や取捨選択が容易になっていくのです。
やらないことリストのポイント
やらないことリストは、その名の通り、やらなくていいことを書いていきます。 習慣的なことでも、その日に限ったことでもかまいません。 例えば、今日は学校がないからお弁当を作らなくていい。本を読みたいけど予習が終わらなそうだから本は読まない。そんな風に、やらなくていいこと、またはやるべきでないこと、やりたくないこと、をどんどん書いていきましょう。
書く時には、「期間」か「量」を決めましょう。 たとえば、2週間と決めてその期間の間はやらないことリストを書き続けてみてください。 ノートに見開き1ページ分やらない項目がたまるまで、という量で決めてもかまいません。
もちろん、毎日違う項目を書かなければいけない、ということはなく、思いつくまま、内容がかぶっても大丈夫です。 その決めた期間、量に到達したら、これまでに書き出したやらないことリストに目を通します。 そして、その内容について検討します。 というのも、やらないことリストに書かれた項目は、いわば、「自分がやらないと決めたこと」の項目。 ある程度その項目のサンプル数が集まったところで検討してみることで、自分が何を基準にやらないと判断しているのか、自分は何が嫌なのかがわかるようになるんです。 やらないことリストのほんとうのメリットは、そこにあります。
選べないのは、基準が曖昧だから
取捨選択が苦手な人、優先順位が決められない人、というのは、自分の中に、物事を決める基準が定まっていないことが多いんです。 例えばそういう人は、ごはんを食べに行ったとき、カロリーが低い方だったらA定食だけど、値段的にはBのが安いんだよなあ……。と迷ってしまう人が多いはずです。自分の中で物事を決める時にどの条件を優先して考えるかが定まっていないために、決断をすることができなくなってしまうのです。
そこで、効果を発揮するのがやらないことリスト。 たくさんのやらないと決めた項目が集まることで、自分がどういうものをやらないと決めるのか、何が重要なのかが見えてくるようになります。 そしてそこから見出した法則性から、自分が決める時の優先条件を上からいくつか定めてしまえば良いんです。
例えば、約束がかぶってしまっていてどちらか一方にしぼらなければいけないような時、自分は相手と自分の関係性から見てより重要な方を選択しているのか、または約束した日時が早い方を優先しているのか。
先ほどの例であれば、自分はカロリーという条件を優先するのか、値段を優先するのか、はたまた食べたい方を優先するのか。 もちろん場面に応じて条件の優先順位が変わることもありますが、自分の基本となる条件基準を持っているだけで、判断のしやすさは格段に違ってくるはずです。
やらないことリストには、自分のやらないと決める基準がどこにあるのかを気づかせてくれるだけでなく、やらないことを書き出すことで頭が整理されるというメリットもあります。 今、決断が苦手と思っている人は、ぜひやらないことリストを試してみてください。
参考サイト Forget the ‘To-Do’ List, You Need a ‘Stop Doing’ List | TIME

