月5万では “ゆとり” と呼ぶにはほど遠い。「稼げる力」をつけたい人がまず捨てるべきもの

野呂エイシロウさん「稼げる力をつけたい人がまず捨てるべきもの」01

終身雇用制度がほぼ崩壊した現在、「副業」という言葉をメディア等で見聞きする機会が増えてきました。かつての日本の企業では副業が基本的にNGでしたが、いまではむしろ副業を推奨する企業が増えてきています。そういう時流のなか、「少しでもお小遣いの足しになれば……」といった気持ちで副業に興味をもっている人も多いはずです。

しかし、『副業は、自己PRがすべて。』(プレジデント社)を上梓したばかりの戦略的PRコンサルタント・野呂エイシロウ(のろ・えいしろう)さんは、「月5万程度を稼ぐ副業では意味がないのではないか?」と語ります。そして、「稼ぐ力」をつけるためには、あるものを「心のなかで捨てる」ことが重要だそうです。

副業で具体的に稼ぐ方法については次回の記事に譲りますが(『「会社でExcelを10年使っていた」だけの一般人が “稼げるビジネス” を始める方法』参照)、まずは、副業に対する意識について解説してもらいます。

構成/岩川悟・清家茂樹 写真/塚原孝顕

本当の「ゆとり」は、アルバイト副業では手に入らない

副業に興味をもっているみなさんは、もしかしたら「副業で稼ぎを増やして、暮らしにゆとりをつくれたらいいな」というモチベーションでいるかもしれません。でも、現実はもっと深刻で「自分で稼ぐ力を磨かなければ、お先真っ暗……」。これがいまのリアルな状況です

動機はなんであれ、副業で成功したかったらやるべきことは同じです。「副業で月に5万円ほど」のような小遣い稼ぎの意識は捨てましょう。そして、本業を超えるくらい稼ぐことを目標にしましょう

もし5万円のゆとりができたら、生活は多少楽にはなるかもしれません。でも、人生そのものに変化は起きませんよね? 車を買ったら、そのローンで消えてしまう程度です。それって、本当に「ゆとり」と言えますか?

でも、毎月20万円を副業で稼げたらあなたの生活、人生はガラッと変わります。もちろん、ただ「贅沢をしよう」というわけではありません。むしろ、「必要なものを迷いなく買える」ようになることが本当のゆとりだと僕は思います。

野呂エイシロウさん「稼げる力をつけたい人がまず捨てるべきもの」02

パソコンの調子が悪くなってきたなら、新しいハイスペックのものをすぐに買える。夫婦の家事分担が互いの生活を圧迫しているなら、食洗機や衣類乾燥機、ロボット掃除機を家計のことでもめずにすぐ買える。大切な友人の結婚式に、ご祝儀だけでなく気の利いたサプライズを贈ることができる。結婚記念日に配偶者が欲しがっていたものを買える。子どもを私立の学校に入れることができる。親に海外旅行をプレゼントできる……数え挙げたらキリがありません。

人生を豊かにするために、迷わず資金を投入できる自由があること。それが「ゆとり」だと考えます。

そのためには、おそらく月5万円では足りません。まして、休日や終業後にアルバイトをするような副業では、その月5万円のために休息の時間やプライベートの時間が失われ、人生の豊かさとはほど遠くなってしまいます。

そして、先にお伝えしたように、「月5万円あれば御の字なのでアルバイトで十分」「ちょっとした副業で5万円稼げればラッキー」といった程度で満足していては、将来のリスクヘッジにはなりえません。もし会社が倒産したりリストラされてしまったりしたときに、アルバイトをするか、高齢でも雇ってくれる会社を探して不利な転職活動を行なうしか生き残る選択肢がないのでは、あまりにサバイバル力に欠けると思いませんか?

でも、みなさんにはもう能力が備わっています。その能力を活かしきれていない状況は、僕からしたら、「もったいない!」のひとことに尽きます。あなたにはもう5年、10年、20年と仕事で磨き続けてきたスキルやノウハウがあるはずです。そのスキルやノウハウには、あなたが思っている以上に需要と価値があることを、まずは認識してください。

そして、そのスキルとノウハウを活かし、副業で「本気の個人事業」を展開してはどうでしょうか? 正しく「自己PR」を行ない効率的に稼ぐ能力を磨けば、あなたの副業は月5万円と言わず、月20万円でもそれ以上でも稼ぐことが可能です。

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心のなかで「会社員を辞める」

それでも副業をすることに迷いがあったり、あるいは本業が忙しくて落ち着いて考えられなかったりするようであれば、頭のなかだけで一度「会社員を辞めてみる」といいと思います。まず、マインドを変えるきっかけを自分に与えるのです。

みなさんにぜひおすすめしたいのは、「会社に所属する」という発想をまず捨てることです。そのうえで、これまで培ったスキルを活かしてどんな仕事ができるか想像してほしいのです。

それは、単なる「妄想」でもかまいません。妄想はすべてが都合のいいぶん、バカにできないモチベーションを生み出します。それでも妄想しにくければ、「宝くじで1億円当たっちゃったから速攻で会社を辞めよう。その先、何を仕事にしたら楽しいかな?」でもかまいません。

その次に、インターネットを活用して自分と同じスキルをもつ人がどんな商売をしているのかを調べたり、どんなメディアを活用できるのか仕組みを調べたりしてみましょう。いわば、副業前のリサーチをするのです。

イメージがより具体的になればなるほど、モチベーションも高まっていきます。「私もこんなことしたら、人に感謝されるのかな」とか、「同業者と語り合う機会があったら楽しそうだな」とか、「めちゃめちゃ儲かったらどうしよう!」のように、妄想を膨らませましょう。いまの会社だけでは張り合いがなかった「自分の仕事」の可能性に、新しい価値と喜びを感じ、ワクワクすることが大切です。

そして、まずは “お試し” で副業を始めてみるのもいいと思います。会社が副業を禁止しているのなら、収益が上がらなければいいだけの話です。あるいは、「ちょっと稼げちゃった」くらいであれば問題はそれほどないでしょう。

知り合いづてに有料・無料でサービスを提供してみたり、専門家としてのブログやSNSを始めてみたり、自分のイメージする働き方をしている人のオンラインサロンに入って一緒に活動してみるなど、実際に行動を起こしてみましょう。

あまり心配しなくても、どこの誰ともわからない人にいきなり大きな仕事や依頼が来るほど副業は簡単ではありませんし、本格的に始めるとなれば、甘いことは抜きにして全力で取り組まなければなりません。その前に、自分の名前をおとしめない程度に予行練習をするのは、リサーチの一環としてありだと思います。

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定期的なコミュニケーションを習慣化する

そして、副業を始めることの大きなメリットは、「新しい人間関係」が生まれることです。いままでの会社員だけの生活では交わる機会のなかった人たちとのつながりが生まれ、新たな学びを得て世界がどんどん広がっていきます。本業の仕事でもその関係性を活かし、勤務先に新しい風を吹き込んだり、いままで以上の成果を生み出せたりする可能性もあるでしょう。

しかし、人間関係といっても、「1回仕事をしただけ」「名刺交換をしただけ」では深いつながりにはなりません。出会いはあくまで、「きっかけ」に過ぎないのです。そこから継続的に連絡を保つことで、会話や仕事の機会が生まれ、2回、3回と接点ができて関係性が強まっていくのです。

僕はいま、放送作家、広報PRコンサルタントの仕事を合わせて約2,000人とのつながりをもっていますが、できればその全員とコミュニケーションを維持し続けたいと考え、定期的な連絡を欠かさないようにしています。

Facebookなどでつながっているなら、相手の投稿になんらかのポジティブなコメントを残し、SNSのつながりがなければ電話やメールを定期的にしています。また、相手の会社で大きなプロジェクト始動がある場合や、つながりのある人のメディア出演などがあれば必ず「拝見しましたよ!」とメールをしますし、相手の動きがわからなければ、僕の近況について機会を見て連絡します。たとえばそれは、相手に関連しそうなビジネスの事例紹介や情報提供などです。

「相手に忘れられないこと」について、僕は必死でありたいと思っています。たとえば、メールを送るタイミング。「山田さん」という人に用件があってメール送信先に名前を入力すれば、連絡帳に入っているいくつもの「山田さん」が出てくるはずです。その際に僕は、「要件のある山田さん」以外の「すべての山田さん」にもなんらかの連絡をすることをルール化しています。あるいは、「○○商事の山田さん」に用件がある際に、「○○商事」のほかの知り合い全員にも連絡をします。

そうすればなんらかの返事をもらえますし、新たな担当案件や、あるいは異動や転職などの近況もわかってつながりを維持することができます。その流れのなかで、新たな仕事の相談が来ることも珍しくありません。

みなさんがいま勤務する会社での人脈は、本当にいつでも連絡がとれる関係性になっていますか? 僕は、1年間もコミュニケーションを欠いてしまったら、それはご縁が切れてしまったと同然だと思っています。

人脈とは「いつでも連絡がとり合える関係」でなければならないのです。長らくご無沙汰しておいて、用があるときだけ連絡するのでは誠意が感じられませんし、それを気に病んで用があっても連絡できないのでは意味がありません。

もし、いまの会社での人脈さえ放置気味になっているのなら、今日から考え方を改めましょう。会社での人脈はもちろん、これから副業のなかで知り合う人たちとも、定期的に連絡をとれる関係性をつくり維持していってください。

野呂エイシロウさん「稼げる力をつけたい人がまず捨てるべきもの」05

※今コラムは、野呂エイシロウ 著『副業は、自己PRがすべて。』(プレジデント社)をアレンジしたものです。

【『副業は、自己PRがすべて。』より ほかの記事はこちら】
「会社でExcelを10年使っていた」だけの一般人が “稼げるビジネス” を始める方法
「なぜか一緒に働きたくなる人」の特徴。不況でも仕事を失わない人には “このスキル” がある

【プロフィール】
野呂エイシロウ(のろ・えいしろう)
1967年、愛知県に生まれる。愛知工業大学在籍中に、学生起業家として活躍後、雑誌編集者に。『天才・たけしの元気出るテレビ』で放送作家としての活動を開始し、『ザ!鉄腕!DASH!!』『特命リサーチ200X』『奇跡体験!アンビリバボー』『ズームイン!! SUPER』といった数々の人気番組を手がける。30歳のとき、大手広告代理店に誘われたのがきっかけで戦略的PRコンサルタントへ転身。TV番組をヒットさせるノウハウを企業PRに生かすなど独自の手腕を発揮。これまでに、大手広告代理店をはじめ、150社以上と契約。自動車会社、家電メーカー、飲食チェーン店、飲料メーカー、学習塾、金融など、分野は多岐に渡る。『考えなくてもうまくいく人の習慣』(ワニブックス)、『入社1年目から差がついていた! 行動が早い人の仕事と生活の習慣』(すばる舎)、『心をつかむ話し方 無敵の法則』『先延ばしと挫折をなくす計画術 無敵の法則』(アスコム)、『プレスリリースはラブレター テレビを完全攻略する戦略的PR術』(万来舎)、『副業は、自己PRがすべて。 「稼ぐ人」が実践する成功戦略』(プレジデント社)など、著書多数。

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