以前、洋書で英語を学ぶ効果についてご紹介しました。
今回は、初級〜中級者向けにおすすめの本を5作、リストアップしてみます。
難しさは筆者感覚ですが、高校三年生なら以下に挙げた物は全て読めると思います。 初級は、基本的な文法さえ押さえていれば、誰でも読めます。 わからない単語があったら文脈から想像したり、その都度調べて覚ていきましょう。
初級
『Deltora Quest シリーズ』
著者:Emily Rodda
デルトラ王国は王家に伝わる7つの宝石がはめこまれたベルトによって守られていた。しかし、そのベルトは影の大王に破壊され、7つの宝石は7つの魔境に隠されてしまう。平和は破られ、王国は影の大王が支配し始めた。16年後、鍛冶屋の息子リーフはデルトラ王国を救うため、元城の衛兵のバルダと2人で宝石を取り戻す旅に出る。7つの魔境の1つ、「沈黙の森」でこの森で育った少女ジャスミン、カラスのクリー、小動物のフィリを仲間に加え、3人と2匹は7つの魔境を目指し旅を続ける。(Wikipediaより)
小説やアニメでおなじみのデルトラシリーズです。小学生のときに読んだという人も多いかと思います。英語のレベル的にも内容的にも非常に読みやすいため、初めて洋書を読むという人はこの本から始めてはどうでしょうか。
『There's a Boy in the Girls' Bathroom』
著者:Louis Sachar
一見すると表紙からコメディかな?と思うかもしれませんが、実はシリアスでハートフルなお話です。 クラスメイトや先生に嫌われている問題児のブラッドリーは、友達になってくれそうだった転校生にも裏切られてしまいました。しかし、学校のカウンセラーのカーラが彼の優しさに気づき、成長させてくれます。最後は涙なしには読めない感動作です。感動作なのになんであんな表紙なのだろうと当時思いました。中学レベルの英語力で十分読めてしまいます。
中級
『The Giver』
著者:Lois Lowry
ジョージオーウェルの『1984』のようなユートピア物です。天候を始めあらゆることが統制されている世界は、確かに理想的に見えます。全てが秩序と規則によってコントロールされているため、心からの喜怒哀楽がありません。過去の記憶を受け継ぐものとして選ばれた主人公ジョナスは、支配構造に疑問を抱き……。
泣いたり、笑ったり、喜んだり、怒ったり、僕たちは当たり前の「感情」「感動」について考えさせる名作でした。児童書とは思えないほどの濃厚な内容です。当然大人が読んでも楽しめます。僕は受験生のときに読みましたが、高校生程度なら気軽に読めます。
『Harry Potter シリーズ』
著者:J.K.Rowling
これは言うまでもないですね。小説や映画でおなじみの「ハリポタ」シリーズです。孤児のハリー・ポッターは親戚の家で暮らすが、叔父・叔母・従兄にいじめられていました。しかし、自分が魔法使いであることを知ると親戚の家を飛び出しホグワーツ魔法魔術学校へ入学します。ロンやハーマイオニーといった親友たちを始め、たくさんの仲間から様々なことを学び成長し、そして、両親を殺したヴォルデモート卿と対決してゆきます。
僕はハリーポッターから洋書を読み始めました。上記の3つより知らない単語の量が多いですが、その都度調べて読破しました。文脈から想像して、入試本番を模してもいいですね。
『Howl's Moving Castle』
著者:Diana Wynne Jones
これも言うまでもないですね。ジブリの映画で有名です。ほとんどの人が知っているのではないでしょうか。楽しく読めるファンタジーの大作でストーリー展開も速く、読みはじめて数行で話に入り込めます。荒れ地の魔女に呪いをかけられ90歳になってしまった帽子屋のソフィーは、魔法使いハウルの「動く城」に転がり込みます。「美女の心臓を盗む魔法使い」と恐れられたハウルと行動を共にするが……。ジブリ作品とはちょっと異なりますが、映画で描かれなかったシーンや伏線の回収がきっちり描かれています。案山子の謎もちゃんとわかります。本筋はジブリの通りなので、すんなり読めます。
今回はこの5作です。順番に難しさが上がってゆきます。
洋書を普段から読むことで、試験本番で出題される長文に抵抗感がなくなります。 むしろ親近感さえ湧いて、得点源に変わるかもしれません。 小説であれ評論であれ、自分が興味のある分野の洋書ならば何でも構いません。 電車の中、学校の休み時間、勉強中の息抜き、本を読むタイミングはいくらでもありますが、「おれ、洋書読んでんだぜ」とドヤ顔で読んで、周囲のライバルを威圧してやるのもいいかもしれませんね(笑)

