英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」の新規コース「パーソナルトレーニングIT英語コース」(以下:IT英語コース)の魅力を「英語のプロ」が語るシリーズの後編をお届けします。
前編では、「IT英語コース」の内容や魅力、「IT英語コース」を受けることで得られるメリットなどを、開発に携わっている田畑翔子さん(英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を運営するスタディーハッカー社常務取締役。言語教育情報学修士で、英語教育の国際資格TESOLを保持)と堀 登起子さん(株式会社スタディーハッカー コンテンツ戦略企画部、TESOL修士)に語っていただきました。
後編では引き続きおふたりに、「IT英語コース」で具体的にどのようなトレーニングが必要か、なぜこのトレーニングが必要になるのかなどを中心にお話をうかがいます。
【前編はこちら】
- ひとりひとりのレベルに応じて、必要なトピックやトレーニングを提供していく
- 実際の業務で使う場面や、どんな場面でその表現が使われるかを意識しながらトレーニングしていく
- IT英語コースで「コミュニケーション・ストラテジー」を学ぶメリット
- 日々の業務で忙しい方にこそ、IT英語コースを受講していただきたい
ひとりひとりのレベルに応じて、必要なトピックやトレーニングを提供していく
——「IT英語コース」では、IT業界での実務にひもづいたトピックが提供されるとうかがいました。具体的には、どのようなトピックを扱うのでしょうか?
堀さん:社内向けのトピックだと、新システムのテスト運用の結果に関するミーティングや、人員不足に関する対処法に関する話、データベース設計の方式の話などが出てきます。
社外向けのトピックでは、海外ベンダーのエンジニアに対しての指示や、海外クライアントへのプロジェクトの進捗報告などもあります。システムエンジニアや、セールス担当者、マネージャー職などさまざまな職種の方に関連する内容をご提供します。
ひとりひとりのレベルやニーズに合わせてトレーニングや教材を選択していきますので、受講生全員が同じトピックを扱うわけではないのですが、その方の英語力に合わせて、IT業界で想定しうるトピックを幅広く扱っていきます。
——「IT英語コース」では、どのような英語トレーニングを行なうのでしょうか?
堀さん:トレーニング自体はこれまでのとおり、受講生の方の現状の課題に応じて必要なものを提供していきます。
代表的なトレーニングは、「速読リーディング」。リスニングや語彙学習、チャンクリーディング(*)、サイトトランスレーション(*)、音読、暗唱、シャドーイング(*)という流れで、受講生の課題発見をしつつ、リーディングスピードとリスニングスキルを上げるトレーニングです。
*チャンクリーディング:意味のかたまりであるチャンクごとに英文の語順で読むことで、リーディングスピードを上げるためのトレーニング
*サイトトランスレーション:チャンクごとに内容をすぐに想起できるか確かめるトレーニング
*シャドーイング:流れてくる音声より1、2語遅れで復唱するトレーニング
文法に抜けが見られる方であれば、イメージを通して文法をとらえることで、直感的に意味が理解できるようになる認知文法のトレーニングも行ないます。アウトプットスキルに課題がある方であれば、アウトプットスキルを鍛えるトレーニングもご用意しています。
田畑さん:受講生の方の課題やレベルに応じて、トレーニングがカスタマイズされます。ただ目的がなんであれ、言語習得に大事なのは「大量のインプットと少量のアウトプット」のバランス。これまでのコースと同様、IT英語コースでもこのバランスを維持しながら効率のよい言語習得ができるよう意識しています。
発話などのアウトプットスキルを鍛えたいという方でも、アウトプットトレーニングはしつつも、IT業界で必要な英語表現のインプットは当然必要になります。これは初級の方でも上級の方でも変わりません。
スクリプトはレベルに応じたものをご用意していますので、初級から上級まで幅広く対応しています。
初級レベルの場合でも、通常のビジネス英語で最低限使えるようにすべき語彙や表現をカバーしながら進めていきます。ですから「IT英語ってなんか難しそう」と思う初級者の方でも、TOEIC400点くらいのレベルであれば、ご心配はいりません。やるべき課題や必要なトレーニングは毎回のセッションでお伝えしていきますので、どのレベルでも柔軟に対応いたします。
実際の業務で使う場面や、どんな場面でその表現が使われるかを意識しながらトレーニングしていく
——「IT英語コース」ではグラフやチャート、視覚教材を扱ったトレーニングが一部含まれます。どのようにトレーニングを行なうか、教えてください。
田畑さん:こちらは第二言語習得理論のESP(特定の目的のための英語:English for Specific Purposes)にのっとったトレーニングで、グラフやチャートを使って説明するという実際の場面をイメージしながら、発話などのアウトプットスキルを鍛えるのがねらいです。
IT業界で出てくるようなチャートやグラフを掲示して、その説明の仕方を訓練するトレーニングが一例です。グラフなどの資料を相手にわかりやすく説明するにも訓練が必要。しかも、準備せずにいきなりフリートークのような形式で練習をしても、自分の知っている言い回ししか使えないため、表現の幅が広がっていきません。
アウトプットトレーニングでは、論理的に話すための「型」や言い回しをいつでも使えるように習得していき、あとは内容に応じて話す内容を考えるだけでいいようにしていく、という力を身につけていただきます。ただ会話文を丸暗記してその場でしか使えない表現を学ぶのは非効率ですから、実際の業務シーンで応用の効きやすい表現力を習得することに重きを置いています。
グラフやチャート以外にも、写真やイラストを見てストーリーを説明していくトレーニングもあります。ここでも、「過去の出来事であれば過去時制にする」、「時系列で説明するときはつなぎ言葉が必要」といったことを学ぶことで、過去に起きたトラブルや、システムエラーの経緯を、過去時制やつなぎ言葉を使って説明できるようにするというように、実際の業務に応用できるかたちでトレーニングしていきます。
IT英語コースで「コミュニケーション・ストラテジー」を学ぶメリット
——「IT英語コース」のアウトプットトレーニングでは、「コミュニケーション・ストラテジー」も学ぶそうですね。コミュニケーション・ストラテジーとはなんでしょうか?
堀さん:「コミュニケーション・ストラテジー」とはその名のとおり、コミュニケーションをとるための戦略です。どんな言語であれ、コミュニケーションを行なう際に何かしら問題が生じますよね。例としては、まわりが騒がしくて相手の言うことが聞き取れなかった、オンラインミーティングで通信状態が悪くはっきり聞き取れなかった、単語の意味がわからないなどが考えられます。
また相手との商談で反論したいときに、相手にいかに不快感を与えずに配慮した言い回しができるかも、関係性構築のうえでは重要です。ほかには、言うべきことが思いつかないときの沈黙を避けるために、 “Let me think.” “You know.” などのフィラーを入れて時間稼ぎするストラテジーも必要になります。
——こうしたストラテジーを知っておかないと、相手との信頼関係はうまく築けませんよね。
堀さん:はい。母語でも、こうしたコミュニケーション上のトラブルに対処するためにいろんな方略を使っているわけですが、第二言語だと知識やスキルの不足が原因で、さらにそういった問題が起こりやすいんですよね。
そこで、「こんなトラブルのときはこう対処しよう」という方針を定めておいたり、「こういう障害が起きた際はこの言い回しを使おう」といったフレーズを身につけておいたりすることで、困ったときにすぐ対処できるようになります。こうして、いまもっているご自身の英語力を最大限活かせるようにするのが「コミュニケーション・ストラテジー」を学ぶ目的です。日本の英語教育ではそれほど重視されていない領域なのですが、知っておくと円滑なコミュニケーションのうえではかなり有効な武器になりますよ。
田畑さん:プロジェクトマネジメントをされている方からお聞きしたお話によれば、海外のベンダーやクライアントとのやりとりの際に、言いたいことは言えるものの、相手やその場の状況においてふさわしい英語なのか迷ったり、うまくニュアンスが伝えられなくて関係性が構築できなかったりすることが、英語力が高い方でもよくあるそうです。
また、外国籍の部下をもっている方の場合、改善点や注意を相手の意欲を失わないような言い回しで伝える方法や、その際に有効なクッションの置き方を知りたいという方も多いようです。言い回しを考えるのにメール作成に時間がかかってしまうと悩まれた方もいらっしゃいましたので、そういったケースにも「コミュニケーション・ストラテジー」は応用できます。
日々の業務で忙しい方にこそ、IT英語コースを受講していただきたい
——どのような方にIT英語コースを特に受講していただきたいと考えていますか?
田畑さん:IT業界にお勤めの方はもちろん、IT業界で英語を使って仕事をしたい方、IT業界で今後スキルアップを果たしたいという方に特におすすめです。みなさんの英語力に合わせてパーソナライズできますので、英語を実際の業務で使う必要があるという方にレベル問わず、広く受講していただきたいですね。
——最後にIT業界で英語を使って活躍したいという方や、この記事を最後まで読んでくださった方にメッセージをどうぞ。
田畑さん:IT人材はさまざまな業種で足りないと言われているのですが、IT企業そのものも海外との仕事が増えたり、海外から優秀な人材を採用したりするのに、英語ができないことがネックになってしまうことがあるというお話を耳にします。
ITスキルが高いというだけでも国内では有利ですから、これに加えて英語力があれば、キャリア形成のうえでとても有利になりますよね。
転職目的で受講したIT業界のお勤めの方のお話を聞いても、英語力の有無で年収が著しく変わったり、いい条件の企業に転職が実現しやすくなったりするのはよくあるそうです。過去の受講生の方のなかには、ENGLISH COMPANYのトレーニングを受けて3か月で900点台をクリアして一流企業のマネジメント職の転職が実現して、年収が大きく上がった方もいらっしゃいました。
IT業界に限らずどの業界においても英語力が前提という風潮が強まってきているので、いまのうちに英語力を高めておくことは必要不可欠です。
「英語力を上げる」という側面を、私たちプロトレーナーに任せていただいたら、仕事の幅も広がり、よりよい世界が広がるはずです。みなさんの受講をお待ちしています。
堀さん:日々の業務で多忙のなか、英語力を上げなければいけなくて悩んでいるIT業界の方はかなりいらっしゃるはず。自分でなんとかしようと思っても、TOEICで100点、150点を上げるのは大変ですよね。実務に必要な英語力を身につけるために、あれこれ試したけれども挫折した方もいるでしょう。
そんな方こそ、ぜひENGLISH COMPANYに来ていただきたいと思います。短期間で英語力を効率よく上げるためのメソッドが私たちにはあります。
一般的にコーチング系スクールでは毎日3時間学習が必要とうたうことが多いのですが、仕事をこなしながら毎日3時間の学習を行なうことはあまり現実的ではないと、私たちは考えています。ENGLISH COMPANYでは、効率重視で毎日合計約1時間の自習でも高い学習成果を出してきました。
英語力を身につけたい。でも仕事が忙しくてなかなか時間が取りにくいというIT業界にお勤めの方に、ENGLISH COMPANYのIT英語コースはピッタリです。
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前・後編の2回にわたり、IT業界で今後求められる英語スキル、IT英語に特化したコースを開いた理由、IT英語をENGLISH COMPANYで学ぶ魅力、そして「IT英語コース」で実施する主なトレーニングについてお話していただきました。
克服すべき課題や、やるべきことが明確で、効率よく続ける方法を身につければ、日頃の業務が忙しくても、IT英語が効率よく身につくはず。科学的知見に基づく高密度トレーニングで、IT業界で必要な英語力を身につけられる最短ルートを通っていきませんか?
■パーソナルトレーニング IT英語コースについて インタビュー一覧
前編:「IT業界で活躍するための英語力を効率よく身につけたい」そんなニーズにすぐに応える新パーソナルトレーニングコースが誕生!
後編:「IT英語コース」で鍛えられる英語スキルを「英語のプロ」に聞いてみた
【プロフィール】
田畑翔子(たばた・しょうこ)
京都府出身。米国留学を経て、立命館大学言語教育情報研究科にて英語教育を専門に研究。言語教育情報学修士・TESOL(英語教育の国際資格)を保持。株式会社スタディーハッカー常務取締役、コンテンツ戦略企画部 部長
堀 登起子(ほり・ときこ)
大学では言語学を学ぶ。卒業後は英語講師やPR企業の海外担当として活躍。通訳・翻訳として10年以上のキャリアをもつ。大学院では国際言語教育について学びつつ、多読スクールを運営。脳科学とComplex Theoryの視点から第二言語習得を捉えることがライフワーク。大学の助教として英語を指導したこともある。TESOL修士取得。株式会社スタディーハッカーコンテンツ戦略企画部。