かっこいい英語を書けるようになりたい。 誰もが一度はそう思ったことがあるでしょう。ぼくもあります。しかし、往々にして学校の先生はこう言います。
「英作文は、できるだけ簡単な英語で書け」
もちろん先生のおっしゃる通り、それが正しい戦略です。小難しい表現を使おうとしてミスを犯し減点されてしまっては、元も子もありませんから。 とはいえ、環境問題についての意見を書くのに子どものような英語では格好がつきません。問題文が論説文なのだから、自分の解答もそれに近い大人な文体で書く方が自然です。
英作文を手っ取り早くかっこよくするには、普段使いの英単語を見栄えのいい単語に置き換えてしまうのが一番です。そこで、使うだけで「あ、この人難しい英文よく読んでいるな」と思われる単語を5つご紹介します。どうぞ、ドヤ顔でお使いください。
aboutの代わりにapproximately
大まかな数字を示すときの「約」といえばaboutです。しかし、これをapproximatelyに置き換えると、たちまち話し言葉からきちんとした書き言葉に変えられます。さらに、発音もなんだかかっこいい。ただし、スペルミスに要注意。
「約100メートル」 before: ”about 100 meters” after: “approximately 100 meters”
butの代わりにhowever
「しかし」のbutを使うときは注意が必要です。句と句を繫げる等位接続詞として使う場合、butを文頭に置くのは厳密に言うと文法的に正しくありません。しかし、会話では文頭にbutが使われることもしばしば。そういうときはhoweverを使っておけば、文法的にも見栄え的にも心配無用です。
「しかし、現実はそう簡単なものではない」 before: “But reality is not that simple.” after: “However, reality is not that simple.”
soの代わりにtherefore
理由から結論を示すときの接続詞は、ひとつの英作文のなかで何度か使うことがあります。そんなとき、二度ともsoを使っては「自分には使える単語が少ししかありません」と言っているようなものです。soとthereforeの異なる単語を使うことで、語彙力を示せます。哲学者・デカルトの有名な言葉の英訳でもやや格式張ったthereforeが使われています。
「我思うゆえに我あり」 before: “I think, so I am.” after: “I think, therefore I am.” (定訳)
can’t の代わりにbe unable to
be able toを否定形にするときはun-をつけてbe unable toとします。この例に限らず、in-やun-を単語の頭につけて否定形にするとスマートに作文できるということがよくあります。ただし、un-だったかin-だったか自信のないときは使わないでおきましょう。ドヤ顔でスペルミスほど格好悪いものはありません。
「人は水なしでは生きていけない」 before: “Human beings can’t live without water” after: “Human beings are unable to live without water”
explainの代わりにillustrate
illustrateと聞いても、堅い文章に馴染みがないと絵の「イラスト」のイメージしか持たないかもしれません。しかしillustrateは論文などでよく見かける動詞です。(図やグラフによって)「説明する」「示す」「明らかにする」などの意味で使われます。
「それが細胞の構造を説明している」 before: “It explains a structure of a cell.” after: “It illustrates a structure of a cell.”
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繰り返しますが、英作文では減点されないことが第一です。 しかし、受験を終えても英文を書く機会は訪れます。いずれは大人な英文を書けるようになる必要があります。まずは単語レベルで目指してみてはいかがでしょうか。

