いつまでも「幸せを感じられない人」の悪い口癖3つ。脳は “あの言葉” の悪影響を受けていた

幸福度が低い人の最悪な口癖01

「ネガティブな考えばかり繰り返してしまう……」
「もっと前向きな気持ちで仕事したいな……」

仕事でも私生活でも、誰もが “幸せでいたい” と願っているはず。それでも「思うようにいかない」と感じる人は、普段口にする言葉から意識して変えてみてください。思いのほか、口癖は幸福度に関与しているものなのです。

今回は、口癖が幸福度にもたらす影響を解説しつつ、幸福度を下げてしまう悪い口癖を3個お伝えします。

口癖が「幸・不幸」に影響をもたらす脳科学的理由

普段何気なく口にする言葉が、私たちの幸・不幸に影響をもたらしてしまう――にわかには信じがたい話ですよね。ところが、浜松医科大学名誉教授である高田明和氏によると、言葉が脳を変えるというのは現在の脳科学では常識だとのこと。

いったいどのようなメカニズムで、言葉は私たちの脳に働きかけているというのでしょうか。

その鍵を握るのは「ミラー・ニューロン」の働きです。ミラー・ニューロンとは、相手の行為を観察するだけで、鏡に映し出すように対応して働く脳の神経細胞のこと。たとえば、会話中に相手が笑い出すと、自分も楽しい気分になって笑顔になることがありますよね。それも、この神経細胞が働いているからなのです。

高田氏によると、じつはこのミラー・ニューロンは、言語中枢の周辺にあるのだそう。そのためミラー・ニューロンは、言語とも密接な関係があると言います。

つまり、普段使う言葉が脳に影響を及ぼすということ。よい言葉を多用すれば幸福度は高まり、逆にネガティブな言葉ばかりになると、脳も心も元気を失ってしまうというわけです。

幸福度が低い人の最悪な口癖02

実際に、ピッツバーグ大学のべラ・ヴァイン氏らの研究では、心身の健康とその人が扱う言葉には密接な関わりがあることが示されています。研究では1,567名の大学生が書いたエッセイと、35,000名以上が書いたブログを分析。言葉の使い方と健康レベルに関係性があるのかを調べました。

その結果、ネガティブな気持ちを書く人ほど、幸福度が低く、孤独感や神経症傾向にあることが判明。反対にポジティブな言葉を使う人は、健康状態がよく、うつや神経症の割合が低かったのだそう。

因果関係は示されていませんが、扱う言葉と幸福度には相関性があることが明らかとなったのです。

この結果に対し、心理学に詳しいメンタリストDaiGo氏は、人間の脳は言葉を学習し、その言葉によって思考が縛られてしまうと考察します。たとえチャンスが舞い込んできたとしても、それを肯定的にとらえられるのか、否定的に受け止めるのかは、普段口にする言葉の良し悪しによって分かれてしまうと言うのです。

では、私たちの幸福度を下げないために、どのような口癖を控えるとよいのでしょうか。

幸福度が低い人の最悪な口癖03

幸福度を下げる口癖1.「~~のせい」

「〇〇さんが言ったせい」「上司がよい指示をくれなかったから」など、他責思考の言葉をよく使用する人は注意が必要。数々の一流アスリートを担当した経験をもつメンタルコーチの飯山晄朗氏は、他責思考型だと逆境に弱くなると言います。

一見、責任転嫁は自分のストレスを軽くしてくれそうに思えますが、じつは逆効果。皮肉にも、いつも周囲や環境のせいにすると、否定的な脳になりストレスを感じやすくなるのだとか。他責癖のある人は、ストレスのあまりピンチをうまく乗り越えられず、また人に責任転嫁をする……。こうした悪循環に陥り、次第に諦め癖がついたり、無気力感を味わったりするようになるのだそう。

その状況から脱するために飯山氏が提案するのは、おかげさまという言葉。誰かのせいにして自己防衛したがる意識を外に向け、相手に感謝する習慣をもつのです。

飯山氏によれば、感謝をすると、脳はエンドルフィンという幸福ホルモンを分泌するのだとか。幸福度が高まるほか、大きな問題に直面しても、前向きな感情で取り組めるようになると言います。

「おかげさま」の対象は人に限らず、出来事でもよいとのこと。仕事が順調に進んだおかげ、今日も健康でいられるおかげ、本で出会った励ましの言葉のおかげ……。感謝できるものにフォーカスをして、幸福を感じやすい心にしましょう。

幸福度が低い人の最悪な口癖04

幸福度を下げる口癖2.「絶対に」

「絶対にこの方法でやらないと」「報告書は完璧にすべき」……完全なものを目指そうとするまじめな人ほど、「絶対」や「すべき」などの言葉を使うことが多いかもしれません。しかし、これらの言葉は自分を追い詰めてしまうため、気をつけたい口癖のひとつ。

臨床心理士の山名裕子氏は、「絶対に〇〇しなければ」と口にした途端、失敗が許されない心理になると言います。

たとえば、プレゼンで「絶対に失敗は許されない」と言い聞かせるうちに、かえって不安が増幅し、パフォーマンスが下がることがありますよね。自分を律する気持ちは大切ですが、「絶対に」という言葉で自分をがんじがらめにしないよう、注意が必要なのです。

完璧主義者の特徴とも言える「絶対」という口癖。頻繁に使用する人は、代わりにまっ、いいかという言葉を意識して使ってみてください。

精神科医の樺沢紫苑氏によると、「まっ、いいか」という言葉は、完璧主義の感情を打ち消してくれる効果があるのだそう。自分を縛る完璧主義の思考を緩めて、自分を追い詰めなくなれば、もっと幸せを感じられるようになりますよ。

幸福度が低い人の最悪な口癖05

幸福度を下げる口癖3.「すみません」

すみませんは本来謝罪の言葉ですが、何も悪いことをしていないときでもつい言いがちな人は改善が必要。謝ってばかりでは、幸せを感じられるはずがありません。

精神保健福祉士の塩入裕亮氏は、過剰な謝罪は自尊心を傷つけることにつながると指摘。なんでも自分の責任と受け止め、必要以上に自分を責めてしまうからです。

人のせいにしないで自分の責任ととらえる自責思考は、たしかに仕事においては、自己分析や問題解決の助けとなるでしょう。だからといって、謝ればいいというわけではありません。従順な人という印象を周囲に与え、都合よく利用される可能性もあると、塩入氏は警告します。

そんな謝り癖がある人に塩入氏がすすめるのは、「すみません」を「ありがとう」に置き換えること。謝られるよりも感謝されるほうが、相手も気持ちよく感じるものだ、と塩入氏。「ありがとう」は自分だけではなく、相互に幸せを感じられる特別な言葉なのです。

同じく「ありがとう」と言う習慣をすすめる、アメリカの大学でストレス研究に長年携わってきた医師・高橋徳氏によれば、「ありがとう」と感謝をすると、幸せをもたらすホルモンのひとつであるオキシトシンが分泌されるのだそう。自律神経が整い、ストレスが軽減する効果があるのだと言います。

「すみません」と言ってばかりでは、自分の価値を自ら下げる一方です。先述の「おかげさま」とあわせて「ありがとう」の言葉を、強く意識したいですね。

***
ネガティブな口癖を完全に封印するのは難しいもの。精神科医の樺沢紫苑氏いわく、ネガティブな言葉とポジティブな言葉は「1:3」の比率がちょうどいいそうです。ネガティブな言葉を言ったとしても、その3倍ポジティブな言葉を使うように心がければ、幸福度は高まるはず。

ぜひ、試してみてください。

(参考)
Leader's Lounge|脳科学の権威が解説!ポジティブな言葉が効果的な理由
脳科学辞典|ミラー・ニューロン
nature communications|Natural emotion vocabularies as windows on distress and well-being
Mentalist DaiGo Official Blog|体も心もムダに疲れていく【やばい口グセ】
Precious.jp|脳科学で判明!どんどん「メンタルが弱くなるNGな習慣」とは?乗り越える方法4選
DIAMOND online|「絶対に」を使うと、人間関係がギスギスしてしまう
YouTube|たった一言で「完璧主義」を直す方法【精神科医・樺沢紫苑】
医療法人社団 平成医会|「すみません」が口癖になっている人の特徴
リクナビ NEXT ジャーナル|幸せホルモン「オキシトシン」で仕事のイライラを改善する5つの方法
YouTube|ネガティブな口癖はやめなくていい【精神科医・樺沢紫苑】

【ライタープロフィール】
青野透子
大学では経営学を専攻。科学的に効果のあるメンタル管理方法への理解が深く、マインドセット・対人関係についての執筆が得意。科学(脳科学・心理学)に基づいた勉強法への関心も強く、執筆を通して得たノウハウをもとに、勉強の習慣化に成功している。

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