成果はじつは関係ない!? 高評価を得るための3つのコツ。

話をするふたりのビジネスパーソン

「それなりに結果を出しているのに、きちんと評価されていない気がする」
「大きな成果を出していない同僚が、なぜか上司から高く評価されていてモヤモヤする」

このように、社内での評価に納得できず悩んでいませんか? じつは、高評価を得るためには、仕事の成果以外にも重要なことがあります。

本記事では、「高評価を得る人」の特徴を3つご紹介します。どれもすぐにまねできる内容なので、日々の仕事に取り入れることで評価が上がるかもしれませんよ。

【ライタープロフィール】
藤真唯
大学では日本古典文学を専攻。現在も古典文学や近代文学を読み勉強中。効率のよい学び方にも関心が高く、日々情報収集に努めている。ライターとしては、仕事術・コミュニケーション術に関する執筆経験が豊富。丁寧なリサーチに基づいて分かりやすく伝えることを得意とする。

高評価を得る人の特徴1:レスポンスが早い

仕事では、社内外からメールやチャットなどが何通も届きますよね。「今は忙しいからあとで」「時間があるときにきちんと返そう」と考えていませんか? じつは、レスポンスを早くするだけで、高評価につながる可能性があるのです。

「働き方改革コンサル」を掲げる株式会社クロスリバーの代表取締役を務める越川慎司氏は、人事評価が特に高い人の特徴として「レスポンスの速さと無駄のなさ」を挙げています。「相手からの依頼や確認に即応していれば、それだけ仕事の進むスピードが速くなり、効率化が進む」のだとか。(※1)

たとえば、プロジェクトの進行中に、チームメンバーからチャットで質問されたとしましょう。「自分のタスクがひと段落したら返事をしよう」と保留してしまうと、相手の作業はストップしてしまいます。こうしたことが繰り返されると、プロジェクト全体の進行が滞りがちになり、スケジュールの遅れにつながりかねません。仕事の遅れは上司からの印象を下げ、レスポンスの遅さによりチームメンバーからの評価も低くなってしまうでしょう。

しかし、チャットに気づいた段階ですぐにレスポンスをしていれば、相手は作業を中断せずに済みます。すぐに答えがわからない場合や対応が難しいときも、「確認して今日中に回答します」と返信しましょう。期限もあわせて伝えれば相手は別の作業ができ、“返事を待つ”という無駄な時間を過ごさずに済みます。

丁寧な文面でメールやチャットを返そうとするよりも、簡単な文章で素早くレスポンスをすることを心がけてみましょう。仕事の速さはもちろん、相手を待たせないことでも評価が上がるはずです。

ノートパソコン上に開かれたslackの画面

高評価を得る人の特徴2:「できなかったこと」を語る

高評価を得るために、自分の成果をアピールしようと心がけている人もいるかもしれません。しかし、それは自己評価の域を出ず、上司やまわりの人からの評価につながっていない可能性があります。そこで、自分の評価を高めるために、あえて「できなかったこと」を話してみてはいかがでしょうか。

『「出世しぐさ」のすすめ』などの著書をもつ綾小路亜也氏は、上司は「『できなかったこと』を語ることに関心を寄せる」とし、次のように述べています。

上司は、「できたこと」と「できなかったこと」の峻別がついていることに頷き、「できなかったこと」を正しく認識していることを評価する。

たしかに、その人が言う「できなかったこと」をクリアーしていけば、さらに事態が進展する。未来への展望が読めるのだ。

(※2)

つまり、できなかったことを報告することで、“きちんと現状把握ができている”という評価を得られるのですね。さらに課題が明らかになることで、上司も先の見通しが立てられるため“話を進めやすい”という点でもいい印象を残せそうです。

営業の進捗について、上司に報告する例で考えてみましょう。

【NG例】
既存顧客への追加提案を行ない、新しい契約を3件結びました。もっと契約をとれるよう、今後も積極的に提案します。

【OK例】
既存顧客への追加提案を行ない、5件中2件に断られました。どちらも予算が足りないとのことなので、別の商材提案も検討しています。

できなかったことを報告するだけで、現状と課題の共有が一度に済むことがわかりますね。単に「○○ができませんでした」というだけでなく、自分なりに原因や対処法などを言い添えると、上司もフィードバックをしやすくなるでしょう。「できなかったことなんて言ったら評価が下がるかも」と不安に思うかもしれませんが、上司にとっては有意義な報告となり、高評価につながるはずです。

気楽に話し合うふたりのビジネスパーソン

高評価を得る人の特徴3:自己開示をする

高評価を得る人は、上司や同僚からの信頼が厚い傾向にあります。その信頼も仕事の成果に直接的に基づいたものではなく、自分について話す自己開示によって得ているのです。

人事評価コンサルタントの岡田洋介氏は、評価される人は「日常におけるコミュニケーションの積み重ねにより信頼関係を構築している」と言います。なぜなら「上司も人間ですから、自分が信頼している人ほど評価したくなる」ためだそうです。(※3)

たしかに、職場であまりコミュニケーションをとらない相手よりも、よく話したり関わったりする人のほうが信頼しやすいですよね。信頼している相手には、自然と“いい人だ”“仕事ができる”といったポジティブな印象を抱きやすく、高評価につながるのでしょう。

岡田氏は、信頼関係を築くために「心理学的な見地から言うと『自己開示』が特に重要」だと言います。

ただ日常のなかで自分の “気持ち” を伝えるだけで十分です。

嬉しいのかつらいのか、それともワクワクしているのか。そういった気持ちを上司に伝えるのです。上司からすると、「こういうことを感じているのか」「正直な気持ちを伝えてくれている」と、その部下に対する心理的な距離が自然と縮まっていきます。

(※4 太字は編集部が施した)

つまり、自分の感情を積極的に伝えることで、上司との信頼関係を築きやすくなるのですね。筆者も「もっと評価されてもいいのでは」とモヤモヤすることがありますが、それは自分が上司と事務的なやり取りしかしていないためだと気づきました。

たとえば上司から「困ったことはない?」と聞かれても、「特にありません」と答えていました。しかし「気にかけていただけて嬉しいです。今のところ問題なく、楽しく仕事ができています」のように、自分の気持ちも交えて答えれば、上司との距離も縮められるはずです。

上司からの信頼を得て高評価につなげるために、できるだけ自己開示をするよう心がけてみてはいかがでしょうか。

ノートとペンをコーヒーを用意し、談笑するふたりのビジネスパーソン

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日頃の言動を少し変えるだけで、成果に関係なく高評価を得ることができるかもしれません。今回ご紹介した3つの要素を、日々の仕事に取り入れてみてくださいね。

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