「繊細で疲れやすい」はずなのに「心地よく仕事をしている人」には6つのヒミツがあった

楽しそうな若い3人のビジネスパーソン

HSPと呼ばれる「非常に敏感な人」のなかでも、不安な面持ちで仕事をする人と、リラックスした様子で仕事をする人がいます。このふたりの違いはいったいなんでしょう?

じつは、ちょっとした秘訣があるのです。アメリカの心理学者 エレイン・N・アーロン博士が提唱したHSPの特徴に触れながら、敏感すぎる人が仕事を楽しめる6つのヒミツを紹介します。

【ヒミツ1】:耳栓やイヤホンをしている

HSP(Highly Sensitive Person)とは、敏感すぎる性質の背景に、「感覚刺激に対する繊細さ」があると考える概念です。だから、まわりの人が気づかないような雑音にも強い刺激を感じ、いつも疲れています。たとえば通勤中の混雑によるざわめきや、職場で聞こえてくる人や物や機械の音が、大きなストレスになってしまうのです。

そのため、自身もHSPだという医学博士のスーザン・ビアリ・ハース(Susan Biali Haas)氏は、世のなかのノイズを低減するべくヘッドフォンを着用するようアドバイスしています。

同じく当事者であり、HSP専門カウンセラーの武田友紀氏も、イヤホンで音楽を聴いたり耳栓をしたりするなどしてノイズを遮断するようすすめています。 周囲の音が聞こえなくても危険がない、職場において支障がないことを前提に取り入れるといいでしょう。通勤や仕事時間を心地よくしてくれるはずです。

ヘッドフォンをして集中するビジネスパーソン

【ヒミツ2】:人を「テレビのなか」に入れている

HSPは「ミラーニューロン」システムの働きが強いのだとか。ミラーニューロンとは、他者の感情を理解・共感する際に活動する脳の神経細胞のことです。

カリフォルニア大学リバーサイド校の研究者ら(ハワード・フリードマン氏とロナルド・リジオ氏)は、不安そうな人が視界に入ると自分も同じ感情になる可能性が高く、それによって脳のパフォーマンスが悪影響を受けてしまうことを発見したといいます。

一般にそうした傾向があるならば、HSPはもっと影響されてしまうはず。仕事や職場の人間関係に不満がある人・落ち込んでいる人の話を聞けば聞くほど、自分までネガティブになってしまいます。

そんなときは、「相手をテレビの画面の向こうにいる人」だと思うといいそうです。これは前出の武田さんによるアドバイス。相手の感情に巻き込まれにくくなり、気持ちがラクになるそうですよ。

テレビヘッドのビジネスパーソンたち

【ヒミツ3】:時や空間で自分をラクにしている

HSPは、人の考え・感情・物事のちょっとした変化など、些細なことを察知しては、過剰に刺激を受けてしまいます。 そうしたことから、前出のハース氏は、あらゆる刺激を和らげるため、人々の平均的なスケジュールを避けた時間に行動するのだとか。

たとえば、スーパーでの買い物は夜遅く、ジョギングコースでは人が多くなる前に散歩し、映画鑑賞は週末ではなく平日に、といった具合です。そうして人ごみを避けることにより、刺激に戸惑うことなく物事をスムーズに終えられるそう。

また、前出の武田氏によれば、周囲の人から受ける刺激で仕事に集中しづらいとき、上司に場所を移動していいか尋ねる際のいい方法があるそうです。

まだ認知度が低い「HSP」という言葉は出さず、「集中して効率よく仕上げたいので、会議室が空いているときはそこで作業してもいいですか?」といった具合に、“仕事のパフォーマンスを上げたい意向” にするといいとのこと。

若いビジネスパーソンが上司にお願いをしている様子

【ヒミツ4】:セルフケアを欠かさない

HSPは、ストレスを感じたときに分泌されるノルアドレナリンとコルチゾールの分泌量が多く、ストレスを処理する脳の扁桃体がより活発に働くそう。つまり、HSPは不安とストレスを抱えやすい性質なのです。放置すると心身に影響が及び、仕事や日常生活に支障をきたしてしまうので、セルフケアがとても大切です。

前出のハース氏いわく、HSPが過密なスケジュールや厳しい環境で長く過ごしたあとは、静かな場所でリラックスする必要があるとのこと。

日常では、ゆったり食事をする、運動をする、一日の終わりにのんびり湯船につかる、心地のいいベッドリネンをそろえて睡眠をしっかりとることを大切に。職場では、「自分がリラックスできる静かなスペース」を押さえておきましょう。

お気に入りのオフィスのリラックススペース

【ヒミツ5】:自分の本音を知っている

十勝むつみのクリニック院長・精神科医の長沼睦雄氏によると、HSPは人のために役に立ちたいという思いを強くもっているそうです。また、武田氏によれば、HSPはいち早く困っている人に気づくことができるだとか。

それゆえに、HSPはまわりの人を助けてばかりで、自分のことは後回しすることが多いのだそう。しかし、それで自分の仕事に手がまわらず苦しむのは間違いです。

やはりご自身もHSPという心理カウンセラーの坂本純子さんいわく、HSPは自分の気持ちがわからなくなってしまうことがあるので、自分の本音を言語化したり見つめたりするのが重要とのこと。共感力が高く、物事を敏感に察知でき、他人の気持ちがわかってしまうHSPだからこそ、あえて自分の軸をしっかりとしておかなければ、自分自身を健全に保てません。

ひとりになったら、「本当はどうしたい?」と自分に問いかけてみてください。本音がわかれば無理をして手助けすることも減るうえ、自分が楽しく働ける環境を知る手立てにもなるでしょう。

自分の本音を書き出している

【ヒミツ6】:HSP友だちがいる

長沼氏によれば、HSPの生きづらさの要因のひとつは周囲から理解されないことなのだとか。そのため武田氏は、共感し合える同じHSPの人と交流をもつよううすすめています。

自分とよく似た感覚をもつ人とやり取りできれば、しんどいことがあっても共感してもらうことができ、自分らしく振る舞えるので心がぐんとラクになるはず。

SNSで自分の思いや好きなこと、感じたことを発信したり、職場でよく観察したりして、いいHSP友だちを見つけてみてください。

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つまり、敏感すぎる人が仕事を楽しむコツは「自分自身の心地よさの追求」でした。過ごしやすい職場になるといいですね。

(参考)
タウンワークマガジン|気が付きすぎて疲れてしまう“繊細さん”がラクに過ごせる方法4つ  
STUDY HACKER|敏感すぎてしんどい人の自律神経は乱れやすい? 「3行日記」がおすすめなワケ 
STUDY HACKER|「周囲に敏感すぎて苦しい人」がしてはいけない5つのこと。もっと自分を優先してもいい  
STUDY HACKER|19の質問で診断「あなたは繊細で疲れやすいタイプ?」 対処法も教えます
薬に頼らない心療内科・ ベスリクリニック東京|HSP外来 敏感な人がより生きやすく  
DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー|他人がまき散らすストレスに“感染”しない4つの方法 
Psychology Today|Top 10 Survival Tips for the Highly Sensitive Person (HSP)  
PRESIDENT Online|気がつきすぎて疲れる「繊細さん」が疲れなくなる思考法 疲れやすい人はHSPの持ち主かも  
長沼睦雄著(2017),『敏感すぎる心がスーッとラクになる本』,扶桑社.

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