【心理学でサクッと解決!】長引く会議を時間内に終わらせる方法

パーキンソンの法則で解説するダラダラ会議の原因と心理学を使って時間内に終わらせるコツ1時間の予定で始まった会議が、気づけば2時間。でも結局、結論は出ないまま。そんな会議に、心当たりはありませんか?

ダラダラ続く生産性のない会議に参加しながら、「この時間がなければ、もう少し早く帰れるのにな」と内心思っている人も多いはずです。

しかし、心理学の知見を使えば、伸びがちな会議をコンパクトにまとめて終わらせることは可能です。本記事では、博士とアンラッキー君の対話を通して、司会・参加者それぞれの立場で明日からできる具体的なアクションを紹介します。

ダラダラ伸びる会議……あなたも経験ありませんか?

今日もアンラッキー君は、伸びに伸びた定例会議から戻ってきたところのようです。

アンラッキー君
アンラッキー君
はぁ……。
1時間の予定だった会議、また1時間半かかりました……。
しかも結論が出てないんです。
博士
博士
それは大変じゃったのう。
30分も押すと、次の予定に食い込んだり、残業につながったりもするじゃろう?
アンラッキー君
アンラッキー君
まさにそれです……。
しかも結論が出ていないので、次回また同じ話をするんですよね。
「また同じ議題か」って、みんな徒労感でいっぱいでした。
博士
博士
それは辛いのう。
じゃが、これは気合や能力の問題ではないんじゃよ。
会議が伸びる裏には、ちゃんとした「法則」が働いておる。
アンラッキー君
アンラッキー君
どんな法則ですか?
博士
博士
「パーキンソンの法則」じゃ。
イギリスの歴史学者パーキンソンが1955年に発表した考えでの、「仕事は与えられた時間をすべて使うまで膨張する」というものじゃ。*1

パーキンソンの法則とは?

仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張するという法則。「1時間」と枠を決めれば、議論は1時間ぴったりまで伸びてしまう。

会議に限らず、締め切りのあるタスク全般で見られる現象です。

アンラッキー君
アンラッキー君
たしかに……。1時間って枠があると、なんとなくその時間いっぱい話しちゃう気がします。
博士
博士
その通り。逆に言えば、枠を短くしてしまえば、会議の時間もその枠に収まろうとするんじゃよ。
アンラッキー君
アンラッキー君
でも、時間を決めていても、ひとつの議題に時間がかかって、結果的に時間オーバーになるケースも多いんですよね。
誰かが長々と話し続けちゃって止めづらいというか。
博士
博士
よいところに気づいたのう。
じつは、全体の時間だけでなく、「議題ごと」に時間を割り振り、小さなゴールをいくつかつくっておく工夫も必要なのじゃ。
具体的な方法を紹介しよう。

 

議題ごとに時間を割り振り小さなゴールをつくる会議運営の工夫|司会・参加者別の実践テクニック

【司会・参加者別】会議を時間内に終わらせるコツ

会議を時間内に終わらせるためにできることは、「司会の立場」か「参加者の立場」かで変わります。それぞれ見ていきましょう。

司会の場合

STEP 1会議の時間を、あえて中途半端な時間にする

会議全体の時間を「32分」など、あえてキリの悪い時間に設定しましょう。さらに議題ごとに「この議題は10分」と時間を割り振り、参加者全員に共有しておきます。

じつは、会議を「60分ではなく48分」で区切るという提案もあります(会議科学の専門家、ロジェルバーグ氏の著書より)。1時間という慣習的な枠をあえて崩し、キリの悪い時間に設定すること自体が、参加者の集中と時間意識を引き出すからです。*2

STEP 2参加者全員が、「残り時間」を見える状態にする

スクリーンやタブレットで、大きくタイマー画面を表示しましょう。「あと5分」「あと1分」と残り時間が見えていると、参加者の意識が自然と「結論を出す」方向に向きます。もし脱線しても、「時間なので、この議題は一旦ここまでにしましょう」と切り上げやすくなります。

これは心理学でいう「目標勾配仮説」の応用です。人にはゴールに近づいていると感じるほど行動のペースが上がる傾向があり、カフェのポイントカードで特典まであと少しになるほど来店間隔が短くなる、という実験結果も知られています。*3

タイマーで終了時刻という「ゴール」を可視化すれば、会議でも同じ効果が狙えるというわけです。

一参加者の場合

「終了5分前」に、決まっていないことを確認する

「終了5分前なので、まだ決まっていないことを確認しませんか?」とひとこと添えると、会議は収束に向かいやすくなります。

経営陣の会議を分析した研究でも、議題のゴールが明確で、議論が目的に集中している会議ほど成果が高いことが示されています。*4

終了5分前のひとことには、広がった議論を「今日のゴール」へ引き戻す働きがあるのです。

リモート会議ではここに注意

対面より発言のタイミングが取りづらく、雑談や音声トラブルで時間が溶けやすいのがリモート会議の特徴です。

【司会側】

  • 開始前にアジェンダと各議題の持ち時間をチャットに貼っておく
  • 画面共有でタイマーを常に表示し、参加者全員が残り時間を意識できるようにする

【参加者側】

  • チャット欄に「今日のゴール」や「決まったこと」を都度書き込み、口頭で止めづらい流れをテキストで区切る
  • 声を出しにくいときは、チャットにひとことだけでも書き込む。発言のハードルが下がり、議論の流れに影響を残せる

こうしたひと手間で、対面よりも時間が伸びやすいリモート会議を締めやすくなります。

アンラッキー君
アンラッキー君
次の定例会議、42分に区切って議題ごとの時間も決めてみます!
リモートの回はアジェンダを先に共有しておきます。
博士
博士
うむ。それで今日からきみもラッキー君じゃ!

会議を時間内に終わらせる目標勾配仮説の応用とタイマー活用|リモート会議の締め方のコツ

よくある質問(FAQ)

Q. 会議時間を短く区切ると、逆に議論が浅くなりませんか?
時間を区切るのは議論の質を落とすためではなく、要点への集中を促すためです。議題ごとに持ち時間を決めておくことで、脱線が減り、かえって密度の高い議論になりやすくなります。
Q. リモート会議で特に気をつけることは?
発言のタイミングが取りづらく、雑談や接続トラブルで時間が溶けやすい点です。アジェンダと持ち時間を事前にチャットで共有し、画面上にタイマーを表示しておくと締まりやすくなります。
Q. 話が脱線してしまったときはどうすればいいですか?
司会役が「時間なので、この議題は一旦ここまでにしましょう」とひとことはさむだけで十分です。残り時間を見える化しておくと、このひとことも切り出しやすくなります。
Q. 自分が司会でない場合、何もできませんか?
そんなことはありません。冒頭で「今日のゴール」をひとこと確認したり、終了時刻の少し前に「次のアクションだけ決めませんか」と提案したりするだけでも、議論の収束を後押しできます。

【ライタープロフィール】
柴田香織

大学では心理学を専攻。常に独学で新しいことの学習にチャレンジしており、現在はIllustratorや中国語を勉強中。効率的な勉強法やノート術を日々実践しており、実際に高校3年分の日本史・世界史・地理の学び直しを1年間で完了した。自分で試して検証する実践報告記事が得意。