起き抜けの “疲れた感じ” をサクッと解消できる3つの方法。たった20秒からできる!

“朝のたった数分” でできる習慣3つ01

朝起きたとき、前日の疲れが残っている感覚はありませんか? そんなときでもサッと疲労回復して、気持ちよくその日の仕事をスタートできたらいいですよね。

そこで今回は、前日の疲労を引きずりがちな人へ、朝のたった数分で疲れがとれる習慣を3つご紹介します。

【1】朝日を5分間浴びる

暗い部屋で起床し、こんなふうに感じることはありませんか? 「目覚めは悪いし、やる気は湧かないし、気持ちはブルーだし。昨日の疲れが残っているのかな……」

当てはまるという人には、朝日を浴びる習慣がおすすめです。

精神科医の樺沢紫苑氏が解説している朝日を浴びるメリットのうち、前日の疲れを引きずりがちな人にとって見逃せないのが、以下の2点(参考「ダイヤモンド・オンライン|精神科医が「絶対にやるべきだ」と断言する朝のベスト習慣」)。

  • セロトニンが活性化する
  • 体内時計をリセットできる

樺沢氏は、「セロトニンは、覚醒、気分、意欲と関連した脳内物質」なので、「活性化すれると清々しい気分となり、意欲がアップ」すると述べています。疲れが残っているときのブルーな気持ちを改善するのに、役立ちそうですね。

また体内時計については、こう説明しています。

人間には体内時計があり、平均24時間10分前後といいます。体内時計をリセットしないと、毎日10分ずつ寝つきの時間が遅くなり、昼夜逆転生活となってしまうのです。

(引用元:ダイヤモンド・オンライン|精神科医が「絶対にやるべきだ」と断言する朝のベスト習慣

こうした生活をしていては、夜は早く寝られず、朝はすっきり起きられず……。疲労感が残りがちになるのも当然ですよね。前の日の疲れをさっぱりととるには、日々体内時計をリセットすることが大事だと言えるのです。

樺沢氏は、朝日を浴びる時間の目安として、以下を示しています。

  • セロトニンを活性化させるには……15分
  • 体内時計をリセットするには……5分

前日の疲れを残さない生活を送れるよう、目覚めたらベランダに出るなど、まずは朝に5分からでも外に出ることを習慣化しましょう。さらに、通勤時に一駅歩くなどすれば、15分ぐらい楽に朝日を浴びられますね。在宅勤務の場合でも、あえて家のまわりを一周散歩したり、コンビニに行く用事をつくったりして、朝に外に出る機会を増やしてみてはいかがでしょうか?

“朝のたった数分” でできる習慣3つ02

【2】コップ1杯の水を飲む

順天堂大学医学部教授の小林弘幸氏は、疲れが残りがちな人へ、朝起きたら「コップ1杯の水」を一気に飲むようすすめます。その理由について、次のように述べています。

水を飲むことで、胃腸の神経が刺激され、副交感神経のレベルがアップ。脳や筋肉など全身の血流が良くなり、疲れやだるさの解消につながります。

(引用元:リクナビNEXTジャーナル|「なかなか疲れが取れない」人は必見!医師が勧める、1日1分でできる元気回復方法とは?

上記の説明を理解するうえで押さえておきたいのが、疲れと自律神経の関係です。

自律神経は、体を活動的にする「交感神経」と、体を休ませる「副交感神経」から成ります。疲れを軽くするには、このふたつのバランスがとれていることが大事だそうなのですが、「疲れによるストレスで副交感神経の働きが悪くなると交感神経が優位になり、筋肉に血液がいかなくなるため、ますます疲れやすくなってしま」うと小林氏。

また、「朝」という時間帯に「胃腸を刺激する」点も大事なポイント。

朝は、副交感神経優位な状態から、交感神経優位に切り替わる時間帯で、副交感神経が低下しやすくなります。
(中略)  
胃も腸も、自律神経のうちの副交感神経にコントロールされている臓器なので、水を飲んで胃腸を活発に動かすと、副交感神経を刺激することができ、下がりすぎが抑えられて、自律神経のバランスが整うのです。

(引用元:mi-mollet|名医が教える「朝、1杯の水を飲む」だけで健康でいられる理由

こういうことから、朝の疲れにコップ1杯の水が役立つわけです。

いつも朝、なんとなく疲れを感じたまま仕事に行く準備をしている人も、「だるいな……」と思いながらベッドから出られずにいる人も、明日はぜひ水を飲んでみてください。起きたらコップに水を注ぎ、ベランダで朝日を浴びながら飲む、というのもいいかもしれません!

時間もお金もかかりませんし、これならどんなにだるい朝でも、楽に実行できるはず。この簡単な疲労回復法、試さない手はありませんね。

“朝のたった数分” でできる習慣3つ03

【3】5回呼吸をする

「ぼーっとしたり充分横になったりして体はしっかり休ませたはずなのに、なんとなく疲れが残っている感じ……」という感覚を抱くことも、朝にはよくありますよね。そんなときは、呼吸瞑想をしてみてください。

じつは、何もせずぼーっとして過ごせば体の疲れがとれる感じがしても、脳の疲れはとれないようです。このことを教えてくれているのは、精神科医の久賀谷亮氏。こう説明しています。

ぼーっとしていても、このDMNが過剰に働き続ける限り、脳はどんどん疲れていくわけです。「一日ぼーっとしていたのに、なぜか疲れが取れなかった」という人は、このDMNに過剰な活動を許してしまっているのかもしれません。

(引用元:ダイヤモンド・オンライン|「何もしない」でも「脳疲労」は消えずに残る

上の説明にある「DMN」とは、「デフォルト・モード・ネットワーク」という脳回路のこと。久賀谷氏によると、DMNは「脳が意識的な活動をしていないときに働くベースライン活動」であり、「脳の消費エネルギーのなんと60~80%を占めている」そうです。

つまり、何もしないで休んだつもりが、まだ疲れている……という人は、何もしないでいたせいで働きすぎたDMNを抑えてあげることを考えるべきだというわけなのです。

その方法として久賀谷氏は「マインドフルネス」をすすめています。「継続すれば、いまある疲れを取り除けるだけでなく、疲労が蓄積しづらい状態をつくることができ」るとのこと(「ダイヤモンド・オンライン|脳が疲れやすい人に共通する「休み=充電」の思い込み」より)。

マインドフルネス? どうやって? とやり方がよくわからない人もいるかもしれません。忙しい朝でもサクッとできれば嬉しいですよね。そこで、禅僧で精神科医の川野泰周氏がすすめる、マインドフルネス実践法のひとつ「呼吸瞑想」を朝に行なう方法をご紹介しましょう。

まずゆらゆらと左右に軽く体を揺すり、安定するポイントを見つけたらそこで止めて、背筋を伸ばします。
(中略)
それから、5回だけ、息を吸って吐きます。深く吸おう、長く吐こうなどとコントロールしようとせずに、ありのままに呼吸を感じることが大切です。お腹がふくらんでいる状態や、鼻の穴を膨らませる空気の流れに意識を向けましょう。

(引用元:川野泰周著, 柳内啓司編著 (2017), 『脳がクリアになるマインドフルネス仕事術』, クロスメディア・パブリッシング.)

これは布団のなかでやっていいそうです。つまり寝転がったままということですね。ベッドから出なくていいのですから、今回お伝えしている方法のうち最も簡単!

呼吸を5回するだけなので、朝目覚めたらその場ですぐできるところが魅力です。しかも、筆者がやってみたところたったの20秒でできましたよ。

***
朝の疲れをリセットするのに、特別なことをする必要はありません。朝、目覚めてからの行動を少し変えるだけでいいのです。疲れがいつまでも残りがちで悩んでいる人は、今回ご紹介した方法をぜひ習慣にしてみてくださいね。

(参考)
ダイヤモンド・オンライン|精神科医が「絶対にやるべきだ」と断言する朝のベスト習慣
mi-mollet|名医が教える「朝、1杯の水を飲む」だけで健康でいられる理由
リクナビNEXTジャーナル|「なかなか疲れが取れない」人は必見!医師が勧める、1日1分でできる元気回復方法とは?
ダイヤモンド・オンライン|脳が疲れやすい人に共通する「休み=充電」の思い込み
ダイヤモンド・オンライン|「何もしない」でも「脳疲労」は消えずに残る
川野泰周著, 柳内啓司編著 (2017), 『脳がクリアになるマインドフルネス仕事術』, クロスメディア・パブリッシング.

【ライタープロフィール】
藤真 唯
大学では日本古典文学を専攻。現在も古典文学や近代文学を読み勉強中。効率のよい学び方にも関心が高く、日々情報収集に努めている。ライターとしては、仕事術・コミュニケーション術に関する執筆経験が豊富。丁寧なリサーチに基づいてわかりやすく伝えることを得意とする。

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