
「今日こそ勉強しよう」と決めて机には向かったものの、テキストを探し、前回どこまで進んだかを思い出しているうちに、なんとなく面倒になって閉じてしまう。
やる気がないわけではありません。机に向かってから「何をするか」を決めようとすると、その一手間が思っているより重く感じられるだけなのかもしれません。
行動経済学には「ナッジ」という考え方があります。意志の力を鍛えるのではなく、環境の側を少し変えて、行動しやすくするという発想です。
「勉強をサボる」のをやめられないのはなぜ?
ナッジとは?
「やりなさい」と命令したり、我慢させたりしなくても、ちょっとした工夫をするだけで、人が自然といい行動を選びたくなるようにする方法。
行動経済学者のリチャード・セイラーと法学者のキャス・サンスティーンが著書で広めた言葉で、もともとは「ひじで軽くつつく」という意味です。*1
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「ナッジ」で、勉強したくなる環境を整える方法
おすすめのナッジは、前日の夜、テキストを開いたページのまま置いておくことです。
ページを開いたまま置いておく
勉強を終えるとき、テキストを閉じずに、次に取りかかりたいページを開いたまま置いておきましょう。
翌日は「どこから始めるか探す」手間がなくなり、座った瞬間に取りかかれます。
ほかのナッジ
・付箋に「次はここから」と書いて、テキストに貼っておく
・勉強道具をひとまとめにして、すぐ取り出せる場所に置いておく
・勉強アプリからリマインドがくるよう設定しておく
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サボってしまう自分を責めても、翌日に机へ向かう力にはなりにくいものです。先に変えられるのは、気持ちよりも机の上の状態のほうかもしれません。
今日の勉強を終えるとき、テキストを閉じずに置いてみる。それだけで、明日の一歩目はずいぶん軽くなります。

よくある質問(FAQ)
Q. なぜテキストを開いたまま置いておくだけで、サボりぐせが改善するのですか?
Q. テキストを開いたまま置いておいても、結局サボってしまいそうです。
Q. 勉強以外にも、同じ考え方は使えますか?
*1: Thaler, R. H., & Sunstein, C. R. (2008), Yale University Press|Nudge: Improving Decisions About Health, Wealth, and Happiness
柴田香織
大学では心理学を専攻。常に独学で新しいことの学習にチャレンジしており、現在はIllustratorや中国語を勉強中。効率的な勉強法やノート術を日々実践しており、実際に高校3年分の日本史・世界史・地理の学び直しを1年間で完了した。自分で試して検証する実践報告記事が得意。