
参考書コーナーで、気づけば30分近く立ち尽くしていた。そんな経験はありませんか。
じつは、比較にかけた時間の長さと、選んだ参考書の「当たり」率は、あまり関係がないと言われています。迷う時間こそが、いちばんもったいない時間かもしれません。
そんな人は、参考書を比較して選ぶのではなく、ルールに沿って機械的に決めてしまうのがおすすめです。条件を先に決めておけば、選ぶスピードは一気に上がります。
迷わず決めるための5つのルール
ルール1過去問の解説だけ先に読む
数々の資格を独学で取得した棚田健大郎氏は、参考書よりも先に過去問の解説を読むことを勧めています。*1
解説がすっと頭に入ってくるかどうかで、その参考書シリーズとの相性がわかるからです。中身をじっくり読み込む必要はありません。
ルール2パラパラめくって「読みやすいか」だけで決める
独学で資格を取得した書き手のなかには、参考書を選ぶ基準を「読みやすさ」一点に絞っている人もいます。情報量や網羅性より、最後まで読み切れるかどうかのほうが、結局は合格に直結するからです。
ルール3最新版か、シリーズで揃っているかだけ見る
シリーズものの場合、法改正などに対応した最新版であること。そして、参考書と問題集が同じ出版社・同じシリーズで揃っていること。この2つさえ満たしていれば、大きく外れることはまずありません。
ルール4表紙とパラ見、数十秒で決める
心理学者Ambady氏らの研究では、人はごく短い時間の判断でも、時間をかけた判断とそこまで変わらない精度を出せることがわかっています。*2
ルール1から3をクリアした参考書なら、あとは表紙とパラ見で数十秒。それで選んでしまって構いません。
ルール5迷ったら両方買う
経済評論家の勝間和代氏は、毎日使うものには出費を惜しまない、という基準を公言しています。*3
参考書は毎日開くものです。数千円の差で1週間迷うくらいなら、両方買ってしまったほうが、時間もストレスも節約できます。
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なぜ「決める」だけでいいのか
心理学では、選択肢を吟味する時間が長くなるほど判断の質が上がるわけではない、という指摘があります。むしろ「迷う」という工程自体が、限られた学習時間と気力を削ってしまうのです。真面目な人ほど、この工程に時間を投じてしまいがちです。
筆者もまさにこのパターン。本屋で迷いに迷うことが多いわりに、時間をかけて選んだ参考書や問題集ほど合わなくてホコリを被っている、なんてことが多いのはなんとも皮肉な話です。
だったら、迷う工程を先にルールで消しておけばいい。それが5つのルールの狙いです。
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それでも決まらないときは、時間を区切ってしまう
ここまでのルールを使っても決められないときは、最後の手段としてタイマーを使ってください。「本屋にいる時間は15分まで」「オンラインで見るのは3サイトまで」と、時間や回数そのものを制限してしまえばいいのです。強制的に選んでしまうのもひとつの手です。
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参考書選びに、「正解」はありません。多少の当たり外れがあっても、勉強を始めてしまえば十分に取り返せます。選ぶ時間を減らした分は、そのまま勉強時間に回してあげてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 参考書は何冊も見比べてから選んだほうがいいですか?
Q. 過去問の解説を読んでもピンとこない場合はどうすればいいですか?
Q. 参考書選びにどれくらい時間をかけていいですか?
*1: ダイヤモンド・オンライン|資格試験の勉強法「過去問メインで、参考書は辞書代わり」
*2: Psychological Bulletin|Ambady, N., & Rosenthal, R. (1992). Thin slices of expressive behavior as predictors of interpersonal consequences: A meta-analysis. Psychological Bulletin, 111(2), 256-274.
*3: Togetter|勝間和代さんがYouTubeで「365日使う物には2倍まで払ってもいいことにしている」と言っていて勉強になった…みんながお金をかけてるものは何?
蔵前直樹
ライター・編集者。書く仕事、デザイン、プランニング、時々農業、狩猟。デザイナー→カメラマン→ライター→編集者と転身してきた「多芸は無芸」「器用貧乏」を地で行くタイプ。STUDY HACKERで仕事を始めてから、全然関係のないフィナンシャルプランナー2級を取ろうと考えているあたり、全然懲りてない。