
「仕事ができる人」と聞くと、持続的に高い成果を生み出せる人、周囲からの信頼が厚い人、どんな仕事でもスムーズに進められる人というイメージをもつかもしれません。
一朝一夕では身につかないものですよね。
しかし、「ちょっとした工夫」で、少しだけ仕事をスムーズに進めることは誰にでも可能です。たとえば――こんなことです。
- メールの書き方を整理
- やらないことを決める
- 選択肢を減らす
本当にちょっとしたことですが、その小さな違いが「この人はできるな」という印象につながるはずです。
本記事では、「仕事ができる人」になれる3つの小ワザをご紹介します。
小ワザ1: メールは短くまとめる
「丁寧に書かなければ」と思うあまり、メール本文が長くなってはいないでしょうか。
『短いは正義』(ダイヤモンド社,2021)の著者でコピーライターの田口まこ氏は、「仕事ができる人は、一文が短い」と言います。*1
真面目で誠実な人ほど情報を詰め込み、「伝えたい気持ち」を空回りさせてしまうと同氏。一文で伝えるメッセージは一つだけでいいと述べ、「ワンセンテンス・ワンメッセージ」を意識するようアドバイスしています。*1
また、一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師の茨木ち江氏は、「長いメールをわかりやすくするコツ」として、以下を挙げています。*2
- グループ分け
- グループごとにタイトルをつける
- 句点を入れて文章を分割
- 記号や罫線の工夫
- 重なる言葉の除外
実践例
前段の内容をふまえ、ビジネスメールの悪い例・いい例を以下に示しましょう。
たとえば、「資料送付と打ち合わせの連絡」といった、複数の要素が入ったメールを取引先に送るケースです。
- 悪い例:
本日、お見積書をメールにて送付させていただきましたので、内容の方をご確認いただければと存じます。
お打ち合わせの件につきましては、2026年2月5日木曜日の14時から15時の間で、方法はZoomによるオンライン会議を予定しておりますので(URLは別途お送りします)、もし何かご不明な点などがございました場合には、何なりとお申し付けくださいませ。
何卒よろしくお願いいたします。 - いい例:
本日、お見積書をメールで送付いたしました。 ご確認のほど、よろしくお願い申し上げます。
【お打ち合わせについて】
下記の日程にて、オンライン会議を予定しております。
■日時:2026年2月5日(木)14:00~15:00
■方法:Zoom(URLは別途お送りします)
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
要点がわかりやすいメールは、読む側のストレスを減らします。 その結果、「一緒に仕事をしやすい人」という印象を与えるのです。
ポイント
- 一文につき、情報はひとつだけ
- グループ分け、記号の工夫などで情報を整理する
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小ワザ2: 付箋を使ってタスク整理
「優先順位をつけ、効率的に仕事をしたい」——このように思うなら、付箋を活用するのがおすすめです。
メンタルコーチの平本あきお氏は、以下のような付箋を使ったタスク整理術を紹介しています。*3
実践例
- タスクを思いつく限り書き出す(付箋1枚につきひとつ)
- 「①やらないこと」→「②任せること」→「③先送りすること」の順に決める
- 残った「④」が自分の「やるべきこと」になる
- ただし、可能であれば「④やること」もさらに細分化し、そのなかで①~③に振り分けられるものは移動する
この手順をもとに、筆者も試してみました。

付箋を貼りながら整理していくので、状況が見えやすく、無理なくムダを省くことができました。
いま自分がやるべきことに集中する流れが、自然とつくられていきます。
自分の働き方に合わせ、毎日でも週に1度でも、好きなペースで取り入れてみてはいかがでしょう。ムダな作業が減り、効率的に動けるようになるはずです。
ポイント
- 抱えているタスクをすべて付箋に書き出す
- やらない・人に任せることから先に決める
- できるだけ、いま自分がやるべきタスクを減らす
小ワザ3: ランクづけで選択肢を減らす
いつも決めるのに時間がかかって、モタモタしているように見られる――そんな悩みがあるなら、「ランクづけで選択肢を減らす」習慣を取り入れてみませんか?
明治大学教授で言語学者の堀田秀吾氏は、アムステルダム大学の実験を引用し、「考える時間がたくさんあると、かえって間違った選択をしてしまう」と述べています。*4
そのため堀田氏は、以下のように悩んでいる事柄を書き出し、ランクづけしてみることをすすめています。こうすることにより選択肢が減り、脳への負担が少なくなるからです。 *4
実践例
たとえば――外注先を決定する場合
- 最初に「価格」「納期」「クオリティ」「対応の早さ」「コミュニケーション」など、判断材料を書き出す
- 判断材料ごとに「◯△✕」をつけ、外注先をランクづけ
例)
・クオリティ ◯
・対応の早さ ◯
・価格 △
・コミュニケーション △
・納期 ✕ - 選択肢がグッと減り、外注先を選びやすくなった!
「何を優先して決めればいいかわからない……」と悩んでしまうのは、頭のなかだけで考えているからかもしれません。
すべて紙に書き出してみると、何を判断軸にすべきか、不思議なほどクリアに見えてきます。また、紙にまとめておけば、周囲のメンバーに相談するときも話がスムーズに進みます。
決断のスピードを上げたいなら、「一度書き出し、選択肢を絞る」習慣を取り入れてみてください。
ポイント
- 迷ったら、判断材料を書き出す
- 「◯△✕」でランクづけして選択肢を絞る
***
ちょっとした工夫が、仕事のスピードを上げることにつながります。
「仕事ができる人」を目指すなら、まずはできることからはじめてみましょう。
よくある質問
Q. 仕事ができる人のメールの特徴は?
仕事ができる人は「一文が短い」のが特徴です。「ワンセンテンス・ワンメッセージ」を意識し、情報をグループ分けしたり記号で整理したりして、読み手のストレスを減らすメールを書いています。
Q. 付箋を使ったタスク整理のやり方は?
まずタスクを付箋に書き出し、「①やらないこと」→「②任せること」→「③先送りすること」の順に決めます。残った「④やること」が自分のやるべきタスクになります。いま自分がやるべきことを減らすのがポイントです。
Q. 決断のスピードを上げるにはどうすればいい?
判断材料を紙に書き出し、「◯△✕」でランクづけして選択肢を絞りましょう。頭の中だけで考えず、可視化することで判断軸が明確になり、決断スピードが上がります。
*1: ダイヤモンド・オンライン|コピーライター直伝! 文章が驚くほど上手く、ラクに書けるようになる「絶対ルール」とは?
*2: マイナビニュース|長いメールをわかりやすくする! すぐに実践できる書き換えのコツ
*3: STUDY HACKER|付箋を使ったタスク整理は、まず「やらないことを決める」。優先順位のつけ方、教えます。
*4: ダイヤモンド・オンライン|「どれにしよう…」と迷わない!ラーメン屋で即決できる「失敗しない選び方」とは?
柴田香織
大学では心理学を専攻。常に独学で新しいことの学習にチャレンジしており、現在はIllustratorや中国語を勉強中。効率的な勉強法やノート術を日々実践しており、実際に高校3年分の日本史・世界史・地理の学び直しを1年間で完了した。自分で試して検証する実践報告記事が得意。