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受験生の皆さん、ノートをどのように作成し、活用していますか? もちろん授業の内容を書き写すだけのノートは誰しも持っていますよね。しかし、それだけでは十分ではありません。

ノート術はいくつか試したことがあるけど、イマイチ活用しきれていないと感じる方、効果的なノート術があれば具体的な書き方も含めて知りたいという方は必見。今回は、私が魔法のノートだと信じてやまない『リトライノート』についてお話しします。理解力が上がること、間違いなしです!

勉強で陥りがちな罠

知識をインプットするにあたって最も重要なのは「正しく理解すること」ですよね。しかし、学校や塾で先生の授業を聞いて理解したり、教科書や参考書を読んで理解したりすることは、あくまでも受動的な理解でしかありません。

皆さんはギルフォードの忘却曲線をご存知でしょうか?
きちんと意味づけされた物事は忘れにくいですが、意味のないつづりや年代などは時間が経てばすぐに忘れてしまうことがこの曲線からわかります。つまり、本質を理解して覚えると忘れにくいということ。このように、正しく理解することで、知識の定着も促すことができます。

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もちろんただ記憶するだけでは、本当の意味で理解したことにはなりません。他者に対してわかりやすく説明できるようになったとき、初めて真の理解に達したと言えるのです。

リトライノートの作成は、このような“理解したつもり”という現象を防ぐことができる、最適な方法だと言えるでしょう。

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「リトライノート」の概要、具体的な書き方、メリット

「リトライノート」とは、授業の後すぐに、新しく習った重要事項、単語、公式などをまとめるノートのこと。私は小学生のころからこのノートを作成して理解に役立てており、もちろん大学受験の時にも活用しました。

一度学んだことを、もう一度おさらいしながらまとめ直す。一見すると時間もかかり、面倒な作業のように思われます。しかし実は、脳科学に基づく「理解」と「記憶」のメカニズムが取り入れられた、非常に効果が高い学習方法。そのため、後から大きな効力を発揮するのです。

使用するノートは、予め縦線が一本入っているもの、あるいは縦線が引きやすいようにページの両端に点が打ってあるタイプのものが良いでしょう。なぜなら、縦線で分けられた狭い方のスペースを活用できるから。具体的には、後で見返したときにどこに何が書いてあるか目印となるような単語を書き込むといったように、より見やすいノート作りに役立てられるでしょう。

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ノートの作成方法はいたってシンプル。まず板書を書き写したノート、教科書、参考書などを机に並べて用意します。そしてその日に学んだ重要事項、とくに自分があまり理解できていないところを中心に整理していきます。

私の場合、わからないところは参考書などを見て徹底的に調べ、まずは自分の頭で理解するように努めました。そして、しっかりと理解できてから初めてノートに書くようにしたのです。この際、最小限の色で抑えることがポイント。色を使いすぎるとどこが重要なのかわからなくなってしまいます。

あらゆる科目でこの「リトライノート」を作成しましたが、理数系の科目においてはとくに効果を発揮したと思います。数学や理科ではたくさんの公式を暗記する必要があり、それらひとつひとつを基礎的な部分からきちんと理解しながら覚えることで、知識を定着させるのに役立ちました。

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リトライノートを使ってわかったこと

このリトライノートを作成する作業をとおして、その効果がいわゆる“アウトプット”にも現れることがわかりました。“インプット”を行った後には、問題集などを使って演習を積む“アウトプット”も必要になります。

インプットの段階で理解が不足していると、同じような問題で何度も躓いてしまったり、テストで思ったほど点数を取ることができなかったりします。そんなとき、私はいつも「リトライノート」を作っておけばよかった、と反省するのです。

例えば、「分子」「原子」「元素」とはなにか、その違いをきちんと説明できるでしょうか。物理であれば、運動方程式や力学的エネルギー保存則がどのようにして生まれたのかを知った上で理解できている人は、それほど多くないでしょう。それぞれの特性をしっかりと理解しておく方が応用にも効くはず。自分にとって理解することが容易でない単元や科目で、ぜひ活用してみて下さい。

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数年前、『東大合格生のノートはかならず美しい』という本が一躍有名となり、ノートの取り方が注目されるようになりました。それまで私はノートの取り方についてあまり重要性を感じていなかったのですが、コツコツ積み重ねてきたノートまとめにはやはり意味があったのだと、改めて実感したことを覚えています。

ノート作りに困っている方は、リトライノートの作成をぜひ一度試してみてください。

(参考)
学習塾の第一ゼミナール|本質を考える指導法
太田あや(2008)『東大合格生のノートはかならず美しい』,文藝春秋.
Study Hacker|受験でも仕事でも!『まとめノート』のメリットとデメリット
チロル(2018),『東大・医学部学士編入 今日から人生変えちゃるけん』,エール出版社.