【診断ツールつき】あなたの仕事を”爆速化”する理想の「タスク管理法」はこれだ!

タスクを付箋で管理している

デスクに積まれた書類、未読のメール、チャットの通知、手帳に書きなぐったToDoリスト。

やるべきことは山積みなのに、1日が終わってみると「結局何をやっていたんだろう」という感覚に襲われることはありませんか?

タスク管理の方法は人によって相性が異なります。この記事では、まずあなたに合ったタイプを診断し、それに基づいて最適な管理方法をご紹介します。

あなたに合った方法を見つけることで、タスク管理の時間は減り、実際の作業時間は増えていきます。さっそく診断から始めてみましょう。

タスク管理タイプ診断

以下の3つの質問に、あてはまる答えをタップして答えてください。
結果から、あなたに最適なタスク管理法をお伝えします。

あなたの診断結果はどうでしたか? 下からあてはまるものを選んで、タップするとさらに詳細が読めます!


診断結果:5つのタイプとおすすめの管理法

見出しからあなたにおすすめのタスク管理法の詳細に飛べます!

GTD:個人型

個人での作業が多く、締切管理を重視するタイプです。タスクの優先順位付けや、期限内での確実な実行が課題になりやすいでしょう。

→ おすすめは「GTD」。頭の中のタスクを整理し、優先順位をつけて実行する手法です。

 

カンバン方式:チーム型

チームでの進捗共有や、メンバー間の連携が重要な場面が多いタイプです。

→ おすすめは「カンバン方式」。タスクの状況を視覚的に共有し、スムーズに進められます。

 

OKR:ゴール型

組織の目標達成や、長期的な成果を重視するタイプです。

→ おすすめは「OKR」。大きな目標を具体的な成果指標に落とし込んで管理できます。

 

ウィークリーレビュー法:計画型

定期的な振り返りと計画の見直しを重視するタイプです。

→ おすすめは「ウィークリーレビュー法」。週単位で計画を立て、着実に実行できます。

 

スクラム管理法:プロジェクト型

複数の案件を同時に進行することが多いタイプです。短期での成果出しが求められます。

→ おすすめは「スクラム管理法」。短期間で区切って進捗を確認しながら進められます。

 

 

では次のセクションから、それぞれの管理法の実践方法を詳しく見ていきましょう。自分のタイプに該当する部分を読み進めてください。

タスク管理をしているビジネスパーソン

1. GTD(Getting Things Done)

GTDは、ビジネスコンサルタントのデビッド・アレンが提唱したタスク管理法で、頭の中に溜まった仕事や日々のタスクを整理し、ストレスを軽減する方法です。

たとえば、日々の仕事や家庭のタスクが頭に溜まりすぎて「何をやるべきか混乱してしまう」といった状況に効果的です。

この方法では、以下の5つのステップを使います。

  1. 収集: まず、頭の中にあるすべてのタスクを書き出します。たとえば、上司から頼まれた報告書の作成、家でのゴミ出し、銀行への振込など、全てのことをリストにして書き出します。
  2. 処理: 次に、そのリストを見直し、それぞれのタスクが具体的に何をすべきかを決めます。たとえば、「銀行への振込」というタスクなら、「振込先の情報を確認し、オンラインバンキングで振込手続きを行なう」といった具体的なアクションを明確にします。
  3. 整理: タスクを「いますぐやるべきもの」「あとでやるもの」「人に頼めるもの」といった具合に分類し、優先度をつけます。こうすることで、頭の中が整理され、必要な作業だけに集中できます。
  4. レビュー: 週に一度、リストを見直し、進捗や優先順位を確認します。たとえば、週末に「今週はどこまで進んだか」「来週やるべきことは何か」を振り返ります。
  5. 実行: 最後に、優先度の高いタスクから実行していきます。これにより、迷わず次にやるべきことが明確になり、効率的に仕事が進みます。*1

たとえば、こんなふうにメモをして実践します。

  Task 処理 整理 レビュー 優先度
1 銀行への振込 振込先情報を確認し、オンラインバンキングで振込手続きを行なう いますぐ 振込完了後、月末に明細をチェック
2 上司への報告書作成 報告書のフォーマットを確認し、必要なデータを集めて作成する いますぐ 週末に進捗を確認し、完成目標を再設定
3 同僚からの調査依頼 依頼内容を確認し、必要な情報を調査して報告 あとで 調査期限の前日に進捗を確認
4 プロジェクトの進捗確認 プロジェクトメンバーと共有するため、現在の進捗状況をまとめる いますぐ 定例会議の前日に進捗状況を再確認
5 家族旅行の計画 行きたい場所を調べ、宿泊先や交通手段を比較・予約 あとで 毎週の進捗確認で次に決めるべき項目を特定
6 メールの返信 重要なメールを確認し、必要な情報を整理して返信 いますぐ 毎日終業時に未返信メールを再確認
7 書類の整理 紙資料をデジタル化し、不要なものを破棄 あとで 週末に進捗を確認し、残りのタスクを調整


完了済みのタスクに色をつけて管理するのもよさそうですね。ぜひ実践してみてください。

完了済みのタスクにチェックを入れている

2. カンバン方式

カンバン方式は、トヨタ生産方式から生まれた視覚的なタスク管理法です。

もともとは製造現場での在庫管理を効率化するためにこの管理法が開発されました。現在では製造業以外のさまざまな分野でも広く使われています。

カンバン方式の大きな特徴は、タスクの進捗状況を視覚的に管理できる点です。

タスクを「To Do(やること)」「In Progress(進行中)」「Done(完了)」の3つのステータスに分け、それぞれのタスクを進行状況に応じて移動させます。

さきほどのGTD法でも「完了」、「進捗中」などとレビューのフェーズで分けるとお伝えしましたが、GTD法と違うのは、チームで動くためにこのフェーズ分けに主眼が置かれているのがカンバン方式です。

複数のタスクが同時に進行していても、どのタスクがどの段階にあるのかをリアルタイムで確認でき、混乱を防ぐことができます。

また、タスクの進行が目に見えるため、達成感を得やすいのも特徴と言えるでしょう。

進捗状況によって分類された付箋

3. OKR(Objectives and Key Results)

OKRは、目標(Objectives)とその目標を達成するための具体的な成果(Key Results)を設定する手法です。組織全体や個々のチームが、明確な方向性を持って一貫して目標に向かって進むうえで効果を発揮します。

日経BP総合研究所主任研究員の原田かおり氏は、インテル、Google、に日本企業ではメルカリ、花王などでOKRは採用されていると述べています。*2

カンバン方式に比べて、より大きな組織グループに適した管理法と言えるでしょう。また、目標から管理するのも特徴ですね。

OKRの基本的なステップは、以下です。

  1. 目標(Objectives)の設定
    まず、組織全体の大きな目標を設定します。この目標は、組織の方向性を示すもので、たとえば「市場シェアの拡大」「新製品の開発スピードの向上」といった具体的なものが理想です。目標は組織全体の指針となります。
  2. 成果(Key Results)の設定
    次に、目標に対して具体的で測定可能な成果を設定します。たとえば、「市場シェアを5%増加」「リリース期間を3カ月短縮」など、数値で評価できる指標を設定します。このステップにより、進捗を客観的に評価できるようになります。
  3. 実行と進捗確認
    Key Resultsに基づきアクションプランを実行し、定期的に進捗を確認します。進捗が可視化されることで、適切な対応や軌道修正が可能になります。迅速に対応できるのがポイントです。
  4. レビューと評価
    四半期ごとに達成度を評価し、次の目標やアクションを設定します。このサイクルにより、組織の目標は柔軟に最適化され、常に現実に即した計画に調整できます。

実践例としては、たとえば「新規顧客の獲得」を目標に掲げ、Key Resultsとして「新規顧客数を30%増加」「マーケティングキャンペーンを実施」などを設定することで、目標に向けた具体的な行動を取ります。

組織を成長させ、目標達成に向けた具体的な成果を引き出すために、ぜひ導入を検討してみてください。

OKRの図式化

4. ウィークリーレビュー法

ウィークリーレビュー法は、毎週のタスクや進捗を定期的に見直すことで、目標に向かって確実に進んでいるかを確認する手法です。

特に、短期的なタスクと長期的な目標を整合させることができるため、計画のズレを防ぐことができます。受験勉強や資格試験の計画にも適した方法です。

この方法では、以下のステップを実行します。

【ステップ】

  1. 長期目標の設定
    まず、全体の方向性となる長期目標を設定します。たとえば、3カ月後にプロジェクト完了を目指すなど、具体的な目標が必要です。
  2. 週の始めに目標を設定
    長期目標に基づき、週ごとの具体的な目標を設定します。たとえば、「今週中にプロジェクトAの資料を完成させる」といった短期的かつ達成可能なものです。
  3. 毎日の進捗確認
    毎日、その日の終わりに進捗を確認し、小さな軌道修正を行ないます。予定外のタスクが発生した場合も、進行具合を振り返ることで対応できます。
  4. 週末の振り返り
    週末には、週全体を振り返り、「今週の目標は達成できたか」「何がうまくいき、何が問題だったか」を確認します。この振り返りで次週の計画もスムーズに進められます。
  5. 長期目標との整合性確認
    毎週の進捗をチェックし、長期目標に向けた進行が予定通りかどうかを確認します。これにより、計画のズレがないか、適切に修正することが可能です。

週ごとの振り返り用のメモ

5. スクラム管理法

スクラム管理法は、2〜4週間の短期間(スプリント)でプロジェクトを進め、進捗を定期的に確認しながら柔軟に対応する手法です。

スクラム管理法の開発者のKen Schwaber氏とJeff Sutherland氏によれば、この管理法は「複雑な問題に対応する適応型のソリューションを通じて、人々、チーム、組織が価値を生み出すための軽量級フレームワークである」と定義されています。*3

スプリントごとにタスクを小分けにして管理し、チーム全体で目標に向かって進める管理法です。

以下のようなステップを踏みます。

  1. スプリントの計画
    プロジェクトをスプリントに区切り、各スプリントの開始時に達成すべきタスク(例: 新機能の開発、バグ修正など)を決定します。
  2. デイリースクラム
    毎日短いミーティングを行ない、進捗確認や問題解決を図ります。各メンバーが進行状況や課題を共有し、リアルタイムで状況を把握します。
  3. スプリントレビューと振り返り
    スプリント終了時には成果を確認し、振り返りを行ないます。これにより、改善点を明確にして次のスプリントに活かします。
  4. 柔軟な計画変更
    スプリントごとに計画を柔軟に見直せるため、新しい要求や市場の変化に迅速に対応できます。

この方法は、主にソフトウェア開発で多く用いられるようです。

新しいアプリを開発しているとして、各スプリントごとに「ログイン機能を追加する」「UIデザインを改善する」といった具体的なタスクに集中します。

スプリント終了後、進捗を確認し、ユーザーのフィードバックや市場の変化を反映して次のスプリントの計画を調整します。

これにより、柔軟に対応しながらプロジェクト全体を効率的に進めることが可能です。

***
今回は、5つのタスク管理法を紹介しました。GTD、カンバン方式、OKR、ウィークリーレビュー、スクラム管理法は、それぞれ異なるアプローチを提供し、個々のニーズに合わせて活用できます。

タスクがたまっている方も、これらの方法を試すことで業務の進行がよりスムーズになるでしょう。

(参考)

*1 gtd Japan|GTD®とは
*2 Human Capital ONLINE|OKR
*3 スクラムガイド|スクラム公式ガイド ゲームのルール

【ライタープロフィール】
Shinya

大学では経済学を専攻。集中力があり、長時間、長期間にわたって勉強し続けることが得意。現在は、資格試験に向けて効率的な勉強法の情報を収集中。心理学にも関心があり、コミュニケーション力の向上を目指してさまざまなメソッドを学び、実践している。

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