「今日こそやる」と決めたタスク。気づけばまた翌日に持ち越している——。
「ちゃんと整理すれば、もっと効率的に進められるはずなのに……」
そう思いながらも、タスク管理の方法を見直す余裕すらない。やるべきことは山積みなのに、どこから手をつければいいかわからず、気がつけばまた残業。
「仕事を効率化したい」「ストレスを減らしたい」——そんな悩みを抱えるあなたに必要なのは、シンプルで使いやすいタスク管理ツールかもしれません。
本記事では、人気のタスク管理アプリTodoist・TickTick・Notionを徹底比較。
あなたの仕事スタイルに合う最適なツールを見つけ、生産性を向上させる具体的な方法をお伝えします。
- Todoist:シンプルなタスク管理に特化
- TickTick:タスク管理+習慣化機能を搭載
- Notion:オールインワンの情報管理ツール
- 業務内容別・目的別のおすすめツール
- 【実践】タスク管理ツールを導入してみた
- 実践の効果
Todoist:シンプルなタスク管理に特化
Todoistは、無駄を省いたシンプルなタスク管理ツールです。タスクの追加、期限設定、優先度設定、ラベル付け、プロジェクトごとの管理など、タスク管理ツールとして欲しい機能はおおむね網羅しています。
非常にシンプルなデザインのため、直感的に操作できるのが魅力。インストール後、誰でも無理なく使用できるでしょう。
Todoist:シンプルで直感的なタスク管理ツール
- タスクにラベルや優先度をつけ、わかりやすく管理できる
- タスクに説明を加えたり、サブタスクに分けたりできる
- 「リスト」「ボード」の表示に切り替えてタスク管理ができる
- 1週間・1か月に達成したタスクの量をグラフで可視化できる
- リストのテンプレートが豊富
TickTick:タスク管理+習慣化機能を搭載
TickTickは、Todoistに近いタスク管理機能を持ちながら、習慣トラッキングやポモドーロタイマー、アイゼンハワーマトリクスが追加されたツールです。
特に「毎日●●をする」「週に●回実施」などの習慣を記録できるのが特徴で、タスク管理と並行してルーチンワークや自己改善をサポートできます。
TickTick:タスク管理と習慣化を両立できるツール
- タスクの追加、期限設定、優先度設定、タグ付け、プロジェクトごとの管理などの基本機能あり
- 習慣トラッキングができる
- リスト・カンバン・ガントチャート(タイムライン形式)でタスクを表示できる(タイムライン形式は有料)
- ポモドーロタイマーがついており、実際の作業時間を簡単に記録できる
- タスクをアイゼンハワーマトリクスで重要度・緊急度別に管理できる
📌 アイゼンハワーマトリクスとは
タスクを「重要度」と「緊急度」の2軸で分類する優先順位づけの手法です。4つの象限に分けて対応を決めます。
- 第1象限(重要かつ緊急):自分で即座に取り組むべきタスク
- 第2象限(重要だが緊急でない):計画的に実行すべきタスク
- 第3象限(重要でないが緊急):可能なら他者に委任するタスク
- 第4象限(重要でも緊急でもない):削減・廃止を検討するタスク
「アイゼンハワーマトリクス」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
Notion:オールインワンの情報管理ツール
Notionは、タスク管理だけでなく、メモ・データベース・ドキュメント管理も統合したオールインワンの情報整理ツールです。リスト・カレンダー・カンバン・データベースなど、自由な形式でタスクを管理できるのが最大の強み。
ただ、多機能で自由度が高いゆえに、自分に最適な使い方を見つけるには少し時間がかかるかもしれません。
Notion:情報管理とタスク管理を一元化できるツール
- タスクの追加、期限設定、優先度設定、タグ付け、プロジェクトごとの管理などの基本機能あり
- リスト・カンバン・カレンダー・ガントチャート(タイムラインビュー)でタスクを表示できる
- タスク管理だけでなく、さまざまなノートの作成やデータベースの管理など、できることが幅広い
- テンプレートが豊富
- 個人利用であれば、無料プランで十分活用できる
業務内容別・目的別のおすすめツール
タスク管理ツールは種類が多いため、どれを使うべきか迷ってしまうことも多いはず。「どのツールが人気か」ではなく、「自分の業務にフィットするか」という視点で選ぶのがコツです。前項で紹介した3つのツールのうち、どれが自分に合うか診断してみましょう。
B(緑色)が多い → TickTick
C(紫色)が多い → Notion
Aが多い人:シンプルにタスクを整理できる「Todoist」がおすすめ
「とにかくシンプルにタスクを管理したい」「タスクをすぐに登録し、完了したらチェックを入れるだけ」という人には、Todoistが最適です。
おすすめポイント
- 直感的なUIで、タスクの追加・管理が簡単
- 締切、優先度、ラベル機能があり、シンプルながら柔軟性も高い
- スマホアプリも軽快に動作し、タスクをサクサク登録できる
Bが多い人:タスク管理に加え、習慣化もできる「TickTick」がおすすめ
「タスクを管理するだけでなく、毎日のルーティンや習慣づけもしたい」「ポモドーロタイマーを使って作業に集中したい」という人には、TickTickがおすすめ。
おすすめポイント
- タスク管理と並行して習慣トラッキング機能が使える
- ポモドーロタイマー機能があり、作業時間を区切って集中力を高められる
- カレンダー表示やリマインダー機能が充実している
Cが多い人:タスク管理に加え、情報整理も可能な「Notion」がおすすめ
「タスク管理と同時に、資料やメモもまとめたい」「プロジェクト全体の情報を整理したい」という人には、Notionがおすすめです。
おすすめポイント
- タスク管理・メモ・データベースを一元化できる
- カンバン、リスト、カレンダーなど自由なレイアウトでタスクを管理可能
- チームでの情報共有にも適している
【実践】タスク管理ツールを導入してみた
筆者は、仕事のタスク管理と、最近始めた筋トレの習慣化に取り組みたいと考えているので、それらを得意とする「TickTick」を使ってみることにしました。スマホのアプリもありますが、今回はデスクトップアプリを使用しました。ちなみにこれらは簡単に同期することができます。
サインアップすると以下のような画面が表示されます。
「受信トレイ」のなかでタスクを作成します。直接「仕事」「プライベート」のようなリストをつくり、そのなかにタスクを作成することももちろん可能です。筆者は「受信トレイ」のなかにジャンル関係なくTODOを書き出し、あとから整理するほうがやりやすく感じたため、このように作成しました。
画像のようにタスクの階層を分けることができるのも便利です。ひとつのタスクの下に「サブタスク」を複数登録することができ、さらにそのサブタスクの中にも階層を作成できます。このように、大きなタスクを分解し、それぞれの作業単位に落とし込むことで、「次に何をすべきか」が明確になり、作業の抜け漏れも防げます。
作成したタスクの右側にある「…」から「Pomoを起動」をクリックすると、裏でポモドーロタイマーが起動します。
タイマーの時間は事前に自分で指定することができます。筆者は25分間に設定して使用しました。
ポモドーロタイマーをストップすると、どのタスクに何分かかったかが自動で記録されます。画像のように、あとから統計画面で確認することができます。
筋トレの習慣化については、「習慣」メニューから内容別に設定を行ないました。画像のように、簡単にチェックマークをつけられ、自動でカレンダーに登録されるのでモチベーションをキープできました。
実践の効果
「TickTick」を使って感じたのは、なんといってもポモドーロタイマー機能が便利だということ。これまで筆者は、市販のタイマーを使用して、かかった時間を作業ノートに書く……という方法で時間管理を行なっていました。
しかし、TickTickを使えば「タスク管理画面からタイマーを起動でき、タスク内容とかかった時間が自動で記録される」ため、「こんなにもストレスなく作業を進められるのか」と感動しました。
また、筋トレは3つのメニューを毎日ずらしながら行なっているのですが、「3日ごと」のようにタスクを設定でき、とても便利でした。リマインドも設定できるので忘れずに取り組めましたし、自動で記録が残るのでやる気を維持しやすいと感じました。
今回はタスク量が少なかったため使用しなかったのですが、画像のようにアイゼンハワーマトリクスでタスクを管理することも可能です。タスク量が多く混乱しがちなときは、重宝するはず。
使用していて少し気になったのは、デスクトップアプリでは、カレンダー機能が有料でないと使用できないこと(スマホのアプリでは一部使用可能)。作業時のタスク管理や習慣化のための記録ツール、と割り切って使えば問題ありませんが、「タスク管理ツールにカレンダーは必須」と考えている人にとっては不便かもしれません。
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タスク管理ツールを活用することで、仕事の効率を向上させ、ストレスを軽減できます。本記事を参考に、自分にぴったりのタスク管理ツールを探して導入してみてください。いままで以上に日々のタスクをスムーズに進められるようになりますよ。
柴田香織
大学では心理学を専攻。常に独学で新しいことの学習にチャレンジしており、現在はIllustratorや中国語を勉強中。効率的な勉強法やノート術を日々実践しており、実際に高校3年分の日本史・世界史・地理の学び直しを1年間で完了した。自分で試して検証する実践報告記事が得意。