
「2026年に力を入れるなら、英語学習よりCodex」。
挑発的にも聞こえる、この言葉を口にしたのは、かつて英語学習の領域で起業し、その会社を数億円規模で売却にも導いた人物でした。
株式会社AI Orchestra代表取締役の宮地俊充さんは、2011年にオンライン英会話スクール「Best Teacher」を創業し、2016年にSAPIX YOZEMI GROUPへ数億円で売却しました。英語教育の事業に6年間、経営者として携わった人物です。
その宮地さんが今、はっきりと言います。
「英語学習を否定するつもりはまったくありません。ただ、“学ぶ順番” は変わりました。2026年に社会人が注力すべき領域は、英語ではなくCodexです」
なぜそう言い切れるのか。今回は、宮地さんの “英語からAIへ” の10年をたどりながら、その理由を5つに整理します。
※宮地さんが登壇する「非エンジニアのための Codex 入門」オンラインセミナー(8月26日(水)21:00〜・無料)の詳細は記事末尾に。
構成・取材・写真/STUDY HACKER編集部
【プロフィール】
宮地俊充(みやっち🧑💻/みやち としみつ)
1981年10月、静岡県浜松市生まれ。株式会社AI Orchestra代表取締役社長。青山学院大学法学部卒業後、2007年公認会計士試験合格。PwC Japan有限責任監査法人に入所。IFRSコンバージョン業務や監査業務等に従事。M&AファームのGCAサヴィアン(現フーリハン・ローキー)を経て、EC系ベンチャーで取締役CFOに就任。その後、2011年オンライン英会話スクールのBest Teacherを創業。2016年、SAPIX YOZEMI GROUPに売却。投資活動と音楽活動を経て、2020年に株式会社AI Orchestraを連続起業。AIメディア運営、AI研修、AI開発受託、AIプロダクト開発を手掛ける。
- 2011年。僕は「英語」で勝負した
- 2016〜17年ごろ、AIに一度負けている
- 2026年に “英語” より “Codex” を選ぶ5つの理由
- 「英語をやめろ」ではなく、順番の話
- 8月26日(水)オンラインセミナーのご案内
2011年。僕は「英語」で勝負した
「当時の僕にとって、いちばん投資対効果が高い学習は間違いなく英語でした。ただ、自分自身が英語を勉強しても一向に話せるようにならなかった。自分が話すであろう場面を先に決めて、日本語で話す内容を英語にし、先生に添削してもらって、実際に使う。
このやり方でようやく話せるようになった経験を、そのまま事業にしたのがBest Teacherです。自分の困りごとを解く形で始めました。」
Best Teacherの特徴は「非同期」でした。時間も場所も合わせず、自分が話すであろう場面を先に決め、書いた英文を講師に添削してもらい、そのやりとりのログを復習してから実践する。宮地さんはこの仕組みに手応えを感じ、塾・予備校を1件1件回って4技能型の英語教育を広め、2016年に事業を売却します。
「英語を事業領域として選んで良かった、と今でも思っています。ただ、“何に張るのがいちばん割に合うか”は時代で動く。僕はたまたま、その動きを一度、痛い形で体験しているんです」
2016〜17年ごろ、AIに一度負けている
売却の前後、宮地さんは大学の研究室と共同で「AIによる英文添削」を試みていました。
「講師の添削をAIで置き換えられたら、英語学習のコストは劇的に下がる。そう考えて開発したのですが、当時の技術では精度が足りず、リリースできませんでした。AIに一度、負けているんです」
その5〜6年後、2022年11月にChatGPTが登場します。
「触った瞬間に“これだ”と思いました。あのとき作りたかったものが、ついに技術的に成立している。だからAI事業への転換は、流行りに乗ったというより、数年越しの再戦だったんです」
そして2026年。ChatGPTをつくったOpenAIが、話し相手ではなく“仕事を任せられる”AIエージェント「Codex」を、非エンジニアでも扱えるデスクトップアプリの形で提供し始めました。宮地さんはこれを「学習の順番が変わった瞬間」と呼びます。

2026年に “英語” より “Codex” を選ぶ5つの理由

「英語をやめろ」ではなく、順番の話
ここまで読んで「英語学習は無駄だったのか」と感じた方に、宮地さんは首を横に振ります。
「そうではありません。両方やる人は、“先にCodexで時間をつくる” のが正解だという話です。定型業務を任せて浮いた時間を英語に回す。しかも英語学習そのものもCodexに手伝わせられる。自分の英会話ログをフォルダに入れて “弱点を整理して、来週の練習メニューをつくって” と頼めば、それも仕事として返ってきます」
つまり、Codexは英語学習の対立軸ではなく、あらゆる学習の “時間をつくる側” に立つ道具だというのが宮地さんの結論です。
「10年前、僕は英語を選んで正解でした。2026年に同じ物差しで測ると、最初に注力べきはCodexです。そしてこれは、エンジニアではなく、普通の社会人こそが取りにいくべきチャンスだと思っています」

8月26日(水)オンラインセミナーのご案内
「記事は地図で、セミナーは現地ツアーです」と宮地さん。インストールから最初の依頼、成果物が返ってくるところまで、実際のCodexの画面を動かしながらお見せします。
前回の共催セミナー(2026年5月・Claude Code編)は、1,000名以上のお申し込みで満席となりました。「AIに聞く」から「AIに任せる」へ。その最初の一歩を、8月26日の夜に踏み出してみてください。
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岡 健作(おか・けんさく)
株式会社新恵社 代表取締役/株式会社スタディーハッカー創業者。1977年生まれ、福岡出身。2014年、メディア「STUDY HACKER」を立ち上げ。以後運営に携わる。
X→@oka_kgs / Instagram→@oka_ken2010
/ 著書(amazon)
