
「ChatGPTは毎日使っていて、プロンプトにもそれなりに自信がある。それなのに、Codexに同じ調子で頼んだら、なんだか "それっぽいもの"しか返ってこない」。
株式会社AI Orchestra代表取締役の宮地俊充さんのもとには、Codexを触り始めた人からこの相談が繰り返し届くといいます。しかも、ChatGPTの上手な人ほどつまずきやすいのだそうです。
「同じOpenAIのAIなのに、頼み方の "型" が違うんです。違いはたったひとつ。でも、そのひとつを知らないままだと、Codexは永遠に "ちょっと賢いチャット" のままで終わります」
今回は、その "たったひとつの違い" と、宮地さんが実際に使っている依頼文のビフォー→アフターを公開します。
※宮地さんが登壇する「非エンジニアのための Codex 入門」オンラインセミナー(8月26日(水)21:00〜・無料)の詳細は記事末尾に。
構成・取材・写真/STUDY HACKER編集部
【プロフィール】
宮地俊充(みやっち🧑💻/みやち としみつ)
1981年10月、静岡県浜松市生まれ。株式会社AI Orchestra代表取締役社長。青山学院大学法学部卒業後、2007年公認会計士試験合格。PwC Japan有限責任監査法人に入所。IFRSコンバージョン業務や監査業務等に従事。M&AファームのGCAサヴィアン(現フーリハン・ローキー)を経て、EC系ベンチャーで取締役CFOに就任。その後、2011年オンライン英会話スクールのBest Teacherを創業。2016年、SAPIX YOZEMI GROUPに売却。投資活動と音楽活動を経て、2020年に株式会社AI Orchestraを連続起業。AIメディア運営、AI研修、AI開発受託、AIプロダクト開発を手掛ける。
- ChatGPTが上手な人ほど、Codexでつまずく理由
- たったひとつの違いは「完了条件」を書くこと
- 同じ依頼が、まったく別の成果物になる
- 明日から使える「完了条件」の書き方3パターン
- 8月26日(水)オンラインセミナーのご案内
ChatGPTが上手な人ほど、Codexでつまずく理由
「ChatGPTのプロンプトは、 "良い答えを引き出す" ための文章です。役割を与えて、条件を並べて、出力形式を指定する。会話が単位なので、返ってきた答えを読んで、また聞き直せばいい」
一方のCodexは、対話型AIではなくAIエージェント。フォルダのなかの資料を読み、実際にファイルをつくって、成果物として持ってきます。
「Codexにとっての単位は "会話" ではなく "仕事"です。だから依頼文に必要なのは、良い答えを引き出す工夫ではなく、 "この仕事はどうなったら終わりなのか" の定義なんです。ChatGPTに慣れた人ほどここが抜けて、Codexは "たぶんこういうことだろう" と察して、それっぽいものを置いて止まってしまう」
たったひとつの違いは「完了条件」を書くこと
宮地さんが以前の記事(Codex超入門 vol.3)でも紹介したとおり、OpenAIはCodexへの依頼文として「Goal(ゴール)・Context(コンテキスト)・Constraints(制約)・Done when(完了条件)」の4点セットを示しています。
「この4つのうち、ゴールも背景も制約も、ChatGPTのプロンプトにも普通に書きますよね。ChatGPT時代に存在しなかったのが、最後の "Done when"、つまり完了条件です。"何が確認できたら完了か" を、依頼の時点で書く。これがChatGPTのプロンプトとCodexのプロンプトの、たったひとつにして決定的な違いです」
完了条件があると、Codexの動きが変わると宮地さんは言います。
「完了条件を書くと、Codexは成果物をつくったあと、自分でその条件を確かめにいきます。数字が元資料と合っているか、資料が最後まで表示されるか。満たしていなければ自分で直してから持ってくる。書いていなければ、 "つくりました" で終わりです。新しく入ったスタッフに頼むときと同じで、 "どうなったらOKか" を伝えていない仕事は、必ずやり直しになります」

同じ依頼が、まったく別の成果物になる
宮地さんが自分の講座で実際に見せている例が、「セミナーのスライドをつくってもらう」依頼です。
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明日から使える「完了条件」の書き方3パターン
そして宮地さんは、こう付け加えます。
「完了条件が書けないとしたら、それはAIの問題ではなく、自分のなかで "何が合格か" が決まっていないということです。ChatGPTには曖昧なままでも何となく答えが返ってきた。Codexにはそれが通じない。逆に言えば、"どうなったら完了か" を言葉にできる人は、明日からCodexに仕事を任せられます。プログラミングの知識は要りません。必要なのは、この一行を書く習慣だけです」

8月26日(水)オンラインセミナーのご案内
「4点セットの依頼文は、読むより、一度打ち込んで成果物が返ってくるところを見るのが早い」と宮地さん。8月26日のオンラインセミナーでは、インストールから、コンテキストの投入、4点セットでの依頼、返ってきた成果物のレビュー・修正依頼までを、実際のCodexの画面で通してお見せします。
前回の共催セミナー(2026年5月・Claude Code編)は、1,000名以上のお申し込みで満席となりました。「AIに聞く」から「AIに任せる」へ。その分かれ目になる "たった一行" を、当日の画面で確かめてください。
【Codex超入門 ほかの記事はこちら】
岡 健作(おか・けんさく)
株式会社新恵社 代表取締役/株式会社スタディーハッカー創業者。1977年生まれ、福岡出身。2014年、メディア「STUDY HACKER」を立ち上げ。以後運営に携わる。
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/ 著書(amazon)
