「コミット」の意味と使い方
・ 英語のcommitが持つ意味の中には、「責任をもって引き受ける」「~を約束する」といったものがある。このことから、日本語のビジネス用語で多く使われる「コミット」には、ただ関わるというよりも、責任をもって関わる、積極的に関与する、全力で尽くす、責任を引き受けて約束する、といった意味合いがある。
(例) 「プロジェクトにコミットする」 「育児にコミットする」 「ボランティア団体にコミットする」
‐ 広告の中で次のように使われている。
結果にコミットする (中略) 私どもRIZAP(ライザップ)が考えるのはなりたい身体になるため 「結果を出す」お約束をするということ。
(引用元:RIZAP|コンセプト)
・ 「コミット」という言葉は、「ビジネスシーンにおいて困惑したことがあるカタカナビジネス用語」の第1位に選ばれたことがある(オンライン辞書を運営するウェブリオが2015年2月、20~30代のビジネスパーソンを対象に行った調査。2位は「ローンチ」)。
「コミットメント」「フルコミット」「ハーフコミット」
・ コミットメント
‐ コミットの名詞形。上述の意味を名詞形で言いたいときに使う。
‐ 公約、誓約、約束、宣言、責任。単なる約束というよりは責任度が大きい。
(例) 「トップコミットメント」…社長からのビジョン表明、宣言、誓約。
‐ 経営学用語としては、仕事や組織に対する愛着、帰属意識。
(例) 「若手社員のコミットメントを高めるために、どうしたらよいだろうか」
・ フルコミット
‐ 「フル」で「コミット」する、という意味。全面的に関与する、全力で関わる、最大限尽くす。
(例)「このプロジェクトには、今期の業績がかかっている。全員、フルコミットで頼む」
‐ 経営の課題について語る記事の中で、次のように使われている。
キーワードは「フルコミット」です。 これは、共に活動をする仲間が、その活動に対してどれだけロイヤルティをもっているか、ということです。会社においては、どれだけ、一つの目標で、一つの組織の中で自分を活かし他人を活かすために効果的な活動ができるか、ということなのです
(引用元:前川孝雄の"はたらく論"|■組織に欠かせない"フルコミット"の大切さ。)
・ ハーフコミット
‐ 「半分程度(ハーフ)」「コミット」する、という意味。パートタイマーとして関わる、副業で取り組む、片手間に関与する。
(例)「うちの店、人手が足りないんだ。ハーフコミットでもいいから、手伝ってくれないか」
‐ クライアント先に常駐エンジニアを派遣する会社へのインタビューの中で、次のように使われている。
リモートやハーフコミットというよりは、お客様の元でフルコミットするスタンスでしょうか? はい。一番良いものは何かをお客様と突き詰めて、もっとも最適化したものを提供できるよう日々一緒にお仕事をさせていただいています。
(引用元:Q-LINK|クライアントと共にクオリティの高いものを追求する社員が育つビットエーの社風とは)
(参考) Weblio辞書|コミット Weblio英和和英辞典|commit 三省堂ワードワイズ・ウェブ|10分でわかる「コミットメント」の意味と使い方 exBuzzwords|コミットメント ビジネスマナー.com|フルコミット RIZAP|コンセプト 前川孝雄の"はたらく論"|■組織に欠かせない"フルコミット"の大切さ。 Q-LINK|クライアントと共にクオリティの高いものを追求する社員が育つビットエーの社風とは マイナビニュース|「スキーム」「ローンチ」…社会人を悩ますカタカナ用語、1位は?