ドタキャン防止システムとは

・ ドタキャン防止システムとは、全日本飲食店協会が2018年2月19日に「利用料金永久無料」でリリースする、飲食店における予約の無断キャンセル・ドタキャン(直前キャンセル)による被害を減らすことを目的としたサービス。同14日に発表され、同システムを取り上げたマイナビニュースの記事「全日本飲食店協会、電話番号でドタキャン歴を照合するシステムを無料提供」がSNS上で拡散された結果、「ドタキャン歴」がTwitterのトレンドに入った。

・ ドタキャン防止システムは、飲食店が客から予約の依頼を受けた際、その客が以前に他店で無断キャンセル・ドタキャンを行っていないかどうか調べるシステムだ。客の電話番号をドタキャン防止システムのデータベースで検索すると、その電話番号で受けつけられた予約が過去に無断キャンセル・ドタキャンされた際の店舗名・予約人数・日付が表示される。データベースに登録されている情報は、全国の飲食店から寄せられたもの。飲食店が予約を受けつける際、「ドタキャン歴」のある客だと事前に把握できれば、予約を断る・前金を徴収するなどの対策をとることができる。

飲食店における予約の無断キャンセル・ドタキャン問題

・ 全日本飲食店協会がドタキャンを「現在飲食業界の最も重大な問題」と表現しているように、飲食店における予約の無断キャンセル・ドタキャンは近年、特に問題視されている。客が飲食店でコース料理を予約すると、店側は事前に食材を用意し、下ごしらえをしている。しかし、予約時間の直前になってキャンセルをしたり、キャンセルの連絡をせず来店もしないといった行動を客がとると、用意された食材や料理は無駄になってしまうほか、ほかの客を店に入れられなくなるため、店側は経済的な損害をこうむる。大人数の宴会や貸し切りの場合、被害はさらに大きくなる。

・ また、経済的な損失を受けるだけでなく、飲食店を運営している側は精神的にも傷つくこととなる。全日本飲食店協会の理事長であり、「洋食グリル天平」(兵庫県)でオーナーシェフを務める関良祐氏は、「心無いキャンセル」によって「農家さんの想いが詰まった食材を破棄しなければならない申し訳なさ、わざわざ足を運んでくださったお客様をお断りしてしまった罪悪感、見込んでいた売上に届かない悔しさ」を感じるという。ドタキャン防止システム公式サイトには、同システムの開発に協力した飲食店経営者たちによる「ドタキャンをされると本当に悲しい気持ちになります」「作った時の思いや材料がすべて無駄になりかなり落ち込みます」などの声が掲載されている。

・ 『週刊現代』の見解によると、飲食店における安易な無断キャンセル・ドタキャンが増えた原因のひとつは、携帯電話で連絡を入れたり「ぐるなび」「ホットペッパー」などのwebサイトでボタンをクリックしたりといった方法で簡単に予約できるようになったことである。飲食店向け予約管理システム「TORETA」の担当者の話では、「接待や会合の幹事役の人が複数の人気店を予約しておき、当日になって接待相手や会合のメンバーにどの店にするか選んでもらい、それ以外の店にキャンセルの連絡をし忘れる」というケースが多いという。

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ドタキャン防止システムへの反応

・ ドタキャン防止システムに対しては、Twitter上に賛否両論が投稿された。賛成の意見には、「がんばって普及させてほしい」「無料というのも素晴らしい」など、同システムの開発側を応援する声が目立った。

・ 一方、ドタキャン防止システムに批判的な意見も多かった。「登録ミスや悪意ある登録にはどんな対策がとられているのか」「店員が嫌いな友達の電話番号を入力するかも」のように、飲食店側が同システムを悪用するのではと疑う人がいたほか、「元の利用者がその番号を解約して、のちに第三者が使う場合に問題が起きる」「電話番号は個人情報にあたる」という指摘があった。なお、ドタキャン防止システム公式サイトによれば、消費生活センターへ問い合わせたところ、「電話番号以外の個人を特定する要素がないため個人情報保護法には抵触しない」と回答を得たという。

(参考)
ドタキャン防止システム
全日本飲食店協会|主な活動
@Press|飲食店のドタキャンを未然に防ぐ! 全国の個人飲食店経営者による自衛サービスが永久無料で提供開始
現代ビジネス|【激増!】有名レストランを悩ませる「無断キャンセル」問題
Twitterトレンド速報|ドタキャン歴