いまどきパパの必読本「父子手帳」は男性育休取得率アップの起爆剤になるか?

埼玉県警でも配布! 父子手帳とは?

・ 父子手帳とは、地方自治体が配布している育児啓発の冊子のこと。これまであまり育児に関わることのなかった男性が育児や赤ちゃん、妊婦についての理解を深めることで、育児参加できるように促すことを主な目的としている。地方自治体ごとに名称や内容が異なるが、多くの父子手帳には父親の育児への関わり方や、妊婦の体の変化についてまとめられている。例えば、オムツの取り替え方について「こまめにお尻のにおいをかぐ」、お風呂への入れ方について「お湯に目が入らないようにする」など実践的なことが、分かりやすく紹介されている。

・ 父子手帳は2018年10月、埼玉県警で配布が予定されているというニュースにより注目された。

埼玉県警は男性警察官の育児参加を推進するため、「父子手帳」の配布を近く始める。県警では男性の育児休業取得は増えつつあるものの、まだ少数派。手帳配布とともに育休を取りやすい環境づくりも進めることで、女性の負担を軽減し、活躍推進を後押しする狙いだ。

(太字による強調は編集部で施した) (引用元:時事ドットコム|男性警察官に「父子手帳」=育休取得を支援-埼玉県警

父子手帳配布の背景にある「男性の育休取得率はわずか5%」

・ 父子手帳が配布される背景には、男性があまり育児に参加していないという現状がある。例えば、男性の育児休業取得率は年々上昇しているものの、いまだ5.14%と女性の83.2%に対し、大きな差が存在する(数字は2017年度のもの)。

厚生労働省は30日、育児休業を取得した男性の比率が2017年度は5.14%だったと発表した。前の年度から1.98ポイント上昇し、比較可能な1996年度以来で最高。女性の取得率は1.40ポイント上昇し、83.2%だった。

(引用元:日本経済新聞|男性の育休取得5.14%、過去最高 17年度

・ 父子手帳が配布される背景として、育児に対する男性側の知識不足も挙げられる。2018年に時事通信社が行ったアンケートからは、子どもが事故にあわないための知識を持っている男性の割合は、女性と比べて少ないことがわかった。

調査は1~2月、6歳以下の子どもを持つ夫婦らを対象に行い、約2800人から回答を得た。その結果、「蜂蜜を1歳未満の子どもが食べてもよいか」との質問に対し、「食べられない」と正しく回答したのは、0歳児を持つ父親が92.4%で母親の98.9%を下回った。出産予定の女性93.5%に対し、その夫は81.6%と低かった。

(引用元:時事ドットコム|「1歳未満に蜂蜜駄目」=父は母より子育て知識不足-消費者庁

父子手帳を交付している自治体は?

・ 自治体によって最初に父子手帳が発行されたのは、1995年だと考えられている。この年、少なくとも東京都と石川県が独自の父子手帳を作成した。2014年には11の都県が各自治体それぞれで作成した父子手帳を発行している。

・ 自治体が作成する父子手帳は、自治体ごとに内容が異なる。例えば、東京都の父子手帳は『父親ハンドブック』と呼ばれている。内容は、都内の父親・母親から聞いた「いまどきの子育て事情」や、赤ちゃんの1日を説明した「ある赤ちゃんの24時間」など、育児に役立つ情報が多く載せられている。また、男性の育児体験を漫画にした「子育て体験記」など、父親がより子育てに親近感が持てるような項目も存在する。

・ 他にも、和歌山市の『和歌山市 父子手帳 和歌山 男の子育て指南本』は、特徴的な父子手帳として知られている。「チャート式『あなたは なにパパ?』」では、和歌山出身の偉人とされる徳川吉宗や武蔵坊弁慶などのタイプ別に「パパ診断」をしてくれ、「家内安全 和歌旦那七ヶ条」という心得がまとめられている。

第一条 妻を褒めるときは「さりげなく」 第二条 祖父母へは同じものをおくるべし 第三条 子どもと二人で出かけるべし 第四条 「さりげなく」家事に参加すべし 第五条 子どもとの時間を本気で遊ぶべし 第六条 記念日を忘れるべからず 第七条 イクメンを自称するべからず

(引用元:和歌山市|父親のための育児ガイドブック『和歌山市 父子手帳 和歌山 男の子育て指南本』

これらの父子手帳は育児講習会のタイミングなどで自治体から配布されるだけでなく、各自治体のホームページなどからダウンロードすることができる。

(参考) 田中和江 (2007),「自治体が取り組む父親支援~自治体が配布する父子手帳を中心に~」, 教育学研究紀要「教育とジェンダー」研究7, pp. 15-22. チャイルド・リサーチ・ネット|父子手帳調査報告書(全国都道府県版) 和歌山市|父親のための育児ガイドブック『和歌山市 父子手帳 和歌山 男の子育て指南本』 時事ドットコム|「子の成長、貴重な姿」=育休初取得の警部補-埼玉県警 日本経済新聞|男性の育休取得5.14%、過去最高 17年度 NIKKEI STYLE|新米パパは父子手帳をまず読むべき 産経ニュース|父子手帳 配布自治体増える 夫婦の役割、育児参加など「父親教育」 マイナビニュース|母子手帳があるなら"父子手帳"も! 東京都の『父親ハンドブック』ってなに? 時事ドットコム|「1歳未満に蜂蜜駄目」=父は母より子育て知識不足-消費者庁 東京都福祉保健局|父親ハンドブック

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