ギグエコノミー

ギグエコノミーとは

・ ギグエコノミー(gig economy)とは、社会保障論を専門にする金明中氏(ニッセイ基礎研究所)によると、「インターネットのプラットフォームを通じて単発の仕事を依頼したり請け負ったりする働き方の経済形態」。そのような方法で仕事を発注することは「クラウドソーシング」、そのような仕事を請け負う人は「クラウドワーカー」と呼ばれる。海外に続いて日本でもギグエコノミー市場が拡大する一方、増加するクラウドワーカーの立場は法的に保護されているとはいえないため、新たな法の整備が検討されている。

・ 英国の新聞『フィナンシャル・タイムズ』によると、ギグエコノミーという言葉は2009年に生まれ、「健康管理など伝統的な利益を受けられない、さまざまなパートタイムの仕事によって生計を立てる人たちが活動する、フリーランス経済」を意味する。2015年、一般人がドライバーとなる配車サービス「Uber」や、民宿を提供・利用するユーザーのためのプラットフォーム「Airbnb」の普及などを背景とし、ギグエコノミーは同紙によって「Year in a Word(その年を表現する言葉)」に選ばれた。なお、gigとは、1回ごとの契約に基づいてジャズ演奏などの仕事をすることを指す。

ギグエコノミーの市場

・ 世界的な会計事務所・プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の推計によれば、25年までにギグエコノミーの市場規模は約3,350億ドル(約37兆円)まで拡大するという。2016年に英ハートフォードシャー大学が実施した調査によると、調査対象となった英国の16~75歳2,238人のうち、クラウドワーカーは11%だった。金氏によると、米国におけるフリーランサーの数は2014年から2016年のあいだに200万人増加したため、クラウドワーカーも増えたと考えられる。

・ 矢野経済研究所によると、日本におけるギグエコノミーの市場規模は、2016年度で950億円(見込み)。2018年度は約2倍の1,820億円になると予測されている。また、厚生労働省によれば、主要なクラウドソーシング事業者に登録している「ワーカー」は200万人以上。ただし、登録だけして仕事を請け負っていない人や、重複して登録している人もいるため、クラウドワーカーの正確な数は不明である。

ギグエコノミーにおけるメリットと課題

・ ギグエコノミーにおいて、クラウドワーカーは、得意な仕事のみを引き受け、働く時間・場所も選べるというメリットがある。発注する企業にとっては、人材を自社で確保して継続的に賃金を払うことなく、必要なときのみ安価で仕事を発注できることが大きなメリットだ。

・ その一方で、ギグエコノミーの抱える問題が表面化している。金氏によると、クラウドワーカーは労働者ではなく自営業者とみなされることが多いため、以下をはじめとした問題が発生する。そのため、金氏は「クラウドワーカーという働き方で労働市場に参加している大多数の人は経済的に劣悪な立場におかれている」「放置しておくと、新しいワーキングプアが生まれ、貧困や格差がより拡大する恐れがある」と警鐘を鳴らしている。

- 最低賃金が適用されない。 - 企業の福利厚生制度や公的社会保険制度を利用できないことが多い。 - 労働時間が長くなりやすい。

(参考) ニッセイ基礎研究所|海外や日本におけるクラウドワーカーの現状や課題-新しいワーキングプアや貧困・格差の拡大を防ぐ対策の実施を Financial Times|Year in a word: Gig economy 日本経済新聞 電子版|国をまたぐ雇用が急成長 ネットで請負37兆円市場へ ZDNet Japan|クラウドソーシング市場は前年比45%成長–矢野経済研究所 ホームワーカーズウェブ|平成27年度厚生労働省委託事業「クラウドソーシングの現状」

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