「鈴木」とは

・ 「鈴木」とは、日本酒専門店の「KURAND」(クランド)が発売した、「鈴木さんの鈴木さんによる鈴木さんのための日本酒」。若手杜氏(とうじ。日本酒造りの最高責任者)の鈴木隆広氏の手で作られ、「鈴木」という姓を全面に押し出してのブランディングによって人気を博した。

・ 「鈴木」の販売は2017年6月、クラウドファンディングサイト「Makuake」上で行われた。「全国の鈴木さんのために造った日本酒」などとして「鈴木」が紹介され、50万円を目標とした支援が求められると、最終的に300万円以上の支援が集まった。

・ クラウドファンディングのリターンとしては、「鈴木」(720ml)1~2本のほか、「『鈴木』さんからの手紙」「『鈴木』さんの生写真」などのオリジナルグッズや、「鈴木」リリース記念イベントへの参加権が用意されていた。また、苗字が「鈴木」である人のみ購入できるリターンもあった。KURANDによると、リターンとして用意されていた「鈴木」は3日で完売したという。

「鈴木」に込められたこだわり

・ 「ハフポスト」上に掲載された対談によると、KURANDを運営するリカー・イノベーション株式会社は当初、隆広氏にスポットを当てた企画を考えており、日本酒の名前は「すずたか」になる予定だった。しかし、Makuakeのキュレーター・鳥之海絵美氏から「身内ノリで終わらせないよう思い切りエッジを効かせてキャッチーにする」などのアドバイスを受け、作り手の思いを込めつつも購入者の気持ちに寄り添った「鈴木」という名称に決定された。

・ 隆広氏は、寒梅酒造株式会社(埼玉県久喜市)に勤める30代の若手杜氏だ。寒梅酒造の清酒「寒梅」は、独立行政法人・酒類総合研究所および日本酒造組合中央会が共催する全国新酒鑑評会において、2014年から3年連続で金賞を受賞している。しかし、「鈴木」は「寒梅」の味にとらわれず、隆広氏自身の「理想の日本酒に挑むオリジナルブランド」であるという。隆広氏は「全ての人が美味しいといってくれるようなバランスのとれたお酒」を目指しており、日本酒webメディア「SAKETIMES」の取材に対して「バランスのなかにも芯がある味」「鈴木らしい、自分らしい味」が作り出せたと述べた。

3ヶ月でTOEIC965点到達! "第二言語習得研究 × パーソナルトレーナー" なら英語力は伸ばせる!
人気記事

「鈴木」への反響

・ リカー・イノベーションの辻本翔氏によると、一般的に日本酒を購入するのは30代男性が多いものの、クラウドファンディングを通じて「鈴木」を支援した人の40%は女性だった。自身の姓が「鈴木」である人や、「鈴木」姓の友人にプレゼントしたいと考えた人など、普段は日本酒をあまり飲まない人も購入したという。20代の購入者も多かったと辻本氏は話した。また、リカー・イノベーションの発表によれば、購入者の約57%は「鈴木」姓だった。

・ クラウドファンディングによる販売が終了したあとも、隆広氏は「鈴木」に関して挑戦を続けている。2017年12月、KURAND運営の日本酒定期購入サービス「KURAND CLUB」から顧客に対し、新酒「鈴木 彩のかがやき 純米吟醸 無濾過生原酒」が届けられた。理想の香りの追求のため、前回の「鈴木」と異なり2種類の酵母が使用されているという。新たな「鈴木」は加熱処理を行わない「生酒」であることなどが特徴。

・ 2018年1月12日、KURANDは「鈴木」のFacebookおよびTwitterのアカウントを開設したことを発表した。「全国にいらっしゃる酒好きの鈴木さんコミュニティを活性化する」ことが目的だという。クラウドファンディングは終了したものの、今後も「鈴木」ブランドの継続が期待される。

(参考)
Makuake|若き醸造家の新たな挑戦!鈴木さんの鈴木さんによる鈴木さんのための日本酒「鈴木」
KURAND|鈴木さんの鈴木さんによる鈴木さんのための日本酒「鈴木」がMakuake限定で販売開始!
KURAND|鈴木さんの鈴木さんによる鈴木さんのための 日本酒「鈴木」
KURAND|“鈴木さん”専用日本酒「鈴木」の新酒が「KURAND CLUB」限定で新登場!新規入会キャンペーンも実施!
リカー・イノベーション株式会社|鈴木さんの鈴木さんによる 鈴木さんのための日本酒「鈴木」数量限定で新登場!
酒類総合研究所|鑑評会
SAKETIMES|話題沸騰の新銘柄!鈴木さんの、鈴木さんによる、鈴木さんのための日本酒「鈴木」リリース記念パーティーに潜入!
ハフポスト|日本酒に「鈴木」と名付けたら即完売。全国のスズキさんが買ってしまった理由