マミートラック

マミートラックとは

・ マミートラックとは、女性が妊娠・出産をきっかけとして、キャリアアップが望みづらい状態に陥った状態。いわゆる「昇進コース」から外されたり、負担の少ない業務ばかりを任せられて仕事へのモチベーションを失ったりすることを指す。妊娠・出産後も仕事を続けたいと願う女性が増える一方、マミートラックという問題は育児世代の女性たちのあいだで大きくなっている。

・ 自身がマミートラックにいると感じる女性は、会社の時短勤務制度を利用したり、負担の少ない部署への配置転換を経験したりしている。これによって、保育園の閉園時間までに子どもを迎えにいったり、子どもの急な体調不良によって仕事を休んだりしやすくなるため、仕事と育児の両立が可能になるものの、「このままでは昇進できない」「自分は会社に必要ないのでは」と悩む女性もいる。

・ 産経新聞の取材によると、大手金融機関のある女性社員は、育児休業から復帰して以降、マミートラックを走っていると感じていた。女性は米国の大学で金融を専攻しており、妊娠前は昇格を打診され、早朝から深夜まで働いていたという。しかし出産後は、保育園に預けた子どもを迎えに行くため、午後4時までの時短勤務を選択。その結果、重要な会議に出席できず、昇格の話はなくなり、女性より早く昇格した後輩の補助に回るようになった。女性は、第一線で活躍する後輩や同期に劣等感を抱き、もっと仕事をしたいと考えているものの、子どもの迎えのほうが重要だとも思い、ジレンマに苦しんでいるという。

マミートラックを生む状況

・ マミートラックを生む状況については、統計からうかがうことができる。公益財団法人21世紀職業財団が2014年~2015年に実施した、2003年~2013年入社の若手社員1,348名が対象の調査において、 子どもが生まれたあと自分がどう働きたいかという展望は、男女で大きな開きがあった。「生まれる前と同じように働きたい」と答えた人の割合は、男性が39.2%に対して女性は11.7%。「短時間勤務にしたい」の答えた男性はわずか1.3%に対し、女性は39.3%だった。また、仕事の責任・内容について「子どもが生まれる前と同じ」を選んだ男性は80.3%にも達した一方、女性は37.6%。「両立しやすい仕事に変わりたい」を選択したのは男性が14.3%、女性が37.6%だった。

・ 上記のように、育児をしながらの働き方について男女で大きく意識が異なることには、家事・育児の分担に対する考えが影響している。同じ調査において、平日の家事・育児を自分がどれだけ担いたいかという設問に対し、男性で最も多かった答えは「3割」(31.0%)、次いで「2割」(21.5%)。女性は多い順に「5割」(30.2%)、「6割」(25.9%)だった。家事・育児を担わなければならないという意識から、働き方を変え、マミートラックを選ばざるをえない女性が少なくないことがわかる。

・ 上記の調査では、管理職866名を対象にしたアンケートも行われた。その結果、育児中の女性に「困難な仕事をさせないよう配慮」している人は86.9%、「責任の重い仕事をさせないよう配慮」している人は70.3%だった。調査報告書は、このような配慮について「自分は期待されていないのでは、という不安やモチベーションの低下につながる」可能性があると指摘している。

マミートラックからの脱却

・ マミートラックに悩んでいる女性のなかには、そこから脱却しようと行動を起こす人もいる。ジャーナリストの中野円佳氏によると、総合職の女性の転職が増加しつつある。マミートラックに耐えかねた女性が、ワーク・ライフ・バランスを保障し、専門性を生かせる仕事を任せてくれる外資系企業や新興企業に移っているのだという。

・ 職場を変えなくても、マミートラックから抜け出せる可能性はある。「育休後コンサルタント」の山口理栄氏によると、「もとの仕事に戻りたい」という意欲を上司に伝えることが重要だ。「できる仕事は率先して引き受ける」など、チーム全体の成果を意識して行動するべきだという。その際、仕事・家事・育児を自分一人が引き受けず、家族や家事代行業などのサポートを得るのが大事とのことだ。

(参考) キャリコネ|マミートラックの実態とその対策 産経ニュース|【産経女子特区】産後の女性社員が恐れるマミートラック 出口はどこに? NIKKEI STYLE|育休の部下復帰、ひるむな管理職 公益財団法人 21世紀職業財団|若手女性社員の育成とマネジメントに関する調査研究(2015年度) 情報労連リポート|ワーキングマザーの声をもっと受け止めて

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