背景
・ 白ドトールへの改装が本格化したのは2013年。当初は渋谷や原宿などの繁華街から改装がスタートした。現在あるドトールコーヒーショップの店舗のうち、何店舗が白ドトールなのかは公表されていないが、全店改装に向けて着々とリニューアルが進められている。
・ 1980年にドトールコーヒーショップが誕生して以降、30年以上にわたり引き継がれてきた店舗スタイルの一新である。
誕生から30年以上が経ったドトールコーヒーショッ プ。おいしさへの信頼という確固たるブランド価値を築 いてきた一方で、「タバコくさい」「狭い」「古い」といった お客様の声も届けられていました。そうしたネガティブ なイメージを一新するため、“清潔感のあるカフェ”をコ ンセプトに店舗改装に取り組んでいます。
(引用元:株式会社ドトール・日レスホールディングス|2014年2月期 第2四半期報告書)
・ 改装の背景には、国内のカフェ市場の変化がある。スターバックスなどのシアトル系コーヒーチェーンの拡大や、マクドナルドやコンビニ各社が上質な淹れたてコーヒーを低価格で提供するようになったこと、無料モーニングサービスをひっさげた名古屋式のフルサービスコーヒー店「コメダ珈琲店」が全国展開をし始めたことなどがその変化である。
・ ドトールグループの総店舗数は2013年2月期時点で国内トップではあったものの、こうしたコーヒー市場の変化に対応するために、改装によってネガティブな印象を払しょくし、ブランドを向上させる狙いがあった。
白ドトールの店舗づくり
・ 改装店舗には、次のような施策が施されている。大きなポイントは、広さと奥行きを感じさせる空間づくり、知的空間をイメージした壁面装飾や緑化、BGMの見直し、トイレの美化などといったおしゃれな店内づくり。電源の設置やwi-fiの完備など、インターネット時代にも対応した設備を用意している。また、完全分煙化は白ドトールの必須条件。
・ 店内は次のような3エリアに区分されている。
客席調査に基づいて「クイック」「ワーク」「ゆったり」と、3つのゾーンに区分した店内になっている。 ちょっと立ち寄りたい、仕事をしたい、ゆっくりコーヒーを飲みたい、といった用途別に席を並べ、椅子やテーブルもそれに適したつくりとすることで、さまざまな「過ごし方」をお客に提供する。また、ガラスパーテーションとエアカーテンによる完全分煙、調光のこだわりなど、より居心地のよい空間を目指した。
(引用元:東洋経済ONLINE|ドトール、スイーツ系ドリンクで新展開)
(参考) 株式会社ドトール・日レスホールディングス|2014年2月期 第2四半期報告書 株式会社ドトールコーヒー採用サイト|社長メッセージ 日本経済新聞|コンビニ、異業種参入…いれたてコーヒーの熱き戦い 日本経済新聞|ドトールが大型化で攻勢 新店の半数、面積2倍 東洋経済ONLINE|ドトール、スイーツ系ドリンクで新展開 食の研究所|競争激化のコーヒー市場、最前線を追う ITmedia ビジネスオンライン|競合店ができても、ドトールの売り上げがあっさり元に戻るワケ