「旅かえる」とは

・ 「旅かえる」とは、「ねこあつめ」などスマートフォン向けゲームの開発で知られる株式会社ヒットポイントが2017年11月にリリースした、iOS/Android対応のゲームアプリケーション。日本のユーザーから親しまれているだけでなく、中国で爆発的な人気を誇っている。2018年2月までに累計3,500万回以上ダウンロードされ、iOS版に限るとダウンロード回数の95%が中国からだという。英国のBBCニュースによると、中国のユーザーからの「旅かえる」への課金は200万ドル(約2億円)に達した。

・ 「旅かえる」は、かえるが旅に出て自宅に戻ってくる様子を見守るゲームだ。プレイヤーがとれる行動は少なく、基本的には、かえるが旅先から送ってくる写真が届いたり、かえるが帰宅したりするのを待つことになる。Google Play上で確認できるユーザー評価は5点中4.5点と高く、「とても素敵な世界」「かえるの動向が気になってしかたありません」「かえるが可愛くてとても癒されます」などのコメントが寄せられている。

「旅かえる」の楽しみ方

・ かえるが旅に出るためには、旅に必要な道具をユーザーが用意してあげる必要がある。必要なものは「おべんとう」「おまもり」「どうぐ」で、これらのアイテムは所定の数の「クローバー」と交換することで獲得できる。クローバーはかえるの自宅の庭先に生えており、一定時間おきに入手できるほか、課金することによって時間の経過を待たずに入手できる。

・ 準備が整うと、かえるはユーザーの知らないうちに旅立っている。旅先からは、かえるの目にした風景や、かえるが出会った動物たちの写真が送られてくる。かえるが帰宅すると、ユーザーは旅先の「おみやげ」を受け取り、かえるが自宅でくつろいでいる姿を眺めることができる。そして、次の旅に向けて再び準備を整えてあげる。「旅かえる」はこの繰り返しである。

・ かえるが送ってくる写真は、「旅かえる」とTwitterのアカウントを連携させることにより、Twitter上に投稿することができる。写真にはかえるからのメッセージなどは何も添えられておらず、ユーザーは状況を自由に想像することができるため、Twitter上ではかえるからもらった写真に「最近はカニと旅をしているようです」「どこの灯台かな?」などとコメントをつけて楽しんでいるユーザーが見られる。

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中国における「旅かえる」人気の背景

・ 「旅かえる」の人気が中国で爆発したことについて、上海出身のジャーナリスト・莫邦富(モー・バンフ)氏は「地方から都会に移住し、孤独を感じて悩んでいる若者たちが癒しを求め、寄り添ってくれる存在を求めているという社会ニーズを、かえるが満たしたから」だと推測している。ダイヤモンド・オンラインも、不安定な社会でストレスを抱える中国の若者が「状況は変えられないので、とりあえず今の生活を楽しもう」と感じているのではという考えを示している。また、時事通信によると、「旅かえる」の人気は中国の新聞でも報じられており、「結婚を避ける若者は、子育ての代わりに仮想のかえるを飼ってストレスや孤独感を癒やしている」と人気の理由を分析する新聞もあるとのこと。

・ 中国のSNS上には、「旅かえる」をプレイすることによって「自分を育てた親たちの気持ちが理解できた」というユーザーの声が多いという。BBCニュースの取材でも、「私が家にいないとき、帰るようにと母親は言うけれど、家にいたら出かけてほしがる。私がかえるに感じていることと同じ」「ゲームを起動するたび、すごくわくわくしている。自分のかえるが旅をしているかどうか、どんな写真を送ってくれたのか知りたい。息子のように感じている」という感想が聞かれた。「旅かえる」の国内における人気を受け、中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』は「子どもの帰りを待つ気持ちは、どんなものでしょうか。旅に出ているかえるの皆さん、両親に会いにいくのを忘れないように」と中国のSNSに投稿したという。

(参考)
Google Play|旅かえる
ダイヤモンド・オンライン|中国の若者の心をわしづかみ!スマホゲーム「旅かえる」のすごさ
ダイヤモンド・オンライン|中国人の心を日本のスマホゲーム「旅かえる」がつかんだ理由
時事通信社|日本語ゲーム、中国で大ヒット=「旅かえる」3500万ダウンロード
BBC News|Travel Frog: The cute Japanese game that has China hooked
Twitter|#旅かえる