第3のミルクとは
・ 第3のミルクとは、アーモンドミルクやライスミルクなど、植物を原料とした乳状の飲料。第2のミルクである豆乳に続き、健康促進に役立つとして、2015年頃から国内で第3のミルク関連商品の発売が相次いでいる。ナッツ研究の第一人者といわれる井上浩義教授(慶應義塾大学)は2017年、第3のミルクの国内市場規模を70~80億円だと予想し、2018年に200億円を突破する可能性を示した。
・ 第3のミルクは欧米でよく飲まれているという。特に米国におけるアーモンドミルクの人気は高く、2012年から2016年にかけて豆乳の年間販売額が減少していった一方、アーモンドミルクは5億8,100万ドル(約621億円)から13億4,800万ドル(約1,441億円)へと倍増した。2022年には19億9,500万ドル(2,132億円)に達すると予想されている。
第3のミルクのメリット
・ 第3のミルクは牛乳に比べ、カロリーが低く、ビタミンEを多く含むという特徴がある。ライフスタイル情報を提供するWebサイト「NIKKEI STYLE」によると、100gの牛乳が含むエネルギーは62kcalだが、アーモンドミルクは15kcal、ライスミルクは47kcal。抗酸化作用があり、生活習慣病などの予防に役立つというビタミンEを比較すると、牛乳は0.07mg、アーモンドミルクは2.81mg、ライスミルクは0.47mgだ。
・ 上記のように第3のミルクは栄養が豊富で、乳や大豆に対してアレルギーを持つ人でも飲用できるというメリットがある。特にアーモンドミルクについては、アーモンドを液体状にすることによりビタミンEが体内で吸収されやすく、かむ必要がないことから子どもや高齢者にとっても栄養が摂取しやすいという。
第3のミルク関連製品
・ アーモンドミルク飲料としては、筑波乳業の「濃いアーモンドミルク」シリーズがある。同社によると、国内他社が販売しているアーモンドミルク飲料のアーモンド含有率は2~4%だが、「濃いアーモンドミルク」は8~12%。香料や着色料は使われておらず、アーモンドの風味がそのまま楽しめるという。
・ キッコーマン飲料からは、「玄米で作ったライスミルク」が販売されている。玄米を粉末にし、水と酵素を加えて液状にしたもの。国産の玄米が使われているため、食物繊維やミネラルなどを豊富に含んでいる。
(参考) アーモンドミルク研究会 キッコーマン|ライスミルク 筑波乳業株式会社|濃いアーモンドミルク THE PAGE|牛乳、豆乳に続く「第三のミルク」に注目 参入企業が増加 NIKKEI STYLE|ナッツや穀物の栄養を飲む 話題の「植物性ミルク」