「書けばスッキリする」という超シンプルな真理。3つの “書く習慣” で人生を好転させよう

紙に書くとポジティブになれる01

仕事で失敗してイライラ……ネガティブ感情が頭のなかをぐるぐると回り続けている……いつも自分に対して否定的……こんなふうに困っている人はいませんか?

そんなときは、ぜひ自分の気持ちや思いを紙に書き出してみてください。心のなかの言語化・可視化は、ストレスや悩み事にさいなまれているあなたを必ずや救ってくれることでしょう。具体的な方法を3つご紹介します。

【1】クリアリング・ノートを書く

資料の誤字脱字が多くて自分にウンザリ……上司のレスポンスが遅く業務に支障が出る……仕事をしていると、大なり小なりストレスを抱えてしまうもの。大切なのは、ストレスをため込まず上手に発散することです

人材戦略コンサルタントである大嶋祥誉氏は、かつて世界的コンサルティング企業マッキンゼー・アンド・カンパニーに勤務していました。クライアント企業の生死をあずかる案件を担当するようなこともあり、当時の大嶋氏は毎日がストレスとプレッシャーの連続だったのだそう。そんななか、大嶋氏がストレスを手放す方法として考案したのが、ノートを見開きで使う「クリアリング・ノートでした。

左ページには、ストレス原因となった出来事や自分の率直な感情を書きなぐります(これだけでも気分がスッキリしてくるのだそう)。そして、時間を置いて冷静になったのち、右ページには “賢者になったつもりで” 左ページの自分へのアドバイスを書いていくのです。

たとえば、左ページに「資料の誤字脱字が多くて自分にウンザリ……」と書いたのであれば、右ページには「ワードの校閲機能を活用して仕組みでカバーしよう。同僚にチェックをお願いするのもアリ」。左ページに「上司のメールレスポンスが遅く業務に支障が出る……かなり迷惑」と書いたのであれば、右ページには「かなり早めの確認依頼を心がけよう。場合によっては口頭で返事をもらいに行く」など。

ストレスは、「それを打破する方法がわからない」からこそストレスになっているのかもしれません。ストレスをストレスのまま処理するのではなく、問題解決のための具体的方法に変換することで、ストレスが延々と放置される事態を防げますよ

紙に書くとポジティブになれる02

【2】ジャーナリングに取り組む

一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート代表理事の荻野淳也氏は、ネガティブ感情をリセットする方法として「ジャーナリング」をすすめています

ジャーナリングとは、あるテーマに沿って自分の思いや考えを紙に書き出していく手法のこと。「否定的な感情の増幅を抑え、前を向いて次に進む精神状態をつくり出せるようになる」そうです。荻野氏は、「自分の内面を掘り下げる」ものをテーマに設定することを特に推奨しています。

自分のことをよく知ることができれば、自分が何に対してモチベーションが上がり、何に対してネガティブな感情になるのかなどを把握することができ、感情をコントロールしやすくなります。そうすると、外的要因に自分の感情が振り回されにくくなります。

(引用元:NIKKEI STYLE|書く瞑想、ジャーナリング 集中力高め仕事効率を改善

たとえば、「自分が落ち込むのはどんなときか?」をテーマに設定したとします。普段は考えたことがなかったとしても、ジャーナリングを機会に「どんなに小さなことでも、上司に指摘されるとけっこうグサッと来る……」「自分で決めていた目標を達成できなかったときもかなり悔しい……意外と完璧主義かも?」など自分を分析できるはず。そうすれば、「上司から指摘を受けたら◯◯をして気分転換しよう!」「もう少し自分に優しくなってもいいのでは?」など、過度な落ち込みを避けるための策が見つかるかもしれません。

荻野氏は、「誤字や脱字は気にせず、頭で考えるよりも手を動かす」ことをジャーナリングのコツとして挙げています。ジャーナリングを通して自分を深く知り、ネガティブ感情に上手に対処していきましょう

紙に書くとポジティブになれる03

3. 夢や目標を紙に書き出す

夢や目標はもっているものの「実現させられるか自信がない……」と否定的なあなた。難しいことを考えず、夢や目標を紙に書き出してみてください

カナダのマギル大学が行なった研究では、落第する可能性がある学生たちに将来の夢や目標を書き出させたところ、学業成績が改善されたという結果が出ています。また、ハーバード大学による追跡調査で、目標を紙に書き出していた学生たちは10年後に、その他の人たちの10倍の収入を得ていたということも明らかになっています。

これは「アファメーション」による効果。全米NLP協会公認のNLPトレーナーである足達大和氏は、アファメーションについて「なりたい自分にふさわしい文言をつくって、何度も言ったり見たり聞いたりすることで、自分自身に健全な『思い込み』をつくること」と述べています。先にご紹介した研究結果も、目標を言語化し「それを達成した自分」を想起することで行動変容が促され、それが成績改善や目標達成につながったと考察することができるでしょう。

足達氏は、目標を書き出す際は、“未来の期日” を含ませるかたちで、以下4点を入れるといいと言います。

「いま」「日付」「具体的」「感情」

「いま2022年。課長に昇進してチームをぐいぐい引っ張っている。仕事が楽しい!」
「いま2025年。独立して年収1,000万円稼いでいる。公私ともに充実している!」
このように目標を言葉で表し、思い込みの力を借りて行動を変えていきましょう。

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「紙に書く」というシンプルな行為には、さまざまなメリットが隠されています。ご自身に合った方法をぜひ実践してみてください。

(参考)
THE21オンライン|マッキンゼーで学んだ「2冊のノート」の感情コントロール術
NIKKEI STYLE|書く瞑想、ジャーナリング 集中力高め仕事効率を改善
プレジデント・ウーマン|なぜ目標を紙に書く人は年収が10倍になるのか
キャロライン・アダムス・ミラー 著, 宇野カオリ 監修, 藤原弘美 翻訳(2018),『実践版GRIT やり抜く力を手に入れる』, すばる舎.
Life&Mind|アファメーションを「仕事や人間関係に活かす」7つの基本と8つの実践例

【ライタープロフィール】
亀谷哲弘
大学卒業後、一般企業に就職するも執筆業に携わりたいという夢を捨てきれず、ライター養成所で学ぶ。養成所卒業後にライター活動を開始し、スポーツ、エンタメ、政治に関する書籍を刊行。今後は書籍執筆で学んだスキルをWEBで活用することを目標としている。

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