言語習得の科学『第二言語習得研究』の知見をベースに、学習効率を最大化し、英語学習にかかる時間を大幅に短縮している英語のパーソナルジムStudyHacker ENGLISH COMPANY。2015年5月のサービスリリース後、その劇的な英語力アップの成果が大きな反響を呼び、英語教育マーケットの形さえ変えつつあります。

今回は、新宿スタジオでトレーニングを受けられ、わずか二ヶ月後にはスピーキング力の大幅な向上、TOEIC®でも970点を取得された髙田昌樹さんと担当の鵜飼トレーナーにお話を伺ってきました。髙田さんは、これまでも英会話学校に通われたりご自身で勉強されたりと、英語学習をされてきたものの、伸び悩みを感じられておられたとのこと。今回のブレークスルーのためにどのようなトレーニングが行われたのでしょうか。

英会話は英語を「話すこと」ではない。

——この度はお疲れ様でした。そして大幅な英語力アップおめでとうございます。本日はよろしくお願いいたします

髙田さん:ありがとうございます。よろしくお願いします。

鵜飼トレーナー:よろしくお願いします。

——さっそくですが、高田さんが英語のトレーニングを始めようと思われたきっかけ、理由について教えていただけますでしょうか。

髙田さん:外資系の企業に勤務しているのですが、外国人と話をする機会もあるし、日本人相手であっても英語で会議をすることもあります。その際に、思っていることが英語で口をついて出てこないことを課題として感じていました。これまでも、いわゆる英会話学校や、短期集中型の所にも通ったことがあるのですが、英会話スクールではなんとなく英語を話しているだけという感じになったり、結局日本人同士で英語を話していたりと満足な結果が得られませんでした。短期のところは、仕事が忙しくなった時期に、課される宿題などもなかなか手が付けられず、続かなくなってしまっていたんです。そんな時に、ENGLISH COMPANYのことをオンラインの記事で見かけて、英語に再度挑戦してみようと思いました。

——お仕事で英語を使うことが目標だったんですね。TOEIC®でも970点と大変なハイスコアを獲得されていますが、TOEICのスコア取得が目的ではなかったのですか?

鵜飼トレーナー:よく誤解されがちなのですが、ENGLISH COMPANYはTOEIC®のスコアアップを目的とした英語ジムではないんです。TOEIC®のスコアアップの実績が目立つので、TOEIC®スクールのように思われている方もいらっしゃるようなのですが、TOEIC®を英語力を測る指標のひとつとして利用しているだけなんです。英語ができるようになったのなら、当然何かの英語のテストを受ければスコアはあがっているはずですよね。実際にはより実践的な英会話のトレーニングを行うこともあります。髙田さんに関しても、英語を実際に使うことを想定したトレーニングを多く取り入れました。

英会話というのは、相手の言うことを聞きとる⇒単語の意味を認識⇒文法的に解釈⇒話し手の意図を理解⇒それに対する自分の考え(概念)を文法に則って文を作り⇒正しい発音で発話する、というような総合的なスキルです。そもそも文法知識が曖昧であるとか、聞き取りができないという方には、聞いて理解する能力をまずは鍛えていく方が、結果として時間を短縮できるものです。

聞いたり読んだりする能力のことを第二言語習得研究では、受容スキル(receptive skills)と呼びます。受容スキルが言語知識が十分でない方が急に話したり書いたりするスキル(産出スキル、productive skill)の練習ばかりしても効果はあがりにくいものです。

そもそも聞けないのに会話をするなんて不可能なことですし、化石化の問題もあります。化石化(fossilization)とは、学習対象言語の十分な知識がないままアウトプットを無理やり行うと、限られた言語知識と母語の文法などを援用した誤った使い方をしてしまって、それが定着してしまうことです。化石化が起こると、改めて正しいことを学んでも、修正がしにくくなると言われています。いわゆるカタカナ英語が定着するようなものもそのひとつですね。どんな方法でも努力をすればするほど伸びるというわけではなくて、前提となる知識や方法が誤っていれば、逆に回り道になってしまうこともあります。

——化石化……。こわいですね。意外と知られていないような気がします。

鵜飼トレーナー:上級者でもインプットとアウトプットの割合は7:3くらいの割合がいいのではないかと、学問的には言われています。ですから、ENGLISH COMPANYでは「とにかく話しましょう」とか「まずは話しましょう」というようなことは行わないんです。正しい文法知識、正しい発音、正しい言い回しを学ぶことがまずは重要です。アウトプットにも、インプットの効果や効率を高める効果がありますが、量として重視すべきなのはインプットだというのは第二言語習得研究の研究者の共通した見解です。

——とにかく話すのがよいとか、アウトプットこそ重要だということも聞いたことがありますが、学問的にはインプットをまずは重視すべきだとされているんですね

鵜飼トレーナー:そうですね。その通りです。

英語で「話す」ための「聞く」練習

——なるほど。アウトプットから始めましょうと言われても、知識として「ないもの」を使えるわけがありませんね。知らない単語はインプットしないと使えない。髙田さんの場合にはどのようにトレーニングを始められたのでしょうか?

鵜飼トレーナー:髙田さんの場合はこれまでもご自身で英語の学習を進めていらっしゃったこともあり、知識面では不安があまりありませんでした。一方でリスニングの技術という点ではまだ弱点が残っていました。ですから、まずは聞いてすぐに理解できる技術を身につけていただきました。

髙田さん:速読リーディングという、文をかたまりごとに頭から捉えていくトレーニングは、まったくはじめてのものだったのですが、とても面白いと感じました。また音声変化のルールなども初耳でしたし、シャドーイングの正しい方法や種類についても教えてもらいました。以前に通っていたスクールでもシャドーイングは行っていたのですが、目的や正しい方法についてはあまり自覚的ではありませんでした。

鵜飼トレーナー:リスニングは簡単に言えば、音を聞いて⇒意味を理解する ということです。「音の聞き取り」の部分が苦手だと、その部分で脳の認知資源が消費されてしまって、「意味の理解」にまわせるリソースが不足してしまうんですね。

ネイティブが英語を話すときには、言いやすいように音を省略したり、変化させたりして、私たちが学校で習うものとは違う風に発音することがあるのですが、この変化のことを音声変化と言います。この音声変化を理解し、実際にご自身でも発音できるようにしていくことで、この部分のスキルは身に付いていきます。このスキルが身に付けば、英語の音を聞くことができるようになるし、正しい方法で練習を行うことで自動化(automatization)というものが起こってきます。これは、聞くぞ! と意識を向けなくても音がきちんと聞き取れるような状態ですね。

ここまでくれば、音を聞くということについて割かれる認知資源は少なくなりますから、意味の処理の方にリソースを向けることができるようになると言われています。

——留学当初に、ネイティブの話す文の「単語の区切れ目」がわからないという話をよく聞きますね。ですが、何ヶ月かすれば聞けるようになったという話も聞いたことがあります。明確にルールを学ばなくても慣れでなんとかなるのではありませんか?

鵜飼トレーナー:そうですね。海外にいてインプットが大量にある状況だと、聞いているだけでそのうちできるようになることもあるのですが、日本で英語を学ぶ際にはどんなにがんばってもインプットは不足しがちです。その場合には明示的なルールを学ぶことで効率化させるほうが良いんです。日本のような日常的に英語が使われていない環境をEFL環境(English as a Foreign Language環境)、アメリカのような環境をESL環境(English as a Second Language環境)と言いますが、学習環境によって言語学習の方略は変えるべきだとされています。

音声変化のルールを学んでいただいて、音声知覚に割くリソースを減らしながら、意味処理を高速化するトレーニングを並行して行っていきました。

髙田さん:シャドーイングもはじめは音だけを意識してついていく方法(プロソディーシャドーイング)を重点的に行っていましたが、途中からは意味をイメージしながら行うシャドーイング(コンテンツシャドーイング)を行うように言われました。シャドーイングにも種類があるということははじめて知りました。

——会話がしたいのにインプット系のトレーニングから、ということで違和感はありませんでしたか?

髙田さん:それは特にありませんでしたね。学問的に意味のある方法だということも伺っていましたし、聞く能力に対しても課題は感じていましたから。やっぱり、きちんと聞けていなかったんです。なんとなくの理解に留まっていた部分がありました。

鵜飼トレーナー:英会話は聞いて、その上で話すことですから、聞く練習も「英会話」の練習の一部なんです。それを軽視するのはかえって非効率です。

たくさん勉強するための「伴走」なら、プロのトレーナーはいらない。

——スタジオでのトレーニング以外には、どれくらいの学習をされていらっしゃいましたか?

髙田さん:朝と晩に30分ずつと、鵜飼トレーナーと決めてやっていました。仕事もありますし、そんなに長時間とりくんだということはありません。

——1日に1時間ですか? それはすばらしい効率ですね。

髙田さん:朝はシャドーイングや文法などに、夜は単語などに取り組んでいました。その時によって若干メニューは変わりますが、無理のない形でしたから、続けられました。

鵜飼トレーナー:いろいろなことを犠牲にして、その時だけ本気になってたくさん勉強すればいい、ということでは私たちがいる意味がなくなってしまいますから、できるだけ効果をあげる方法をお伝えしたいと思っています。その上でお時間がとれるのであれば、とっていただく。でも、大量の学習時間を前提にしないのがENGLISH COMPANYの方針です。

——たしかに、たくさん勉強することがメインになるなら、自分でやるなり、友達とグループを作ってやるなりすれば良いことですよね。

鵜飼トレーナー:髙田さんの場合は、2ヶ月目にはTOEIC®でも970点をとられていました。そこからはインプット系のトレーニングと並行して、アウトプット系の練習の比率を増やしていきました。

髙田さん:ENGLISH COMPANYの速読リーディングというトレーニングで、英語をかたまりごとに前から理解する「速読リーディング」というトレーニングがあるのですが、それを通して英語が単語単位ではなくて何語かのかたまりの単位で頭に入ってきていたんです。話す時にはその感覚が役に立ちました。

鵜飼トレーナー:速読リーディングでは、音読や暗唱、シャドーイングなどいろいろなトレーニングの組み合わせを通して、チャンクの感覚をつかんでいただいていました。髙田さんは、終盤には1回のトレーニングで普通の方の倍の量をこなせるようになっていたので、インプットの効率がとてもあがっていました。

「ビジネス英語」とはなにか。

——実際にはどのようなアウトプット系トレーニングをされましたか?

髙田さん:目的がビジネスで使える英語、特に会議での使用を想定していたので、そのための考え方を学びました。

鵜飼トレーナー:ビジネス英語、という言葉をよく聞きますよね?

——そうですね。ビジネス英語コース、なんてよくありますね。

鵜飼トレーナー:ENGLISH COMPANYでは「ビジネス英語とはなにか」ということを、きちんと考えたいと思っていたんです。単にビジネスで使いそうなフレーズを覚えるだけというようなコースにはしたくなかった。

——ENGLISH COMPANYの考える、ビジネス英語とはどんなものですか?

鵜飼トレーナー:私たちが提供したかったのは「人を説得できる英語力」です。髙田さんのように会議で使うにせよ、プレゼンで使うにせよ、英語で商談をするにせよ、ビジネスでのコミュニケーションの最終的な目的は、こちらの意見を正確に伝えて、できればそれを採用してもらうということですよね。

——たしかに。

鵜飼トレーナー:英語で誰かを説得するときには、意見+理由 という話し方がスタンダードです。実は日本語ではそうでもないんですよ。どちらかというと協調しながらお話が進められていくような感じです。ですから、そういう英語の話し方のロジックを身につけてもらうために、まずはいくつかの簡単なゲームを行いながら進めて行きました。ゲームの一部は動画も公開していますので、ぜひご覧になってください。

鵜飼トレーナー:動画のようなトレーニングが他にも10種類ほどあり、人を説得するための英語が口をついて出てくるというスキルを上げていきました。

髙田さん:最初はものすごくゆっくりしかでてきなかったんですよね。難しい単語や言い回しを使おうとして。

鵜飼トレーナー:まずは出来るだけシンプルな表現を使うこともたいせつですね。先ほどの受容スキル、産出スキルと似た名前で「受容知識」「産出知識」という考え方があります。受容知識とは聞いたり、読んだりしたときに理解出来る言語知識のこと、産出知識は話したり書いたりするときに自分で使える言語知識のことです。受容知識は、聞いたり読んだりしたときに理解出来る言語知識のことです。

受容知識の一部だけを、人間は産出知識に転化することができます。これは日本語でもそうですよね。読めるけれど書けない漢字があったり、聞けば意味が分かるけれど自分では無理をしないと使えない言葉もあります。

産出知識の中にあるものを使って、ちょっと難しい言い回しや単語を混ぜるくらいの方が効率的ですし、ゆっくりと考えながら難しい言葉を使って話すより、テンポ良くシンプルな言葉で話す方が会話としては自然になります。

——口をついて出てくるようにしていくということですね。

高田さん:全体の知識を増やしたり、英語を瞬間的に発音するという練習を繰り返すことによって、スピードが上がってきた実感がありました。あまり詰まらなくなりました。

鵜飼トレーナー:回数を重ねるごとに、内容や言い回しの質も高まっていきましたね。

——90日間のトレーニングを通して、アウトプット面についても変化の実感があるということですね。

高田さん:そうですね。総合的な英語力があがったと思います。最初に体験授業を受けに来たときに、第二言語習得研究に基づく英語トレーニングについての書籍をいただいたんです。トレーニングの期間中も折に触れてその書籍を読んで、いま取り組んでいることの意味を確認などしていました。

やはり、科学的に正しいとされている方法が結局はやいし、確実だと感じます。明確な方法がなくネイティブと英会話をするだけでは、緊張しなくなるくらいの効果しかないのではないかと思います。

鵜飼トレーナー:第二言語を習得するために最適化された戦略なのか、もっといえばそれは、EFL環境つまり日本のような英語が日常的に用いられていない環境で機能する方法なのか、ということまで考えないと、最高の効率にはなりません。英会話で外国人に「慣れる」ということももちろんたいせつなことではありますが、それだけではいけないということです。

高田さん:ここまで教えていただいたことを踏まえて、今後英語を研鑽していくにあたって指針ができたと思います。受講される方は、是非いただいた書籍を途中で読みながら進めていただくことも、個人的にはおすすめします。

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聞けるようになるには聞けば良い。話せるようになるためには話せば良い。それはそうかもしれないけれど、最高の効率のためにはもっと繊細で、ロジカルなアプローチが必要です。それぞれの課題にあわせた最高の効率の方法を提案するとは、具体的にどういうことなのか、インタビューで伝わってきました。

ENGLISH COMPANYは現在、関東に9スタジオ(四谷、恵比寿、有楽町、有楽町第2、品川、神田、新宿、横浜、池袋)・関西に2スタジオ(京都/四条烏丸、梅田/大阪)で展開しています。
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