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英語面接で差をつける自己紹介のテクニック

笑顔で自己紹介をメモする面接官

「英語面接でどう自己紹介すればいいかわからない」
「相手にちゃんと伝わる自己紹介用の英文を考えるのが難しい」
「自己紹介で面接官に英語でうまくアピールができない」

就職や転職などの英語面接で苦労している方のなかには、このような悩みをおもちの方がいるのではないでしょうか。面接の最初で行なわれることが多い自己紹介。出だしでつまずいて、面接官へのアピールに失敗するのはどうしても避けたいですよね。

そこで今回は、英語面接の自己紹介で使える表現や例文を、ENGLISH COMPANYが豊富にご紹介します。自己紹介で面接官はどんなところを評価しているのか、面接官の印象をよくするにはどうすればいいかについても解説。最後まで読んで英語の自己紹介がうまくできれば、面接官の興味をよりひきつけられること間違いなしです。



英語面接での自己紹介で評価されるポイント

就職や転職の英語面接で、面接官は、企業に応募してきた人の自己紹介を見て次のようなポイントを評価しています。

  • 業務に必要な英語力があるか
  • 積極性やポジションへの適性があるか
  • 第一印象がよいか

それぞれ詳しく解説しましょう。

業務に必要な英語力があるか

英語面接の自己紹介で、面接官は、応募者が業務遂行に必要な英語力をもっているかどうかを見ます。具体的には、応募者が日常会話だけでなく、ビジネスシーンで必要とされる専門用語や表現を理解し、適切に使用できるかを見るのです。

もし自己紹介のなかで過去の経験を説明する際に、関連する専門用語を使えると、その分野における知識と英語力の両方をアピールできるでしょう。

面接官は応募者の英語力だけでなく、英語力を業務にどのように活かせるかを知りたがっています。ですから自己紹介では、適切な英語で、自分の経験やスキルを具体的な例を挙げて説明することが大切です。

積極性やポジションへの適性があるか

また、面接官は応募者の積極性やポジションへの適性を評価します

積極性については、自己紹介の際に応募者が話す、自分がどのようにして問題を解決したか、あるいは新しいアイデアを実現したかなどのエピソードを通じて評価します。

ポジションへの適性については、応募者がポジションに対する熱意や理解を示しているかを見るようです。

面接官は、応募者が企業や所属部署にうまく溶け込み、貢献できるかどうかの判断材料を得るために面接を実施しています。自己紹介で、自分がどのように企業の一員として貢献できるか、またはリーダーシップを発揮できるかといった点を強調することも重要となってくるでしょう。

第一印象がよいか

英語面接に限ったことではありませんが、面接官は自己紹介を通じて、応募者の第一印象をつかみます。もちろん面接官は、第一印象のよい人物を求めているはずです。

面接官によい印象を与えるためには、明るくはっきりとした声で話しましょう。面接官の顔をしっかり見て話すことで、強い自信をアピールできます。オンライン面接の場合は、カメラ目線で話すのがポイントです。

以上の点を押さえて面接官によい印象を与えることが、英語面接の自己紹介を成功に導く第一歩です。

面接前に握手をする応募者と面接官

英語面接の自己紹介で話す内容と、おすすめの例文

英語面接における自己紹介では、職務経験やこれまでに身につけたスキル、達成した成果を述べ、応募先企業に自らの強みを簡潔にPRしましょう。

面接官から以下のように言われたら、自己紹介を始めてよい合図です。

例:
Tell me about yourself.
「あなた自身のことについて教えてください」
Could you walk us through your resume?
「履歴書の内容を詳しく説明していただけますか?」


ふたつめの例文にある「walk 人 through」の表現にはあまりなじみがない人もいるかもしれません。 「walk 人 through」とは、「人に何かをひととおり説明する」という意味のイディオム。ここでのwalk「歩く」は比喩的に使われていて、一歩一歩、ゆっくりと歩みを進めるように、段階を追って物事を他者に説明するときに使われます。

自己紹介の質問のあとは、書いた履歴書の内容をふまえて以下の順序で話を組み立てると、効果的な自己紹介ができます。

  • 学歴・職歴
  • 長所
  • 志望動機
  • 締め

それぞれの要素をどのように紹介するかを、例文を通して詳しく見ていきましょう。

1. 学歴・職歴

自己紹介の始めには、学歴や職歴を簡潔に紹介します。この部分では、自分の経歴が応募する職種にどのように関連しているかを強調することが大切です。自らの学歴で、応募するポジションへの適性をアピールします。

テンプレート:
I graduated from【大学名】with a degree in 【学部・学科】, which has provided me with a solid foundation in 【関連するスキルや知識】.

例:
I graduated from SH University with a degree in Computer Science, which has provided me with a solid foundation in software development and algorithmic thinking.

訳:
「SH大学を卒業し、コンピューターサイエンスの学位を取得しました。学位をとるために学ぶ過程で、ソフトウェア開発とアルゴリズム思考に関する確かな基盤を築くことができました」


職歴を説明する際は、具体的な経験やスキルをアピールして、自主性や適性をアピールしましょう。

テンプレート1:
My most recent position was 【職種】 at 【会社名】, where I【担当した主要な業務、達成した成果】.

例:
My most recent position was Software Engineer at EC Innovations, where I led the development of a new mobile application that increased user engagement by 30%.

訳:
「直近の職務はECイノベーションでのソフトウェアエンジニアでした。そこでは、ユーザーエンゲージメントを30%向上させる新しいモバイルアプリケーションの開発を主導しました」

テンプレート2:
In my previous role at【会社名】, I was responsible for【業務内容】, where I developed my skills in 【スキル】 and achieved 【成果】. 

例:
In my previous role at STR Solutions, I was responsible for managing client relationships and overseeing project timelines, where I developed my skills in project management and communication and achieved successful completion of projects 20% ahead of schedule. 

訳:
「前職であるSTR Solutionsでは、顧客関係の管理とプロジェクトのタイムラインの監視を担当し、プロジェクト管理とコミュニケーションスキルを向上させ、予定より20%早くプロジェクトを成功裏に完了するという成果を達成しました」


以上のように、これまでの職務経験とそれによって磨かれたスキル、達成した成果を簡潔に紹介します。数値化して成果を説明すると、具体性があり、説得力が増すのでおすすめです。

2. 長所

自分の長所を紹介する際には、具体的な例やエピソードを交えることが重要です。単に「I am hardworking」とだけ言うのではなく、その長所が実際の業務にどのように役立つかを以下のように示します。

テンプレート:
I have demonstrated my hard work by【具体的な行動や成果】.

例: 
I have demonstrated my hard work by mentoring junior developers to enhance their coding skills and productivity.

訳:
「私は、ジュニア開発者のコーディングスキルと生産性を高めるためのメンタリングを行なうことで、勤勉さを示してきました」

3. 志望動機

志望動機では、その職に応募した理由と、自分がその職でどのように貢献できるかを述べます。応募先企業の理念やビジョン、将来性で共感した部分や、その企業の実績や商品で印象的に思った箇所をひとつあげて、簡潔に話せるように準備しておくとよいでしょう。

応募理由やそのポジションに対する情熱を簡潔に述べれば、面接官の記憶に残りやすくなります。

テンプレート:
I am particularly excited about 【職種】 at 【会社名】 because 【応募理由】. I am sure that my skills in 【スキルや経験】 will allow me to 【職での貢献方法】.

例:
I am particularly excited about the Software Engineer position at HK Tech because of the company's commitment to cutting-edge technologies and its culture of continuous learning. I am sure that my skills in software development and project leadership will allow me to contribute significantly to you.

訳:
「最先端技術への取り組みと継続的な学習の文化をもつHK Techで、ソフトウェアエンジニアとして働けることを非常に嬉しく思います。ソフトウェア開発とプロジェクトリーダーシップのスキルを活かし、御社に大きく貢献できると確信しています」


ほかにも以下のように述べて、自分の興味と職務への適合性を強調できます。

テンプレート:
I am particularly interested in this position because【具体的な理由】, and I believe my background in 【自分の経歴】 perfectly aligns with the requirements of this role.

例:
I am particularly interested in this position because of its focus on developing scalable, user-centric software solutions, and I believe my background in developing high-usage applications perfectly aligns with the requirements of this role.

訳:
「このポジションに特に関心があるのは、拡張可能で、ユーザーを中心に考えたソフトウェアソリューションの開発に注力しているからです。そして、多くの方が利用するアプリケーションの開発経験がこの職務の要求と完璧に合致していると信じています」

4. 締め

自己紹介の締めくくりには、面接官に感謝を表し、自分が応募先企業で貢献する意欲を再確認させる言葉を加えましょう。

テンプレート1:
Thank you for giving me the opportunity to introduce myself. I am very enthusiastic about the possibility of working at 【会社名】 and am eager to contribute to you.

例:
Thank you for giving me the opportunity to introduce myself. I am very enthusiastic about the possibility of working at HK Tech and am eager to contribute to you.

訳:
「自己紹介の機会をくださり、ありがとうございました。HK Techで働けることを非常に楽しみにしており、御社に貢献できることを心待ちにしております」

テンプレート2:
Thank you again for considering my application. I am very excited about the opportunity to contribute to 【会社名】 and am eager to bring my skills and experience to you.

例:
Thank you again for considering my application. I am very excited about the opportunity to contribute to HK Tech and am eager to bring my skills and experience to you.

訳:
「あらためて、私の応募をご検討くださり、ありがとうございます。HK Techに貢献できる機会を非常に楽しみにしており、私のスキルと経験を活かして御社に貢献したいと強く願っております」


このように締めくくると、面接官にポジティブな印象を残すことができます。

以上の例文は、英語面接の自己紹介で使える基本的なテンプレートとして活用できます。これらの英語例文をカスタマイズし、あなたの経験やスキル、個性や職への情熱を具体的に示しながら自己紹介をすることで、面接官に好印象を与えられるはずです。

経歴を堂々と話す応募者

英語の自己紹介で面接官によりよい印象を与えるには

自己紹介を通して面接官によい印象を与えるためには、ただ英語で情報を伝えるだけでなく、どのように伝えるかが鍵となります。ここでは、英語の自己紹介で面接官に与える印象をアップさせる方法について詳しく解説します。

面接官に好印象を与えるために有効なのは、以下の4つ。

  • ゆっくりと自信をもって話す
  • 丸暗記を避け、自然に話す
  • アイコンタクトやビジネスに適した表現を使う
  • 言葉がスムーズに出てこなくても、冷静に対応する

順番に詳しく見ていきましょう。

1. ゆっくりと自信をもって話す

面接では誰でも緊張して早口になるもの。不慣れな英語面接となるとなおさらかもしれません。そんなときこそ、ゆっくりと自信をもって話すのが重要です。

深呼吸をしてリラックスし、話す速度を意識的に落としましょう。ゆっくり話すことで、発音が明瞭になり、面接官にも内容が伝わりやすくなります。

たとえば職歴を説明する箇所で、「My most recent position ...」と言う際には、ひとつひとつの単語をはっきりと発音し、聞き手が理解しやすいように心がけます。

また、自己紹介の内容を堂々と語るのが大切。自分の経験やスキルの価値を、前向きに伝える姿勢が面接官へのアピールにつながります。

2. 丸暗記を避け、自然に話す

自己紹介をする際には、自然に話すことがポイント。英文を丸暗記して面接に臨む人もいるかもしれませんが、丸暗記したものを単調に話していたら、その企業に本当に入社したいという熱意が面接官に伝わりづらく、十分なアピールができません。

事前に準備したスクリプトを暗記するのではなく、要点を覚えておき、その場で自らの言葉で自然に表現するよう心がけます。

3. アイコンタクトやビジネスに適した表現を使う

アイコンタクトは、英語面接において非常に重要な要素です。面接官と目を合わせて話すことで、自信と誠実さをアピールできます。逆に下を向くなど目を逸らし続けると、面接官の目には自信がなさそうに映るため、避けたほうが無難です。

また、ビジネスシーンに適した英語表現を使うことも大切です。専門用語やビジネス用語を適切に使いこなせば、プロフェッショナルな印象を与えることができます。

たとえば、「I am eager to leverage my skills in...」(...のスキルを活かして貢献したいと強く望んでおります)や「I am committed to contributing to your team by...」(...によって、御社の部署への貢献を約束します)のような表現を使うことで、自分の意欲や貢献への意志を効果的に伝えることができます。

スラングや、カジュアルすぎる話し言葉を避け、フォーマルな言葉遣いを意識することがポイント。面接中に避けるべきカジュアルすぎる表現と、代わりに使うとよいフォーマルな表現の例は以下のとおりです。

NG:「Hey.」や「Hi there.」

OK:「Hello.」や 「Good morning / afternoon.」(よりフォーマルなあいさつ)

NG:「wanna」や「gonna」

OK:「want to」や「going to」(短縮形ではなく、完全な形を使用)

NG:「Yep.」や 「Yeah.」、「Nah.」

OK:「Yes.」や 「No.」(より明確でフォーマルな返答)

など

4. 言葉がスムーズに出てこなくても、冷静に対応する

慣れない英語面接にともなう極度の緊張などで、自己紹介中に言葉がうまく出てこないときもあるかもしれません。だからと言って、沈黙したり、しどろもどろになったりすると、面接官にネガティブな印象を与えてしまいます。

そんなときは「コミュニケーション・ストラテジー」を駆使して、落ち着いて対応するのがポイント。コミュニケーション・ストラテジーとは、コミュニケーションに支障が生じた際でも、意思疎通を円滑にするために用いられる手段のこと。言葉につまったときや、相手の発言が聞き取れなかったときなど、コミュニケーション上の問題が生じた際に冷静に対応するのに有効です。

たとえば、ある単語やフレーズが思い出せないときに、同じような意味で、自分が使いこなせるシンプルな表現に言い換えるのもストラテジーの一部です。

意図している文:It significantly enhanced our efficiency and productivity.
「それにより、私たちの効率と生産性が大幅に向上しました」

言い換えた文:Because of it, we were able to work better and faster.
「それにより、私たちはよりよく、より速く仕事ができるようになりました」


こうしたストラテジーを駆使すれば、言葉に詰まっても、冷静に話し続けることができるはずです。

また、このストラテジーは自己紹介後の質疑応答で、相手の言葉をはっきり聞き取れなかった際にも役立ちます。たとえば、次のようなフレーズを使うのが有効です。

Excuse me? 「なんと言いましたか」

I beg your pardon? 「なんと言いましたか」

What did you say? 「なんと言いましたか」

Can you repeat what you just said? 「おっしゃったことを繰り返してもらえますか」

Sorry, I didn’t quite catch what you said. 「すみません、言ったことが聞き取れませんでした」

Could you say that again? 「もう一度言っていただけますか」

など


コミュニケーション・ストラテジーに関してさらに詳しく知りたい方は、コラム「英語のコミュニケーション・ストラテジーとは?」が参考になりますよ。

以上のポイントを押さえることで、英語の自己紹介で面接官によい印象を与えられるでしょう。準備と練習を重ね、自信をもって面接に臨みましょう。

面接官の目を見ながら話す応募者

英語面接の自己紹介スキルを上達させる近道

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面接の実践トレーニングを受けられるだけでなく、先ほど紹介したコミュニケーション・ストラテジーを活用して、言葉が出てこないときに簡単な表現へ言い換える方法など、転職後のさまざまなビジネスシーンで役立つコミュニケーションスキルも習得可能。実務で使える英語力を根本から鍛えられます。

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英語面接の第一関門である自己紹介がスムーズにできれば、面接官をよりひきつけられる可能性が上がります。本記事を参考に、自己紹介をクリアし、英語面接で絶好のスタートを切りましょう。



参考資料
有元美津世(2016)『新面接の英語』, ジャパンタイムズ.
柴山かつの(2017),『世界で戦う人の英語面接と英文履歴書』, 明日香出版社.
東 智徳(2005)『英語面接と英文履歴書の書き方: 外資系企業に採用されるためのノウハウを徹底伝授』, ナツメ社.
花田七星(2015),『英語の面接 直前5時間の技術』, アルク出版.
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