【法人様ご導入事例】90日の「時短」英語研修。科学的トレーニングで英語人材をスピード育成!
「第二言語習得研究」の知見をベースにした、本格的な指導を行い多くの実績をあげたことで、パーソナルスタイルでの短期集中型英語コーチングのムーブメントを引き起こしたStudyHacker ENGLISH COMPANY。 今回は、ENGLISH COMPANYの法人向け英語研修を導入されたコトブキシーティング株式会社さまより、内田健登さんと担当の清水トレーナー、また内田さんの上長であり、同社執行役員・総務人事部長の三木賢一さんにお話を伺いました。
コトブキシーティング株式会社さまは、ホール・劇場・学校・スタジアム・映画館など、公共施設のイスやカプセルベッドの製造・販売を行う世界有数のメーカー。1914年創業という長い歴史を持つ同社は、世界中に8つのグループ企業を持つグローバル企業として事業を展開しています。
会社のグローバル化に伴い、英語人材の育成が急務に
——それでは、執行役員 総務人事部部長の三木賢一さんに、お話をお伺いできればと思います。よろしくお願いします。まずは、ENGLISH COMPANYの英語研修を導入された経緯を教えてください。
三木さん:コトブキシーティングは、劇場・映画館・スタジアムなどのイスや、大型の体育館で使われる壁面から階段状に出てくるような移動観覧席スタンドなどを製造販売するメーカーです。創業105年目を迎える長い歴史の中で、これまでアメリカ、イギリス、マレーシア、フランスの海外企業を傘下に収め、またベトナム、台湾、韓国、シンガポールに現地法人を設立し、今では全世界にグループ企業を持ちグローバルに事業展開しています。そんな中、「Made in Japan」製品への信頼とニーズの高まりから、2010年代からは特にアジア・オセアニア地域マーケットでの販売が急速に増え、この地域でセールスを拡大していくために英語人材が必要になりました。
また、グループ企業内でのコミュニケーションを円滑にしていくためにも、英語ができる人材を育てることが必要なのです。グループ企業間で、英語でのテレカンを含めたやり取りは増える一方です。
さらに、現在弊社にはベトナム、韓国、台湾、中国、シンガポール出身の社員がいます。彼らと英語でやりとりができる社員を増やす必要もありました。 こうした背景から、良い研修を探していたところ、内田がENGLISH COMPANYをインターネットで見つけてきたのです。第二言語習得研究という学問に基づいたトレーニングで、短期で成果を出せるようだ、と。
コトブキシーティング株式会社
執行役員 総務人事部 部長 三木賢一さん
——はじめに説明を聞かれた時はどんな印象をお持ちになりましたか?
三木さん:理論に基づいた方法で、効率的に英語力を伸ばせそうだと思いました。また、立命館大学の田浦先生の本「科学的トレーニングで英語力は伸ばせる!」を読んでみたところ、非常に興味深く、納得するところが多くありました。そこで、まずは内田を行かせてみることにしました。
今回、内田のTOEIC®スコアが2ヶ月の時点で155点上がるなどの成果がでたことで、来年度からはENGLISH COMPANYの英語研修を本格導入し、社員の1割以上を英語人材にする目標を掲げています。目安としてTOEIC®800点以上の取得を目標としています。
——今回はなぜ内田さんに白羽の矢が立ったのでしょうか?
三木さん:内田が所属する総務人事部でも、英語人材を育てる必要があったのです。総務人事部では、採用、労務、法務、庶務といった業務分野があるのですが、中でもとりわけ英語力が必要なのが英文契約書に関連する法務業務です。内田の英語力が上がればこの業務の円滑化を図れると思い、受講させることにしました。
——なるほど。内田さんはこのように短期で成果を上げていらっしゃいますが、何か社内で反響はありましたか?
三木さん:はい。朝礼の際、内田の成果を発表したうえで、今後の研修計画について概要をシェアしたのですが、特に海外とのやり取りが多い部門からは大きな反響がありました。
弊社は世界で初めてカプセルベッドを製造した企業であり、海外からも多数のお問い合わせがあります。ここでも英語ができる人材の育成は急務です。そのような部署から、研修を受けたいと希望がでていました。また、アメリカでの仕事も多いスポーツマーケティングの部署からも声が上がっています。
——社内全体が英語学習に対し前向きに活気づいている様子が感じられるエピソードですね。
それではここからは、実際にトレーニングを受けられた、内田健登さんと、担当の清水トレーナーにお話を伺います。
「正しい学習方法」と、「習慣形成」を追求
——内田さんは、ご多忙の中、英語力を大きく伸ばされたとお聞きしています。TOEICは2014年のTOEIC®で690点を取得された後、トレーニング開始からわずか2ヶ月後の今年2月のTOEIC®IPテストでは845点を取得されましたね。おめでとうございます!
実際のトレーニングのお話を詳しくお伺いしたいと思います。本日はよろしくお願いいたします。
内田さん:ありがとうございます。よろしくお願いします。
清水トレーナー:よろしくお願いします。
受講前
受講後
——内田さんは、これまでご自分で何か英語を勉強されていましたか?
内田さん:いいえ、大学受験のとき以来していません。ですが、日々の業務で英語を使用する機会はありましたから、このまま避けては通れないという気持ちはありました。
——清水トレーナーに伺います。内田さんは当初、どういった課題を抱えていらっしゃいましたか?
清水トレーナー:音声知覚が一番の課題で、リスニングに対して強い苦手意識をお持ちでした。また、語彙力の増強も必要でした。ビジネスで実践的に使うための語彙を増やしていく必要がありました。また、返り読み(=英語を後ろから日本語に訳して読むこと)の癖がありました。
——それらの課題を解決するために、どのようにアプローチされましたか?
清水トレーナー:大前提として、私たちは、英語を学習していただく上で、2つのことがたいせつだと考えています。1つは、「正しい方法で学習すること」。もう1つは、「学習習慣を獲得すること」です。
ENGLISH COMPANYでは第二言語習得研究の知見に基づいたトレーニングを提供し、学習を効率化しています。お忙しいビジネスパーソンにとって、何かを削って時間を捻出することは容易ではありません。そのため、単位時間あたりの学習効率、言い換えれば「学習生産性」を上げることをたいせつにしています。しかし、英語学習には終わりはありません。この90日で英語学習のスタートダッシュをしていただいた後、ご自身で学習を継続いただくこともまた、たいせつなことです。そのためには、英語学習を習慣にしてしまうことがとても有効です。
英語学習のせいでお仕事に支障が出るようなことだけは避けるべきだと考え、改めてこの2点を特に強く意識しました。カウンセリングでは、内田さんは通勤の往復2時間、お休みになったり、スマホを操作したりと何となく過ごされているということが分かりました。そこで、この時間を毎日の英語学習に当てることにして習慣化を促し、通勤時間という限られた時間内で最大限の効果が得られる生産性を重視したプログラムを用意しました。
——確かに通勤時間だけで学習が完結するのなら、習慣にもしやすいし、業務の邪魔になることもありませんね。忙しいビジネスパーソンにとっては現実的な学習方法のように思えます。それでは、個々の課題については具体的にどのようにアプローチされたのでしょうか?
清水トレーナー:音声知覚のスキルを向上させるために、まずは音声変化のルールを学んでいただきました。音声変化とは、ネイティブが発音するときに音をつなげたり、落としたり、弱く短く発音する方法のことですが、この変化が起こるときのルールを明示的にお伝えしご理解いただいた後、オーバーラッピングやシャドーイングで再現する練習をしていただきました。人は自分で「言える音」が「聞ける音」になりますので、きちんと再現できるまで繰り返し練習いただきました。その他にも、子音の細かい発音や、発音時の正しい口の形もお伝えし、再現する練習をしていただきました。
語彙拡大については、わずか2ヶ月で3冊の単語帳をクリアできました。全部で3,000語強とかなりの量でしたが、単語を目で見て意味を答えるだけでなく、音のみから意味イメージを瞬時に引き出せるようにするトレーニングも行いました。
——かなりの単語量ですね……。苦戦されたのではないでしょうか?
内田さん:いいえ、それほどでもありません。慣れてくると、1日100語ずつやることが当たり前になっていましたし、記憶のスピードが上がってくるのを感じました。
やはり知っている単語が増えると全然違いますね。難易度がグッと下がる感じがします。以前は知らない単語があるとそこで思考停止して頭が真っ白になってしまうこともありましたが、そのようなことは大きく減りました。
清水トレーナー:返り読みの改善には、スラッシュリーディングを行いました。これは、英文を語順のまま、意味のかたまり(=「チャンク」)ごとにスラッシュを入れながら読み進める方法です。また、チャンクとチャンクの間に「合いの手」を入れながら読む練習もしました。他にもサイトトランスレーションといって、頭からチャンクごとの意味を素早くイメージしていく練習もしました。
内田さん:それまでは、昔の受験勉強で習ったままの方法で行きつ戻りつしながら読んでいましたから、自分なりに意識しているつもりでもつい返り読みしてしまうこともありました。でも、清水さんから繰り返し指導を受けて徐々にできるようになっていき、今では頭から読むことが自動化しています。
——特に印象に残っているトレーニングや達成はありますか?
内田さん:シャドーイングですね。流れてくる音声を聞く、それに少し遅れて真似して声をだす、さらにその自分の声を聞きつつ、同時に意味をうかべる……というマルチタスクだったので大変でしたが、そのおかげで実力がつきました。
清水トレーナー:一概にシャドーイングと言っても、その人の課題や学習フェーズに合った音源や方法を選ぶことで学習を効率化できます。内田さんの場合は、最初はゆっくり目の音源を用いて音真似だけをすることから始めて、苦手な音声変化を多く含むもの、内容がより難しいもの、速いもの、様々な英語圏の発音・アクセントを含むもの、など段階に応じて内容を変化させていきました。毎回やり込んでくださったので、精度が着実に上がっていきましたね。
内田さん:3ヶ月目には、リーディングの速度と理解度、両方の向上を実感できました。スピードだけでいえば、返り読みをしないように気をつけ始めた頃から速くはなっていったのですが、そのうちスピードだけにフォーカスしすぎて内容の理解が追いついていないことに気づいたのです。
清水トレーナー:そうですね、読み飛ばしや理解の不足がありました。そのせいで、読むのは速いし未知語も含まれていないのに、読み直しが発生してTOEIC®の長文問題では時間切れになってしまう。そこで、あえてゆっくりすぎると感じるくらいの速度で読んでみるようお伝えしてから解いてもらうと、結果として解答速度が倍になり、正答率も大きく伸びたのです。最後の効果測定では、TOEIC®のリーディングパートを時間内に解き終えることができました。
アウトプットトレーニングにも取り組んだ
——さて、内田さんは、この90日間でインプットだけでなく、アウトプットのトレーニングも行ったと伺いました。それはどういったものなのでしょうか?
清水トレーナー:効果測定のために解いていただいたTOEIC®模試で安定して800点台を取れるようになり、読み聞きの負荷が大きく減った様子が見えた頃から、お仕事での実際の英語使用を見据えて、アウトプットのトレーニングも取り入れました。
第二言語習得研究によれば、発話には、「概念化」(何を言うか)→「言語化」(どう言うか)→「調音」というプロセスがあります。 一般的に英会話のレッスンというと、ビジネスの現場を模したシチュエーションを設定して、ロールプレイを行ったりします。これは主に「言語化」(どう言うか)という部分を鍛えるトレーニングですね。ですが、「言語化」というのは要するに、思っていることをどう英語にするか、ということですからどちらかというとインプットを増やしたり、瞬間英作文などを行うことで鍛えていくものです。
でも実は「概念化」(何をいうか)という部分も重要なのです。英語には英語のロジックの型がありますから、その部分を重点的に鍛え、自動化していくことで「言語化」にリソースを割くことができます。この「概念化」を鍛えるということを意識したトレーニングを行いました。
——具体的にはどのようなトレーニングをしたのですか?
清水トレーナー:例えば、Guessing gameといって、英単語を英語で説明して相手に当てさせるゲームです。これを通じて、物事を英語でわかりやすく説明するには、まず大枠を述べてから詳細な情報を付け加えていくというロジック展開の「型」を学び、練習でその自動化を促すことができます。他にもさまざまな形式で学んでいただけるコンテンツをたくさん用意しています。
内田さん:最初は言いたいことが言えずに苦労しましたが、清水さんがオンラインサポートでも問題を出してくれたりして、少しずつコツをつかむことができました。
清水トレーナー:実は、その「言いたいことが言えない」という感覚を味わっていただくことにとても重要な意味があります。アウトプット時に、「あれはどう言うんだっけ?」とか「他にどんな言い回しがあるんだろう」と感じると、次のインプット時にそうした情報に積極的に意識を向け、吸収できるようになるのです。すなわち、アウトプット時に、「気づき」(=「Noticing」)を得ることで、インプットが効率化されていくこということですね。
——それでは、最後に90日を終えられた感想をお願いします。
内田さん:会社からのプレッシャーを感じつつ(笑)、大変なこともありましたが、楽しんで学習をすることができました。英語に苦手意識をもっていた私が、このようなスコアを達成できて嬉しく思っています。これからは海外出張にも果敢に挑戦していきたいと考えています!
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今回のインタビューは、世界中で事業を展開する企業として英語人材の早期育成を課題とされているコトブキシーティング株式会社さまより、ENGLISH COMPANYでの英語研修サービスを初めて受講してくださった内田健登さんと上長の三木さんをお迎えしてお送りしました。 お忙しい中、仕事と英語学習を無理なく両立され、正しい英語学習方法の習得と学習の習慣化を達成された内田さん。 すでに会社からは英語人材として大きく期待されているとのことで、世界を舞台に活躍されるお姿を見られる日も近いようです。