英単語の覚え方。"超"効率的な暗記方法のコツ
「英単語をどうやっても覚えられない」
「せっかく英単語を一生懸命覚えても、テストになると思い出せない」
「どんな覚え方をすれば、英単語を忘れずにすむの?」
そう悩んでいませんか? 英語を学ぶうえで英単語が不可欠な要素なのは、言うまでもありません。しかし、その数や種類は膨大で、覚えるのに苦労することも多いものですよね。
英語のパーソナルトレーニングジム「ENGLISH COMPANY」が、単語を覚えられないという悩みを抱えるみなさんに、英単語の効率的な覚え方をご紹介します。英語以外の科目も勉強しなければならない大学受験生の方や、日々の業務や家事で忙しい社会人の方など、勉強時間が限られている方におすすめの方法です。ぜひ最後まで目を通してみてください。
こんな英単語の覚え方は非効率的! なぜ?
効率的な覚え方で英単語を学ぶことは、高い語彙力を得るうえで重要。これまでいくら勉強しても、英単語が頭に残らなかったという方は、覚えが悪いというよりむしろ非効率的な覚え方をしていたのかもしれません。英単語を覚える際、みなさんは以下のような覚え方をしていませんか?
- 英単語をノートにひたすら書く
- 英単語をただ見るだけで覚える
- 英単語を文脈のなかで覚えようとする
- 確実に覚えられるように単語学習は一日3語までにする
- 覚えていない単語だけを、何回も繰り返す
これらの覚え方は、じつはすべて非効率的。その理由を、いまから詳しく見ていきましょう。
1. 英単語をノートにひたすら書く
学校などで、ノートに何度も書き写す英単語の覚え方を教わった経験はありませんか? じつは、この覚え方は遠回りになる可能性があります。東京大学の池谷裕二教授によると、その理由は、単語を書き写すというやり方には、記憶において重要な「思い出す」というプロセスがないからだそうです。
脳は常に大量の情報を処理しており、不必要な情報を忘れることで効率的に働きます。そのため、繰り返し思い出される必要がある情報のみが記憶として定着するのです。しかし、単に情報を入れるだけの、同じ単語をひたすら書く覚え方では、「思い出す」という情報を脳内から取り出すプロセスが欠けています。そのため、記憶の効率が悪くなってしまうのです。
もし単語を書きながら覚えてもすぐに忘れてしまうことにお困りの場合は、繰り返し思い出す覚え方に変えてみましょう。脳の記憶のメカニズムにのっとった覚え方をすることで、長期記憶に定着しやすくなります。
2. 英単語をただ見るだけで覚える
英単語とその日本語訳に単に目を通していくだけの学習法も、じつは遠回り。この覚え方も、単に情報を入れているだけで、「思い出す」というプロセスをともなっていません。単語を見た瞬間に「どんな意味だったかな?」と思い出そうとすることが重要です。
かつ、単語は「発音しながら」覚えるのがポイント。発音練習を怠ると、正しい発音を覚えることができません。そのため、聞き取りに支障をきたしたり、正確な発音ができないせいで相手に誤解を与えてしまったりする恐れがあります。単語を見た瞬間に「意味」を思い出しながら、同時に「発音」もすることで、「音」と「意味」が結びつき、「聞いて理解できる」英単語になります。
最終的なゴールは、正確に英単語をつづれること。しかし最初のうちは、「スペル」よりも、まず目で見た瞬間に、発音したり、意味を思い浮かべたりできる語彙の知識を身につけることを優先しましょう。順を追った覚え方をすることで、確実に英単語の記憶を定着させることができますよ。
3. 英単語を文脈のなかで覚えようとする
「英単語は単語帳よりも、文脈のなかで覚えるほうがよい」と考える方もいるかもしれません。でもじつは、英単語の意味を文脈から習得するのは、英単語帳などを使って意図的に習得するよりも非効率的なのです。
第二言語語彙習得を専門とする立教大学の中田達也准教授は、文脈のなかで語彙を習得することがどの程度効果的なのかに関するオランダの研究を紹介しています。その研究とは、被験者を以下の4グループに分けてフランス語の単語学習を2週間行なわせ、事後テストで学習効果を測定したというものです。
- グループ1:単語の意味を文脈から推測
- グループ2:単語の意味を文脈から推測→推測が正しいか単語リストで確認
- グループ3:単語の意味を文脈から推測→推測が正しいか単語リストで確認→単語リストを使った意味の暗記
- グループ4:単語リストを使った意味の暗記
研究の結果、単語リストを使って意味の暗記をしたグループ4が50%の正答率であった一方、意味を文脈から推測しただけのグループ1の正答率はわずか6%だったそう。推測が正しいか確認するグループ2の正答率も15%と、グループ4の3分の1未満の正答率にとどまったそうです。
ちなみに、文脈の推測に加え、単語リストで確認したグループ3の正答率は47%。この数字だけ見るとグループ4とさほど変わらないように見えますが、単語を正確に暗記するまでにかかった時間には差が出ました。グループ3は語彙の習得に27.3分かかった一方、単語リストで暗記したグループ4は21.5分と、グループ4のほうが効率的に習得したそうです。よって、文脈からの推測のみに頼った覚え方だと効果が薄く、学習効率も悪くなることがわかります。
ただし中田准教授いわく、文脈から推測する方法は、既知語の知識を復習、強化するのには有効という指摘もあるとのこと。よって、先に単語帳などを使って意識的に覚えてから、文脈で意味を理解して覚えるという順番が効率的と言えるでしょう。
4. 一日に覚える英単語の数が少なすぎる
学んだ英単語を確実に覚えようと、「一日3〜5単語をしっかり覚える」というように、一日に学ぶ単語数を、少なめに設定していませんか? この覚え方も、じつは遠回り。なぜなら、ある単語を初めて見たあと、まだ記憶が鮮明に残っているうちにその単語に再び出会うことになり、「思い出そう」とする働きが弱くなるからです。
一日に覚える英単語の数は、むしろ多めに設定するほうが効果的。どれくらいの数で覚えればいいのか、なぜ多めに設定するとよいのかは、あとで詳しく説明します。
5. 覚えていない単語だけを、何回も繰り返す
単語をひととおりチェックしたあと、覚えていない単語や、間違えた単語だけに絞って覚え直す、という覚え方をしていませんか? じつはこれも、あまり効果のない覚え方。一度覚えた単語を除いた場合、覚えたつもりの単語の意味を「思い出す」機会がなくなり、定着が悪くなる恐れがあります。
また、このような間違えた単語だけに絞った覚え方は、少ない単語数で覚えるのと同様、まだ記憶が鮮明に残っているうちに覚えていない単語に再度出会うことになり、「思い出そう」とする働きが薄れる危険性があるのです。
その日に学んだ単語は、覚えられているか否かに関係なく、すべて繰り返して覚えていくことを心がけましょう。
以上のようなやり方をしていて、これまで英単語が覚えられなかった……というあなた。今日からはもっと効率よく覚えるために、これからお伝えする、脳科学の知見に基づいた英単語の覚え方に変えていきましょう。
単語帳を使った、効率のいい英単語の覚え方
ここからは、単語帳を使った英単語の効率的な覚え方を見ていきます。中学生、高校生、社会人問わず、有効な覚え方です。そのステップが、こちら。
- 音源つきの「6~7割は知っているレベル」の単語帳を選ぶ。
- 50語程度を1セットで覚える。セット内の単語の音声を聞き、発音しながら、英単語・日本語訳を目で見て覚える。
- 1セット終わったら、そのセットの単語の日本語訳を隠し、声に出しながら、意味をパッと思い浮かべられるかテストする。その後、思い浮かべた意味と訳が一致しているか確かめる。ひととおり終わったら、今度は英単語を隠して、日本語訳を見て英単語がすぐに発音できるかチェックする。
- 覚えたか否かを問わず、セット内の全単語の意味がパッと思い浮かぶようになるまで、2.を繰り返す。5回程度行なうと、よりよい。
- 翌日、前日に学習した単語の復習と新たな単語の学習を行なう。既習単語は2.の手順でさっと確認。未習単語は2.〜 4.の手順で学ぶ。
どういうことか、詳しく説明しましょう。
1. 6〜7割は知っているレベルの単語帳を選ぶ
ステップ1の単語帳選びのポイントは、音源つきの「6〜7割は知っているレベル」の単語帳にすること。なぜなら、難易度が高すぎる単語帳を選ぶと、覚えきれないときに挫折しやすくなるからです。
正確な発音をインプットするために、CDや、音源の無料ダウンロードの特典がついている単語帳を活用しましょう。なお、出版社は問いません。
2. 多めの単語数を1セットで覚える
ステップ2の「50語程度を1セットで覚える」やり方は無茶だと感じるかもしれませんね。多めの単語数を1セットで覚えるのは、脳の記憶のメカニズムである「遅延効果」を働かせやすくするため。遅延効果とは、ある情報に出会ったあと、その情報に再度出会うまでの期間を長くしておくことによって、覚えておける期間を伸ばしやすくする効果を指します。
1セットを50語とすると、新しい単語を学んでからその単語を再び見るまでには、50語を覚えるだけの時間が空きます。「忘れそう」というタイミングで再び同じ単語に出会い、意味を思い出そうとすることで、単語の記憶がより強化されるのです。
3. 必ず発音しながら単語を覚える
ステップ2にあるとおり、単語は必ず発音しながら覚えましょう。目で認識した単語の文字情報と、発音で耳に入る音声情報を結びつけて覚えられるようにするためです。
私たちは文字を読むとき、脳内で音読していると言われています。文字を認識する際、眼球が一箇所に留まって文字や単語を知覚し、その文字を頭のなかで音に変換する「音韻符号化」を行なっているのです。文字情報を脳内で音声情報に変えたあと、すでにもっている語彙の知識にアクセスして、意味を認識しています。
単語をただ眺めるよりも、実際に声に出して処理の負荷を高めることで、脳内で無意識に音に変えられるようになるのです。繰り返していくうちに、音韻符号化にかかる脳のリソースの消費を抑えられます。そうして余ったリソースを、短期記憶から長期記憶への転送に使えるようになるため、単語をより長く覚えられるわけです。
発音を注意深く聞いて、声に出しながら単語を覚えていきましょう。
4. 英単語を覚えたあとに、テストをする
ステップ3にあるとおり、1セットぶんの単語の発音と意味を確認できたら、日本語訳を隠して、英単語を見てから意味をすばやく思い出せるか、テストをしましょう。ただ英単語と対応する日本語訳を目で追うだけでは、単語を効率よく覚えられません。
忘れかけたタイミングで、「どんな意味だったかな?」と思い出そうとすることで、より長く記憶を定着させることができます。これは「テスト効果」という学習理論に基づく覚え方です。
きれいな日本語訳でなくてもかまわないので、瞬時に英単語の意味をイメージできるかをテストしましょう。
5. 覚えたかどうかに関係なく、すべての単語を繰り返し復習する
ステップ4を見て、「覚えている英単語も含めて、すべて確認しなければならないのか」と思ったかもしれません。その理由は、覚えている単語も含めて「思い出す機会」をつくるほうが、長期的な記憶として定着しやすいから。最初出会ったときに覚えたからといって、その英単語がずっと記憶に残ったり、すぐに使えたりするとは限りません。
セット内のすべての英単語を忘れかけたタイミングで、どういう意味だったか思い出そうとすることで、英単語の記憶がより強固になっていきます。
単語帳の英単語が覚えられず、困っているというみなさんは、以上のような覚え方を今日から実践してみましょう。
英単語の記憶をさらに定着させる覚え方
今度は、英単語の記憶をより強固にするための覚え方について見ていきましょう。たとえば、以下のような覚え方が挙げられます。
- コロケーションで覚える
- 関連づけで覚える
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
1. コロケーションで覚える
コロケーションとは、単語どうしの慣習的な結びつきのこと。コロケーションを通して覚えることで、さまざまなメリットがあります。
そのひとつは、英単語をより自然な場面で使えるようになること。コロケーションで覚えることで、英語と日本語の慣用表現の違いに気づきやすくなります。
たとえば、「薬を飲む」。「飲む=drink」ととらえて、“drink medicine” と言いたいところですが、より自然な英単語の組み合わせは “take medicine”。こうした組み合わせを覚えることで、とても自然な表現の仕方ができるようになるのです。
加えて、似たような意味の語の使い分けにもコロケーションが役立ちます。その一例が、「教える」という意味の “teach” と “tell” 。両者は意味の区別がつきにくいですが、後ろに来やすい名詞を見ることで、ふたつのニュアンスの違いがわかる場合があります。
“teach” のあとに結びつきやすいのは、 “English”「英語」、“swimming”「水泳」、“piano”「ピアノ」のような、知識や技能が関わる単語。一方、 “tell” のあとに結びつきやすいのは、“a story”「話」、“a lie”「嘘」のような、口で伝える情報が関わる単語です。
コロケーションを通して単語を覚えるようにすると、似た意味をもつ単語の使い分け方が自然にわかるようになりますよ。
2. 関連づけで覚える
覚えたい英単語を別の単語と関連づけながら覚えることも有効。つながりのない英単語をひとつずつ学ぶよりも、共通している要素をもつ単語どうしで関連づけるほうが、学習効率が上がります。
今回ご紹介するのは、「語源」で関連づける覚え方と、「興味のある分野」で関連づける覚え方です。
1. 語源
未知の漢字に出くわしても、部首を見たらおおまかに意味を類推できたという経験はありませんか? たとえば、漢字そのものを見たことがなくても、部首「さんずい」(氵)がつく漢字であれば、「水」に関連する言葉であることが、おおよそ見当がつきますね。
英語も同様に、単語のなかに意味を類推するためのパーツが隠れています。そのパーツがどんなイメージをもっているか理解していれば、未知語でも意味を類推しやすくなることがあるのです。そのパーツが、「語源」。英単語の場合、同じ語源で関連づけて覚えることで、ひとつの単語から、複数の単語を理解したり、未知語の意味を推測したりしやすくなります。
たとえば、tele-が「遠く」というイメージをもつと理解すれば、以下のような単語を、まとめて覚えることが可能です。
【tele-「遠く」がつく単語】
- telegraph 「電信、電報」
tele「遠く」+graph「書く」
(イメージ)遠くへ向けて書かれたもの - telephone 「電話」
tele「遠く」+phone「音」
(イメージ)遠いところへ音を伝えるもの - telescope 「望遠鏡」
tele「遠く」+scope「見る道具」
(イメージ)遠くを見る道具 - telework「テレワーク、在宅勤務」
tele「遠く」+work「勤務」
(イメージ)遠くから働くこと
など
ひとつひとつ独立して覚えるよりも、同じ語源をもつ単語で関連づければ、効率的に覚えられますね。
語源を使った英単語の効率のよい覚え方は、以下のような動画が参考になるため、ぜひチェックしてみてください!
2. 背景知識や関心のある分野
あなたがすでにおもちの背景知識や、関心のある分野と関連づけて英単語を覚えることも有効です。
たとえば医療従事者の方であれば医療系の論文、IT企業にお勤めの方であればテクノロジーに関する記事から、それぞれの分野の英単語を優先的に覚えるのがおすすめ。世界的な人気を誇るハリウッドスターやスポーツ選手のファンである場合は、インタビューなどを聞いたり、雑誌の記事を読んだりして、それぞれの分野に関連した英単語を学んでいくのです。
第二言語習得論を専門とするケース・ウェスタン・リザーブ大学の白井恭弘教授によれば、「興味のある分野の英文」でインプットすると、単語習得が進みやすいとのこと。何度も聞いたり読んだりすることになるので、英単語の理解度が高まるようになると白井教授は述べます。
知っている分野や、興味をもっている分野からインプットしていく英単語の覚え方も、効率のよい方法のひとつです。
英単語の覚え方を実践するうえでのポイント
ここまででご紹介した英単語の覚え方の効果を高めるためには、注意すべきポイントがふたつあります。
- 「大量のインプットと少量のアウトプット」のバランスを意識する
- スキマ時間を活用する
順番に詳しく説明しましょう。
「大量のインプットと少量のアウトプット」のバランスを意識する
英単語を覚えるうえで意識すべきは、「大量のインプットと少量のアウトプット」のバランス。英単語をインプットしただけで使わないのも、十分な英単語の知識がないまま英会話などのアウトプットの練習ばかりするのも、学習効果は期待しにくいのです。
言語の知識は、「受容語彙知識」と「産出語彙知識」というふたつの種類に分類されます。「受容語彙知識」とは、ある単語を聞いたり読んだりする際に使用する知識のこと。「産出語彙知識」とは、聞いたり読んだりしたときに理解できるだけでなく、話したり書いたりする際にも使用できる知識のことを指します。
受容語彙知識の量は産出語彙知識よりも必ず多く、産出語彙知識としても使えるのは、受容語彙知識の一部。つまり、知っている英単語が少ない状態で英会話の練習をしても、それによってアウトプットできる語彙を大幅に増やしていくのは難しいのです。
また、相手が使った単語の意味を理解していないと、適切な返答をするのも困難。結果、回答に詰まってコミュニケーションの流れを遮断したり、相手に誤解を与えたりする恐れもあるのです。
第二言語習得研究の知見によれば、言語習得は「理解できるインプットを得たとき」に始まるとされています。つまり、言語を話す能力を身につけるには、まず見て聞いて「意味をイメージできる」語彙知識を増やすことが重要です。
ただし、英単語を覚えて終わるのではなく、ときどきアウトプット学習を取り入れましょう。なぜなら脳は、インプットした知識をアウトプットすることで記憶の定着が強化されるから。日記や、オンライン英会話などで、覚えた英単語を積極的に使っていきましょう。そうすることで、まだ知らなかった英単語や、間違って使っていた英単語に気づくことができます。これにより、インプットの効果を高め、記憶の定着を促すことができるのです。
英単語を確実に覚えるためには、十分なインプット学習時間を確保し、適度なアウトプット学習を取り入れていきましょう。
スキマ時間を活用する
他教科の勉強で忙しい受験生の方、日々の仕事や家事に追われている社会人の方のなかには、英単語の学習にまとまった時間がとれず困っている方もいるでしょう。そんな方に有効なのが、「スキマ時間を活用して」英単語を覚えること。
一日の生活スケジュールのなかに、朝起きたあとや、お昼休みのあいだ、夜寝る前など、なんとなくぼんやり過ごしている時間はありませんか? そんなときにたとえ15分でも捻出できれば、英単語の学習に充てることができます。15分のスキマ時間を1日4回見つけて学習すれば、合計1時間の学習時間を確保できることになります。
ポイントは、学習計画をあらかじめ具体化しておくこと。学習に取りかかる前に、「いつ」「どこで」「どの教材を」「いつまで」勉強するかを明確にしておきましょう。加えて学習進捗アプリや手帳などで記録をつけておくと、学習進捗を可視化できます。「次はどこから勉強するんだっけ?」などと迷うことなく勉強に取りかかれるので、ぜひ試してみてください。
英単語の効率的な覚え方を実践するのにおすすめの教材
今回ご紹介した英単語の覚え方を理解したら、早速教材を使って実践してみましょう。「本」と「アプリ」のジャンルに分けて、おすすめの教材をピックアップしました。
英単語を覚えるのに役立つ本
1.『速読速聴・英単語Basic2400 ver.4』
『速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.4』は、中学レベルの英語を復習するのに最適な単語帳のひとつ。短い対話文を通じて、単語の適切な使い方を学ぶことができます。中学レベルで頻繁に使用される動詞の中心的な意味と例文がまとめられたコーナーや、「日記」や「レシピ」など、さまざまなジャンルの例文を扱っているのが特徴です。
音声のダウンロードも可能で、スマートフォンなどにあらかじめ音源を入れておけば、スキマ時間を利用して中学英語の復習ができますよ。
2.『中学校3年間の英単語が1ヵ月で1000語覚えられる本』
中学レベルの英単語を覚え直したい方には、『中学校3年間の英単語が1ヵ月で1000語覚えられる本』もおすすめ。この本では、単語を覚える仕組みや、大量の単語を一気に覚えるコツが紹介されています。音声のダウンロードも可能です。
3.『イメージと語源でよくわかる 似ている英単語使い分けBOOK』
英単語の基礎をひととおり理解している方におすすめの本が、『イメージと語源でよくわかる 似ている英単語使い分けBOOK』。この本は、単語ごとにイラストが掲載され、イメージを通して単語を覚えやすくなっています。
特に、似たような意味の単語の使い分けについての解説が役立ちます。たとえば、「wear」と「put on」のような単語は、「着る」という似たイメージをもっているため、使い分けが難しいことがあります。しかし、本書では、「wear」は「着ている状態」、「put on」は「着る行為」という微妙な違いや背景を詳しく説明しており、正しい使い方を理解することができます。このような使い分けに迷ったときには、本書の解説が役に立つでしょう。
4.『語根で覚える コンパスローズ英単語』
『語根で覚える コンパスローズ英単語』も、基本的な英単語をある程度理解している英語学習中級者におすすめ。単語のイメージをつかみやすい工夫が施されているのが特徴です。
「英単語の記憶をさらに定着させる覚え方」の章で紹介した、英単語をパーツに分解し、そのパーツごとの意味から覚える「語源学習法」を採用。語源を通して英単語を覚えることで、単語全体の意味が思い浮かびやすくなります。これからの英単語の暗記に役立つヒントを得ることができる一冊です。
5.『プログレッシブ 英語コロケーション練習帳』
英語を適切に使用するために必要な要素のひとつが、「英単語の記憶をさらに定着させる覚え方」の章で紹介した、語と語の慣用的な組み合わせに関する知識、「コロケーション」。英文法に従って書いても、コロケーションが適切でないと、英語ネイティブスピーカーは言葉に違和感を感じることがあります。
自然な英語を学ぶために、『プログレッシブ 英語コロケーション練習帳』は最適な教材。問題を繰り返し解き、解説を理解することで、「ネイティブの語感」を身につけることができますよ。
6.「キクタン」シリーズ
「キクタン」シリーズは、リズムに合わせて英単語を覚えることができるのが特徴の単語帳。高校入試対策から、大学入試対策、TOEIC対策と、目的に応じてレベル別に英単語を学習できます。
キクタン【中学英単語】高校入試レベル
キクタン【Basic】4000語レベル
キクタンTOEIC(R) L&Rテスト SCORE 600
英単語を覚えるのに役立つアプリ
1.「ENGLISH COMPANY MOBILE」
「ENGLISH COMPANY MOBILE」は、英語パーソナルジム「ENGLISH COMPANY」が提供する高密度な英語トレーニングに、スマートフォンだけで手軽に取り組めるWebアプリです。累計23,000人以上の受講生の英語力向上に貢献してきたトレーニングを、いつでもどこでも行なえるのが特徴。英会話に必要な語彙力だけでなく、文法スキル、リーディングスキル、リスニングスキルなどを効率的に鍛えることができます。
英単語は、今回ご紹介した脳科学の知見に基づく覚え方で学習でき、ガイダンスに従って覚えられるので、ひとりでも簡単に練習可能。収録されている英単語の発音もすぐ確認が可能です。テスト機能で定着度合いを確認しながら、英単語を覚えられるようになっています。
英字新聞Nikkei Asiaの購読権も付属しており、最新の英文記事でインプットすることも可能。ご自身のレベルや関心に合った題材を選んで、効率よく英単語を習得していきませんか?
2.「えいたんクエスト」
「えいたんクエスト」(iOS/Android)は、英語学習をゲーム感覚で楽しみたい方におすすめ。すごろくと英語学習が融合した独自の特徴をもっています。
正しい単語を選び、モンスターを撃退していくことでレベルアップするのも特徴。レベルごとに分かれているので、自分のレベルに合わせて学習することが可能です。繰り返し練習することで単語の定着が促されます。
3.「HAMARU」
「HAMARU」(iOS/Android)も、英単語学習をゲーム感覚で楽しめるアプリです。グラフィックやBGMにこだわっているのが特徴。画面上部から落ちてくる単語の意味にすばやく答えることで、スコアをアップしていきます。自分に合った語彙レベルで練習できるのも、このアプリの魅力のひとつです。
こうした本やアプリを活用しながら、英単語の効率的な覚え方を実践していきましょう。
英単語のもっと効率的な覚え方を身につけるためには
英単語の効率的な覚え方は理解しても、実際にひとりで学習を継続して、確実に覚えられるかどうかはわからないもの。また、自分の英語の語彙レベルや学習内容の定着度などに応じてひとりで効果的な学習プランを立てるのは、難しいこともありますよね。
そんなときこそ「英語のプロ」の手を借りましょう! 英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」では、あなた自身がいま抱えている課題や弱点に適した高密度トレーニングを、第二言語習得研究の高い専門性をもつ「英語のプロ」がご提案いたします。脳の記憶のメカニズムに基づいた英単語の覚え方を実践できるのはもちろん、リーディングやリスニングなど、あなたに必要な勉強法にフォーカスしてトレーニングするため、より効率的な英語学習が実現可能です。
日々の業務や家事などで忙しい社会人の方には、いまのあなたの課題に合った効率的な英語学習がマンツーマンでできる「パーソナルコース」がおすすめ。
入試に必要な英語力を効率よく習得したいという大学受験生の方には、「ENGLISH COMPANY 大学受験部」をおすすめします。
いずれも、英語力アップのために必要な英単語を、一日100語習得できる覚え方を実践できますよ!
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英単語の覚え方は、「多めの単語数を一気に覚えること」「必ず発音して意味をイメージすること」「思い出そうとする機会を増やすこと」が重要。今回ご紹介した覚え方を参考にすれば、英単語を確実に忘れにくくなっていくはずです!