英語音読に役立つおすすめアプリ3選!無料・有料の違いや選び方を紹介
2024年10月1日
「英語の音読におすすめのアプリは?」
「英語の音読のアプリはどうやって選べばいいんだろう?」
このような疑問をおもちの方も多いのではないでしょうか? 音読は最も手軽にできる英語学習法のひとつであり、どのレベルの学習者にも効果が出ます。
英語学習を効率的に進めている人は、音読アプリを効率的に使っています。今回は、おすすめの英語音読アプリや選び方、英語音読のやり方を英語コーチングスクール「ENGLISH COMPANY」に所属している英語のプロが紹介しましょう。
すべて実際に使ってみてのレビューですので、ぜひ選定の参考にしてみてくださいね。
英語音読におすすめのアプリ
英語音読をアプリで効率的に行なう際におすすめのアプリを紹介します。
【おすすめアプリ1】TEDICT LITE
「TEDICT LITE」は、世界中の著名人による講演「TED」を教材にしたアプリ。教材の分野は経済から科学まで幅広く、また世界中の講演者によるさまざまな英語に触れられるのもポイントです。
「TED」が英語学習者に人気の理由は、英語が明瞭かつ簡潔であるから。それもそのはず、TEDで講演することは著名人にとっても名誉であるので、プレゼンの準備は入念に行なっているからです。
また、聴衆にとって馴染みのない分野をわかりやすく説明するために、わかりやすい言い換えや例え話を入れているのも大きなポイント。英語学習者に人気であることもうなずける内容です。
TEDICT LITEは、そんなTEDの「ディクテーション」練習を行なうアプリです。ディクテーションとは音声を聞いてできるだけ文字に書き起こすトレーニング。自分が聞こえる音、聞こえない音を可視化できます。
TEDICT LITEは、音読練習用としてもおすすめです。
任意の動画の「Script」をタップすると、英文と日本語訳が表示されます。一度見た動画の音読練習に最適です。
3点注意点があります。
- 無料版は音読練習のスクリプトが一部のみ
- 無料版は学習の途中で動画広告が途中で挿入される場合も
- 初級レベルの方は基礎的な語彙と文法項目の習得後がおすすめ
さまざまな話題のインプットをしながら英語学習することができる良質なコンテンツがそろっています。まずは無料版で試してみて有料版を購入するのもいいでしょう。有料版はサブスクリプション型ではなく、買い切りなのもいいですね。
【おすすめアプリ2】VoiceTube
「VoiceTube」は、ネイティブによる字幕動画が8,000本以上収録されているアプリです。動画内容はニュース英語、日常的な話題、自己啓発と幅広く、英語学習の目的に応じて動画が選べるのもポイントです。
AIによる発音分析機能もあるほか、音源の速度調整やリピート機能もついています。
VoiceTubeの最もよいところは、自分のレベルに合わせた動画を選択できる点です。すべての動画には、CEFR(セファール)でのランクが目安として記載されています。
TEDICT LITEが中級レベルの学習者に向いているのに対して、VoiceTubeはCEFR A2レベルからの動画を用意しています。
CEFR A2は、英語を勉強している初級者が、身近な内容について使われる簡単な文章や表現を理解できるレベルです。
VoiceTubeのおすすめの使い方は、まず自分の英語レベルを知ること。TOEICを受けたことがある方は、そのスコアからあなたのCEFRランクを公式サイトから確認できます。
自分の英語レベルがわかったら、興味のあるトピックの動画で、動画の横に書かれているCEFRランクを目安に学習を進めましょう。
もしA2レベルなら、まずはA2レベルの動画から始め、慣れてきたらB1レベルの動画に挑戦してみましょう。
音読練習で読むスピードを上げたい場合は、自分のレベルより1つ下のCEFRランクの動画を使うと効果的です。たとえば、B1レベルなら、A2レベルの動画で練習しましょう。このとき、ほとんどの語彙や表現が理解できる動画を選ぶのがポイントです。
【おすすめアプリ3】Natural Reader
「Natural Reader」は、貼りつけたテキストをさまざまな国の英語話者が読み上げるAIアプリです。音声がないテキストを読み上げてくれますので、音読練習の補助に使うとよいでしょう。
AI音声のクオリティが非常に高く、英語ネイティブが自然に話す英語を再現することができます。アメリカ、イギリス、オーストラリア英語の男女さまざまな音声で読み上げてくれますので、苦手な英語アクセントのリスニング力強化として使用可能です。
一般的に日本で発売されている教材は北米英語(アメリカ・カナダ)で収録されていることが多く、イギリス英語やオーストラリア英語の音声のインプットが不足しがちになります。
北米英語で聞き慣れたスクリプトでもイギリスやオーストラリア英語にすることで新たな気づきを得るのに便利です。
また、聞き取りが難しいと言われているインド英語話者にも音声を変換することができます。インド英語を話す方と仕事をされている方は、Natural Readerを使ってインド英語の特徴を掴んでおくとよいでしょう。
無料版は、テキストの読み上げのみに対応しており、有料版は読み上げたテキストをmp3ファイルでダウンロードできます。中上級者になり、特定の音源で音読やシャドーイング練習をしたい場合は有料版もひとつの選択肢に入ってくるでしょう。注意点としては、ダウンロードは個人使用の範囲内で使用にとどめることです。
スキマ時間で英語の音読練習をしたい方は、以上3つのアプリから試してみてはいかがでしょうか。
英語音読アプリの選び方・注意点
さまざまのアプリがあるなかで、どれが英語音読の練習に使えるか迷ってしまうこともありますよね。ここからは、最適な英語音読アプリを選ぶ際のポイントや注意点をご紹介しましょう。
【選び方1】英語音声がついているものを選ぶ
英語音声がなければ、正しい発音や抑揚での音読練習ができません。必ず英語音声がついているものを選択しましょう。
また、できるだけ自然な音声が聞けるアプリがおすすめです。英語学習者としてまずは押さえておきたいアメリカ・イギリス・カナダ・オースラリア英語で話されているアプリを選択します。
英語音声がついていないものについては、Natural Readerを補助的に使うのもおすすめです。
【選び方2】必要な機能があるかどうか確認して選ぶ
再生スピードが変更できる機能があると便利です。スピードを変更できるようになると、ネイティブが話す際に行なう「音声変化」の発音の仕方を確認できます。音声変化を正しく発音すると、音読を自然かつ効果的に行なえるようになります。
録音機能があれば、オリジナル音声と自分自身の音声と比較できるのも便利。音読のスピードや抑揚、発音などが正しいかどうか客観的に判断できるようになります。単にやみくもに音読するのではなく、録音したものを定期的にチェックしましょう。
【選び方3】料金で選ぶ
ほとんどのアプリは無料で始められ、その後有料版への移行できます。有料版では、広告がなくなったり、コンテンツに無制限でアクセスしたりできるなど、無料版よりも機能や学習環境が充実しているのが特徴です。
無料版をひととおり試したあと、有料版のトライアルを経て移行するかどうかを決めるとよいでしょう。
この記事で紹介した英語音読アプリは、有料版でも十分価値のあるものを厳選しています。
そもそも英語音読の効果とは
アプリで練習する前に、英語音読の効果について把握することが重要。英語音読で期待できる効果をまとめました。
【効果1】リーディング力アップ
リーディングは「音韻符号化」と「意味理解」のふたつのプロセスで構成されます。音読練習の効果のひとつとして、最初のプロセスである音韻符号化の自動化があげられます。
音韻符号化とは、文字を読んで頭のなかで音声にすること。私たちは文字を読むときに脳内で文字を音に変えてから理解しています。
音読練習を繰り返し行なえば、このプロセスが自動化していき、理解するプロセスに認知資源を使えるようになります。その結果、リーディングスピードが上がるのです。
関連記事:リーディングの勉強法
【効果2】リスニング力アップ
音読をスムーズに行なうには、ネイティブが省エネする「音声変化」を再現しなければいけません。この音声変化を自身で再現したうえで、モデル音声と同じスピードで音読できるようになると、リスニング時の音声変化が聞き取れるようになります。
また、音読によって英語の語順どおりに理解する力も習得可能です。返り読みがなくなればリーディングスピードが上がるだけではなく、リスニングでも英文を語順通りに理解することができるようになります。
関連記事:リスニングの勉強法
【効果3】スピーキング力アップ
音読を通じて自然な表現や抑揚・発音が身につき英語をアウトプットする際にも副次的な効果があります。
関連記事:スピーキングの勉強法
このように、英語音読はリーディング、リスニング、スピーキングのすべてにおいて効果的な練習法です。ぜひアプリでの英語学習に音読を取り入れて、総合的な英語力をアップさせていきましょう。
英語音読のやり方
英語の音読練習は、正しいやり方で行なうことで初めて効果が現れます。4ステップに分けて、音読のやり方を説明しましょう。
STEP1:音読に適したレベルの英文を用意する
既存の英文を活用する場合は、英語レベルが適切か確認することが大切。インプットを強化したい場合は自身の英語レベルより少しだけ難易度が高いものを選択しましょう。
関連記事:ChatGPTは英作文の添削に役立つ? 英語コーチングジムに聞いてみた
STEP2:英文の内容を正確に理解する
音読は、内容を理解できる状態にしてから行なうのが必須。スクリプトを見ながら音声を聞き、わからない単語や熟語を調べ、英文のすみずみまで意味を正確に把握できるようにしましょう。
STEP3:意味をイメージしながら音読をする
音読は必ず意味をイメージしながら行ないましょう。文字だけスムーズに読めるようになっても意味がありません。
はじめは音読のスピードはゆっくりでかまいません。英文の意味がしっかりイメージできる速さで練習していきましょう。
確実に意味をイメージできるようになったら、少しずつ音読のスピードを上げていきます。最終的な目標は、モデル音声と同じスピードで、意味をイメージしながら音読できるようになることです。
音読スピードを上げる際には、音声を流しながら同時に音読する「オーバーラッピング」も取り入れると効果的です。
STEP4:シャドーイングをする
より高度な練習をしたい方は、音読練習したスクリプトを使ってシャドーイングを取り入れてみましょう。
シャドーイングとは、スクリプトを見ずに、聞こえてくる音声を追いかけて発声するトレーニングです。正しいやり方で行なわないと効果が半減します。詳しいやり方は、以下の記事を参考にしてください。
音読は、最初は難しく感じるかもしれません。それでも続けることで、確実にスピーキングやリスニング能力が向上します。自分に合ったアプリを使って、音読を習慣化していきましょう。
効率的に英語音読の効果を得るには?
英語音読の効果を最大限に引き出すためには、効率的な練習方法を取り入れることが重要。学習効果を高めるためのポイントをふたつお伝えしましょう。
1. 録音や録画で確認する
お手本と同じように音読できているかを確認するのが最も手軽な方法です。客観的に自分の音読とモデル音声を比較することで、気づかなかった改善点が見つかります。
2. フィードバックをもらう
発音をセルフチェックするのは難しいため、英語学習のプロや音声認識ができるツールを活用するのが効果的です。
なかでもSTUDY HACKERが運営する英語コーチングスクール「StudyHacker ENGLISH COMPANY」では、音読をより効果的に進めるためのオリジナル教材が多数そろっています。あなたのリーディングの課題に応じて、意味のかたまりであるチャンクごとに理解する読み方「チャンク・リーディング」のトレーニングも受けられるのも強みです。
「チャンク・リーディング」を身につけると、返り読みせずに英語の語順でスムーズに読める方法が身につけられますよ。リーディングのほかにも、あなたの課題に応じた学習法の提案やトレーニングの提供、学習進捗のサポートも充実しています。
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音読は英語学習の王道であり、最も効果的なトレーニングのひとつです。
音読は主にリーディング力を高めるために効果的ですが、英文を英語の語順通りに読めるようになれば、リスニングでも英語をそのままの語順で理解できるようになります。
音読アプリは機能や料金によってさまざまな種類がありますが、自分のレベルに合ったものを選ぶことが大切です。
正しい音読練習を行ない、フィードバックを受けることも重要なポイント。短期間で英語力を伸ばしたい場合は、英語スクールなどの活用も検討してみてください。