英語のNG勉強法
英語学習には、科学的な根拠に基づいた「効率的な勉強法」がある一方、反対の「非効率的な勉強法」もあります。
そんな「NG勉強法」は主に3つ。英語力がなかなか育たず、挫折につながりやすいパターンです。
効率的に英語力を身につけるため、避けるべき勉強法を知っておきましょう。
NG勉強法1:いきなり会話練習から始める
「英語が話せるようになりたい! だから話す練習をしよう」
こう考える人は多くいます。しかし、特に初心者の場合、会話練習ばかりというのはおすすめできません。
「英会話」というと「話す」ことに目が行きがちですが、相手の言っていることがわからないと会話は成り立ちませんよね。そのため、語彙・文法の知識をインプットし、リスニング力を鍛える必要もあります。
「話す」というアウトプットは、十分な量のインプットが前提です。「昨日、美容室で髪を切ったよ」と英語で言うだけでも「昨日」「美容室」「髪」「切る」という単語の正しい発音がインプットされている必要があります。
もちろん、各単語を正しく組み合わせるための文法知識も必要です。さらに、自分で髪を切ったわけではなく美容師に切ってもらったため、高校で学ぶ範囲の「使役動詞」を知っておかなければなりません。
特に文法については要注意。正しい知識を身につけないまま「ブロークンな英語」をしゃべり続けていると、文法的に誤った英語がクセになってしまいますよ。
NG勉強法2:学習法を「なんとなく」で選ぶ
書店の英語学習コーナーに行くと、膨大なテキストが並んでいますよね。すべてに目を通すのは実質的に不可能でしょうから、なんとなく目について気に入ったものを選びたくなります。
また、インターネット上で「英語 勉強」「リスニング練習」などと検索すると、やはり多種多様な勉強法がヒットします。あまりにも情報が多いと、「これが一番よさそうな気がする」とフィーリングで決めたくなってしまいますよね。
しかし、その勉強法は、いまのあなたにとって最も効率的なのでしょうか?
トップページで解説しているように、英語を習得するまでの道のりは9段階に分かれます。いまのあなたはどの段階にいるのでしょうか?
習得段階によって、最も効率の高い勉強法は変わります。自分がどの段階にいるか正確に把握し、その段階ではどう学習すべきかという知識がないと、あまり効率的でない学習法をフィーリングで選ぶことになってしまうでしょう。
NG勉強法3:ネイティブ講師にこだわりすぎる
「英語を習うなら、絶対にネイティブスピーカーの先生がいい!」
……という人は多くいます。たしかに、ネイティブの講師は「文法的に間違ってはいないが、普通はそう言わない」という感覚をもっているため、英語上級者ならメリットを感じやすいでしょう。
とはいえ、英語を教わる相手を選ぶポイントは、ネイティブかどうかではありません。効率的に英語を習得したいなら、「言語習得に関する科学的な専門知識」をもっている、英語指導のプロを選びましょう。
たとえば、この文章を読んでいる人の大半は、日本語のネイティブスピーカーのはず。しかし、ネイティブスピーカーである私たちは、日本語を学ぼうとする外国人に対し、科学的な根拠のある効率的な学習法を提供できるでしょうか?
そのような技術と知識、経験を備えている人は、ごく限られているはずですよね。
英語のネイティブスピーカーであることと、英語教育に関する専門性は別です。英語力を効率的に伸ばしたいなら、「専門性の低いネイティブ講師」より「専門性の高い日本人講師」を選びましょう。