業績が伸びていた会社がたった1回の不祥事で倒産、順調なプロジェクトがたった1回のメールの送信ミスで崩壊……。

「一寸先は闇」ということわざ、「人生何が起こるか分からない」という意味では「人間万事塞翁が馬」という故事成語があるように、仕事はいつも変化しており、ほんの一瞬の気の緩みが取り返しのつかない失敗を引き起こすことがあります。特に、仕事やプライベートが順調で充実しているときほど、油断しやすく、大きな失敗をしやすいものです。

あなたは「最近、仕事が順調だな~」と思いませんでしたか? もしかしたら、あなたのその一瞬の油断の裏で大失敗が近づいているのかもしれませんよ。

では、どのようにすれば油断することなく、常に好調を維持できるのでしょうか? 今回は、調子が良い時に油断しない方法について紹介します。

油断はミスを呼び込む

私たちは仕事に慣れてきて、順調に進められるようになってきたころに油断し、失敗するものです。

例えば、日々のメール。以前に書いたメールをもとに、コピー&ペーストしてパパッとメールを送るということはよく行うことです。しかしながら「メールの作業なんてすぐに終わる」と思って油断していると、内容を微修正するのを忘れてメールを送ってしまうということが起こります。実際、筆者はSTUDY HACKERの日報メールで、全ての日付を修正していないのに送信するというミスを何度か犯しています。

筆者のようなミスであればまだ影響は小さいですが、油断から比較にならないほど大きなミスを犯すこともあります。実際に、自動車の交通事故については「慣れた頃が一番危ない」と言われていますよね。

しかし、「油断をしない」ということは、あまり簡単なことではありません。「ミスしないように、ダブルチェックをしよう」と意識して行動しても、どこかで「大丈夫だろう」という考えが入り込み、せっかくのダブルチェックが甘くなってしまいます。残念ながら、「油断をしない」といくら意識しても効果があまりないのです。

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あえて失敗した時と同じ状況に身を置く

油断をしないためには、客観的に自分の能力不足を実感することが大切になります。そのため、「自分はなんでもできる」という思いを捨てることが大事なのです。

では、どのように客観的に自分の能力不足を実感すれば良いのでしょうか。
1つの解決策としては、あえて失敗したときと同じ状況に身を置くという方法があります。油断からくるミスが命にかかわる原野火災専門の消防士は、自分はなんでもできるという思いをなくすため、あえて失敗した状況を作って訓練するのだそう。

原野火災専門の消防士が一番、死亡したりけがをしたりするのは、大体何でも分かってきたと思う10年目であるという指摘があります。さらに、そうした消防士が炎に取り囲まれた時には、消火用の装備を捨てて素早く逃げることが重要なのだそうです。
しかし、現実には、分かっていても、自分のアイデンティティでもある装備を捨てることは難しいため、わざわざ装備を投げ捨て、どれだけ身軽になるかを「実感」する訓練をするのだそうです。

(引用元:日経ビジネスONLINE|わざわざ失敗することが必要な4つの理由

こうすることで「自分はなんでもできる」という思いを捨てることができるのです。実際にこの方法を試す場合は、上司や先輩、同僚などに注意してもらえるようにお願いしておくと良いでしょう。たとえ小さな言いがかりのようなことでも、誰かに注意されたら気持ちが引き締まるでしょう。

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今日一日できなかったことを書き出してみる

客観的に自分のことを見つめるためには、1日の終わりに今日できなかったことを書き出すことも効果的だと言えます。書くという行為そのものが、書いていることを客観視する働きがあるからなのです。

例えば「今日、会議で発言したときに自分の考えがなかなか相手に伝わらなかった」と書く場合。自分が発言したときの状況を映像として思い出すことになります。このように自分の姿を映像のように思い出すことが、客観的に自分を見つめることに繋がるのです。このとき、なるべく具体的に記述することによって、さらに自分を客観的に見つめやすくなるでしょう。

実際に書き出してみると、仕事が順調な時は今日1日でできなかったことをなかなか書けないものです。つまり、調子がいい時は、自分のできることに焦点を当てていて、できないことに目をつぶってしまっているのですね。こういったときに、できなかったことを重点的に振り返ることによって「自分にはやるべきことがまだたくさんある」と思い直すことができるでしょう。

***
上手くいっているときこそ、しっかりと自分を見つめ直しましょう。その結果、油断をしなくなり、大きな失敗をしにくくなるはずです。ぜひ試してみてくださいね。

参考
日経ビジネスONLINE|わざわざ失敗することが必要な4つの理由
小さな組織の未来学|うまく進むときこそ油断してはならない。落とし穴が待っている
故事ことわざ辞典|人間万事塞翁が馬
Business Jounal|自分を客観視できる!行動を「可視化」して自らを成長させる簡単な方法
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