あなたは交渉が得意ですか? それとも苦手ですか?

一言で交渉といっても、日常的なものから、大企業による企業の買収、果ては国の代表同士による駆け引きなど、さまざまな規模、種類が存在します。しかし、どのような交渉においても、ほとんど共通していえる戦略が存在します。

日本人の国民性として、遠慮がちであったり、相手の顔色を伺ってしまうことから、交渉に失敗して相手にいいように動かされてしまう方が多いのではないでしょうか? 今回は、交渉下手を克服する方法、そして交渉で勝つ人になるための方法のエッセンスを紹介していきます。

目指せ! “大阪のおばちゃん”

日本人は交渉下手だとよく言われますが、必ずしもそうではありません。ステレオタイプではありますが、いわゆる「大阪のおばちゃん」には、交渉の達人がたくさんいるのです。

「大阪のおばちゃん」は、はっきりとした自己主張をすることや、不満があればそれを遠慮なくズバズバ言うことでよく知られ、買い物では値切るのが基本です。このような主張の仕方に対し、「人の気持ちを考えていない!」と感じる方もいるかもしれませんが、国際的なやり取りが当たり前になり、日本の美徳が通用しにくい世界では、「大阪のおばちゃん力」が絶大な威力を発揮します。

もちろん日本人的な美徳は世界に発信されていくべきものですが、その一方で大阪のおばちゃん流の交渉術を身に着けて、さらに自分の得を逃さない力を身に着けることができれば、交渉で勝つ確率はグンとアップすることでしょう。

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交渉下手の共通点

交渉の技術を知る前に、交渉下手に共通する弱点をいくつか紹介します。

1.論理的な考え方をしない
交渉において大切なのは、“筋が通っていること”と“通っていないことを見抜く力”です。論理的に考えられないと自分の言い分を相手に納得させることはできません。また、相手が吹っかけてきたことが妥当かを見抜けなければ、反論することができませんよね。

2.本音を自分から明かしてしまう
交渉する上で、両者とも「この条件なら妥協してもいい」という本音があるはずです。これを悟られると、交渉では圧倒的不利になります。なぜなら、その妥協点を基準にして、相手は相手の要求を通そうとしてくるからです。

これは、交渉を避けて安易に妥協点にたどりつこうとするときに冒しがちなミスです。そこまで重要ではなく、早く交渉を終えたい時ならまだしも、重要な交渉においてこのミスをすると、損な条件を飲まされる確率が非常に高くなります。

3.相手の視点から物事を見ない
両者に共通した問題を巡って、お互い違った意見を持っていることにより生じるものが“交渉”です。そこで注目されるのは、いかにして妥協点に達するかです。

そこでよく起きるのが意見の違いばかりに目が向いてしまうこと。しかし、それ以上に目を向けなければいけないのは意見を成り立たせる価値観の違いです。それを意識しない限り、相手の納得を得つつ自分の利益を最大化するという交渉の目的は達成できません。

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交渉上手の重要三技法

交渉で勝つためには、重要な3つのことがあります。

1.交渉決裂の恐怖に耐える
交渉はしばしばチキンレースにたとえられます。これは、相手が交渉成立を望んでいることがほとんどだからです。そのため、“交渉の決裂”に至る限界まで交渉をしなくてはいけない場合があります。交渉成立ではなく、交渉が決裂するかもしれないという恐怖に耐えましょう。

2.巧みに吹っ掛ける
どう考えても相手が飲まないような条件をふっかけることが重要です。その際に、相手の許容範囲を見抜き、そこを外しましょう。しかし、それが相手に吹っかけであると見抜かれては相手は警戒してしまいます。そのために、極端な条件とならぬよう“相手の考え”を考えてみましょう。

3.譲歩は小出しに、高く売る
お互い何かしらの譲歩が必要になります。譲歩の原則は、相手にとっての価値観から考え、最小の譲歩で相手が最大限満足するようにするということです。

また、その譲歩は自分にとって痛いものだということが相手に伝わればより効果的。しかし、それを次々に言っても効果的ではありません。相手が「この人には譲歩させるだけさせた」と思うように、極力小出しにしていくことがポイントです。

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相手を思いやってしまい、交渉が苦手というような人も、技術を身に着ければ交渉は上手になります。まずは日々の生活の中から少しずつ試してみてください。

(参考)
information +|大阪のおばちゃんの特徴
藤沢晃治|「交渉力」を強くする―上手な交渉のための16の原則(講談社ブルーバックス)