脳が分かればやる気は出せる! 脳科学でモチベーションを引き出す4つの方法。

どうにもこうにも、仕事や勉強のやる気が出ない時ってありますよね。なぜだか分からないけれど、前向きに取り組めない。仕事や勉強に向き合うのが、なんだか退屈……。そんな日々を過ごしてはいませんか。

そんな方は、もしかしたら、今やっているその仕事、その勉強、実のところあまり興味のないものなのかもしれませんよ。

元も子もないことを、と思う方もいるでしょう。ですが、興味がないこと、嫌いなことにはやる気が出なくて当然です。これは心理学的にも明らかにされていることですし、経験的にも納得がいくと思います。では逆に好きなことに対してはどうでしょうか。自然とやる気が沸いてくるという人がほとんどなのではないでしょうか。

ならば、やる気を出すためには、そのことを好きになればいいのです。今回は、興味がないことを好きになるための方法をお話ししたいと思います。

笑みを浮かべる

仕事や勉強中に、自分の顔を鏡で見てみたとしましょう。一体どんな表情をしているでしょうか。しかめっ面や無表情といった人が多いと思います。しかし、それではやる気が出ないのも無理はありません。

19~20世紀のアメリカの心理学者であり哲学者でもあるウィリアム・ジェームズは、次のような言葉を遺しています。

楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ。

(引用元:名言+Quotes|ウィリアム・ジェームズ

なるほど、興味がないことをしている時でも、笑うことを心がけていれば楽しくなってくるということですね。脳科学的にも同じことが知られており、私たちの脳内では、笑うことによって「エンドルフィン」などの好きなことをしているときに分泌されるホルモンが出されることがわかっています。つまり、笑うと、脳は今している仕事や勉強を楽しいと勘違いし、やる気が自然と沸いてくるのです。

そういうわけなので、やる気が出ない仕事や勉強をする際には、常に笑顔を心がけましょう。自分の机の上に鏡を置いておき、何分かごとに見て表情が硬くなってないかチェックするといいかもしれません。

ちなみに、笑顔の効果はそれだけではなく、免疫力が向上したり、ストレス解消に役立ったりと、いいことづくめです。最近風邪気味だという人や、ストレスが溜まっているというときにもぜひ笑顔を作ってみてください。

現実をゲームと重ねる

唐突ですがゲームは好きですか。ゲームが好きな人にはもってこいの方法があります。それは、仕事や勉強をゲームと重ねてしまうという方法。

実際、ゲームと勉強をミックスしている例は多くありますよね。例えば、ニンテンドーDS用のゲームソフト「えいご漬け」。英語を聞き取って書くというゲームソフトです。筆者はこのゲームをプレイしたことがありますが、英語を勉強しているというよりはゲームをしているという感覚のほうが強く、楽しく続けられた記憶があります。

「えいご漬け」のようなゲームはインターネット上を探すと結構あります。教育関連の会社が用意したもの、実践的なものなど種類も豊富ですし、無料で遊べますよ。もちろん、英語だけではなく、プログラミング学習用のゲームや資格取得用のゲームまでジャンルも多彩。ぜひ活用してみてください。勉強が楽しくなってくるはずです。

ここで、「仕事とゲームを重ねるにはどうしたらいいの」と思った方もいるでしょう。確かに、自分の仕事が題材になったゲームはそうありませんよね。そういう場合は、自分で作ってしまえばいいのです。例えば、プレゼンをRPGゲームにしてみましょう。

まず主人公は自分です。RPGなので仲間を集めていきましょう。仲間は、プレゼンに必要な資料やデータなどの素材です。それぞれの素材を仲間にするためには、さまざまなイベントが起こると思いますが、それもすべてゲーム内のイベントとして楽しみましょう。そして仲間にした後は、パーティを組みます。それはすなわち、資料やデータをまとめてパワポにする作業のこと。これが終わったら、中ボス戦として、同僚や上司にプレゼン練習に付き合ってもらい、修正点などを教えてもらいましょう。彼らから「完ぺき」と言われて初めて、中ボス戦クリア。そして最後は、ラスボス戦=本番に挑みます。チャンスは一度きりなので、万全を期して臨みましょう。

以上はプレゼンの例でしたが、このようにしてRPG化すると、楽しく仕事や勉強ができることがあります。筆者も高校生の時はよく勉強をRPG化して楽しんでいました。もちろん、RPGである必要はありません。自分がよく知っているゲームのジャンルを使うと良いでしょう。

仕事や勉強が好きな人達と関わる

自分が興味がないと思っていたことでも、友達から勧められたり世間で流行しているというニュースを見たりして、興味を持ち好きになることってありませんか?

これはウィンザー効果による現象。ウィンザー効果とは、第三者からの評判のほうが、直接触れる情報よりも信憑性や信頼性が増すという心理的効果のことです。

仕事好きな人に囲まれて、「仕事のこういうところが良い」とか「やりがいがある」と言われれば、そういうものなのかなぁ、と感じるようになります。そして、彼らの言う仕事の良さややりがいを意識するようになれば、自然と自分もその良さとかやりがいを感じて、仕事を好きになっていくこともあるはずです。

もちろん、違うなと感じる意見にも出合うことはあると思いますが、仕事の良さとかやりがいとかは千差万別。いろいろな人の意見を聞いているうちに、いつか良さややりがいを見出すことができ、仕事を好きになることができるでしょう。

仕事や勉強が好きで好きで、いつもキラキラしている人、周りにいませんか? そういう人と関わって、仕事や勉強を好きになってみてはいかがでしょうか。

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達成感を得る

例えば、ゲーム好きな人は、ゲームをクリアした時の達成感を得ると最高の気分になると思います。本が好きな人なら、読了の達成感を得ることも、本を読むことの醍醐味だと感じているでしょう。

つまり、好きなことには達成感が付き物なのです。実際、達成感を得ているときの脳内には、「ドーパミン」などのホルモンが分泌されているといいます。このホルモンも、上に紹介したエンドルフィンと同様、好きなことをしているときに分泌されるものです。

つまり、興味のない仕事や勉強をする時にも、達成感を得るということを意識すると良いわけですね。

達成感をコンスタントに得るためには、大きな目標だけでなく、小さな目標も立てるようにしましょう。大きな目標を達成すれば非常に大きな達成感を得ることができますが、達成できなければ達成感は一切得られません。それではやる気も出ませんし、好きにもなれません。ですから、大きな目標ばかりでなく、簡単に達成できる小さな目標を立てましょう。そして、小さな目標を達成するごとに、意識的に達成感を抱くようにします。これがやる気を出す最良の方法なのです。

達成感をより感じるために、目標を達成した暁には、自分自身にご褒美をあげるのも効果的。達成感を得続けていくうちに、興味のなかった仕事や勉強を好きになっている自分に気づくはずです。

例えば、膨大な資料を読み込まなくてはならないとき。資料を読むだけの仕事なんて退屈で仕方ないですよね。そこで「全部読み終える」という大目標を立てていてはいずれ途方に暮れてしまいますので、午前中で第1部を読む、15時までに第2部を読む……といったように目標を小分けにするのです。そして、第1部を読んだらランチは好きな○○を食べる、第2部を読んだらちょっとお菓子を……と自分にご褒美をあげてみてください。どうでしょう、すいすいはかどりそうな気がしてきませんか?

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仕事や勉強の真の楽しさというものは、結局は長く続けていくことでしか見出すことができないものだと思います。その楽しさを知るためには、まずは脳をだましてでもよいので、仕事や勉強を継続し、やる気をキープしていきましょう。それが、仕事や勉強を楽しむための最良の方法です。

(参考)
PRESIDENT Online|池谷裕二が指南!やる気が出る「脳」のだまし方
名言+Quotes|ウィリアム・ジェームズ
TIME|How to Motivate Yourself: 3 Steps Backed By Science
マーケティングWiki ~マーケティング用語集~|ウィンザー効果
NIKKEI STYLE|「笑うと健康になる」を遺伝子レベルで検証する
TED|The hidden power of smiling
Psychology Today|The Neuroscience of Perseverance

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