我々の仕事の種類は、大きく分けて2つに分類できます。1つ目が、何か新しいことを考えだす作業。クリエイティブなアイデアを生み出す仕事です。そしてもう1つが、正しい判断をくだす作業。間違えずに遂行する必要のある仕事です。

毎日の仕事には、これらの作業が混在していますよね。タスクに追われて、頭の切り替えがうまくいかない……なんてことはありませんか?

実は、この2つの仕事には、それぞれ適した脳の状態があります。取り組もうとしている仕事に適した状態で作業を行えば、効率はグンと上がるというわけです。そうした脳の状態は、1日のスケジュールの中の随所に現れるので、脳の状態に合わせて仕事をスケジューリングすると効率よく仕事をすることができます。

今回は、脳の状態を踏まえ、より仕事内容に適したスケジューリングをするためのポイントを紹介します。

アイデアは席についた直後に

仕事でアイデアが欲しいとき、デスクで唸っていても中々いいアイデアは閃かないですよね。そんな時にお勧めなのが、ウォーキングです。スタンフォード大学が行った研究では、人間は座っている時よりも立ち上がって歩いている時の方が、いいアイデアが浮かぶ確率が60%も高くなることが示されています。さらに、歩行がもたらすアイデアへの影響は歩行が終わった後も一定時間継続する、というのが面白いところです。

また、外へ出てのウォーキングだけでなく簡素な室内を歩き回るだけでも、座っている時に比べてよい閃きが生まれやすいという結果も出ています。

しかし、アイデアが欲しいからといって仕事中に室内を歩き回っていたら、他の人は気が散ってしまうかもしれません。ですから、何かのきっかけで立ち歩いた後にアイデアを練る時間を設けるようにしましょう。そうすることで、いいアイデアが出てきやすくなります。例えば、出社した直後やお昼ごはんで外出した後などに、そのような時間をスケジュールするとよいでしょう。

my-885-ec
80日でTOEIC885点に! 繁忙期の激務をこなしながら230点アップできた "パーソナル学習戦略"
人気記事

事務作業は外的刺激が天敵

歩くことがアイデアにもたらすメリットを述べてきましたが、全ての仕事に対して効果的というわけではありません。正しく事務処理をしたり効率的に作業をしたりする際には、ウォーキングは良い効果をもたらさない、という結果が出ています。

単純な作業が長く続くときは、脳を単純作業用に切り替え、効率化するのがおすすめです。そのためには、目の前の事務仕事をこなすための長い時間を確保することが大切。

というのも、人間が直前に行った作業は作業記憶に分類され、しばらくの間簡単に取り出せるようになります。作業を続けて作業記憶を増やし続ければ、その間の作業効率はどんどん上がっていくのです。

つまり、事務仕事をこなすために最適な脳の状態は、まとまった時間(人によって異なるとは思いますが、例えば午後の時間)を確保することで生まれます。大事な事務処理作業のスケジュールは、細切れの時間ではなく、十分な時間をとるようにしましょう。

休憩はしっかりスケジュールに組み込むべし

仕事内容を二分し、それをスケジューリングする事で、仕事は効率化することができます。しかし、この2つで仕事時間を埋め尽くしてしまっては上手くいきません。

人間の脳の集中力は限界があると言われていますので、快適な仕事のためには、休憩を挟んで脳をリフレッシュさせる事が不可欠です。

この休憩、適当にとってはいけません。いつ休憩をとるのかスケジュールを曖昧にしていると、脳は仕事中も休憩の事を考えてしまい仕事効率が落ちますし、休憩時間が無駄に長くなってしまうことにもつながります。仕事を効率化するためには、休憩も1日のスケジュールに予め組み込んでおくのが良いでしょう。

shigoto-2patern02

効率的なスケジューリングが続かない人へ

いざ、仕事の効率を上げるスケジューリングを初めてみたは良いものの、どうしても続けられないという人もいるでしょう。

そういう場合は、スケジューリングする作業自体を楽しいものにすることが大切です。

一つの物事を継続するためには、やりたい事と好きな事を関連付けるのが有効とされています。これは「誘因動機づけ」といって、好きな子が隣の席だったら、学校へ行くのが楽しくなるといった具合の心理のことです。

スケジューリングの作業を楽しいものにするための方法の1つとして、できるだけ休憩を楽しいものにしてみて下さい。休憩時間にスマホでゲームをやるのも良し、美味しいお菓子を買ってくるのも良し。何かしらの楽しみを休憩時間に設けることで、その休憩時間をいつとるのか、スケジュールを立てるのが楽しくなるはずです。休憩時間を決めるついでに、仕事のスケジュールも決めてしまいましょう。

***
仕事の種類や休憩を上手く1日に振り分けることで、効率的に楽しく仕事できるようになるはずです。ぜひ、明日からのスケジューリングに取り入れてみてくださいね。

(参考)
Stanford News|Stanford study finds walking improves creativity
スーザン・ノーレン・ホークセマ,バーバラ・フレデリックソン,ジェフ・ロフタス,クリステル・ルッツ著,内田一成訳(2015),『ヒルガードの心理学 第16版』,金剛出版.