みなさんは、話し言葉でも書き言葉でも普段から丁寧な言葉使いをするように心掛けていますか?
例えば、取引先に依頼のメールを送る時や断りの電話を入れるときなど、「○○してください」だけではどこか素っ気ない感じがしてしまいます。

尊敬語や丁寧語を使うことは当たり前ですが、ただそれだけでは機械的な印象を与えかねません。そこで今回は、相手を尊重する気持ちを上手に伝えることのできる「クッション言葉」についてお伝えしたいと思います。

「クッション言葉」とは何か

クッション言葉とは、「お手数をおかけいたしますが」や「お心遣いは嬉しいのですが」など、依頼や異論を唱える際に言葉の印象を和らげることのできるフレーズのことを指します。

有限会社ドクターユキオフィス代表取締役であり、経営コンサルタント・講演業務も行っている臼井由妃氏によると、クッション言葉というちょっとした気遣いが相手の心を開くのだそう。

例えば、「来週までにこちらの書類をご提出いただけますか」という表現について考えてみましょう。

この一文には、丁寧語が用いられていますが、どこか事務的でやや冷たい印象を受けるのではないでしょうか? では「お手数をおかけいたしますが」というクッション言葉を挟んでみましょう。

「お手数をおかけいたしますが、来週までにこちらの書類をご提出いただけますか」
確かにこちらの方が、相手に対する配慮を感じ取ることができますよね。

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「クッション言葉」を用いない方が良いこともある

クッション言葉は相手に礼儀正しい印象を与えます。しかし、便利だからといってやたらめったら用いることはあまりオススメできません。

例えば、「お手数をおかけいたしますが、お名前と電話番号をお聞かせいただけますか」というような必須事項について尋ねる時が挙げられます。

必須事項は相手が答えたいかどうかに関わらず、回答が必要なもの。そのときにクッション言葉を使ってしまうと、相手に対する礼儀正しいという印象よりも答えるのが面倒だと感じさせてしまうこともあるのです。

このような場合は、クッション言葉を使わずに「お名前と電話番号をお聞かせいただけますか」とした方がスムーズに話を進めることができます。

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適切に「クッション言葉」を使う

また、選んだクッション言葉によっては意味が合っていないようなパターンもあります。伝えたいことは理解できてしまうので割とそのままにされがちなのですが、できれば気をつけるようにしたいですよね。

「恐れ入りますが、この場所でタバコを吸わないでください」という言い方を例に挙げましょう。
この表現にどこか違和感を覚えませんか? 「恐れ入る」という言葉は相手に迷惑をかけて申し訳ない、もしくは相手の厚意をありがたいと感じる時に用いるので、「△△しないでください」という命令形を用いた言葉と一緒に使うのは適切ではありません。

「恐れ入りますが」というクッション言葉を使いたい場合は、「恐れ入りますが、この場所での喫煙はご遠慮いただけますか」というように文を依頼型にしてみてください。そうすれば、命令形のきつい印象を緩和することができますよ。

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上品で知性あふれる言葉使いができるように、みなさんも、ぜひクッション言葉を身に付けてみてください。

(参考)
ダイヤモンド社 書籍オンライン|好感度アップのカギ、「クッション言葉」の使い方
NIKKEI STYLE|お願いする時、断る時に便利な「クッション言葉」とは
日経Bizアカデミー|「クッション言葉」を使って、言いにくいことを伝える
コトバンク|恐れ入る