丁寧な仕事を心がけることはとても大切です。とくにサービス業などでは重要なことですよね。しかし、あまりにも丁寧な仕事を常としていると、たまに息苦しさを感じるのではないでしょうか。状況によっては非効率になることもあるはず。

丁寧であること、完璧であることは、必ずしも正解ではないのです。そこで、自分の完璧主義が仕事に弊害を及ぼしているかも? と感じているビジネスパーソンのために、仕事の質・精度を落とすことなく“手抜き” する、効率的な仕事術をご紹介します。

仕事では、「丁寧」「完璧」は必ずしも正解ではない

仕事は、質や精度が高ければ高いほど信用されます。それは自分の価値ある財産となるでしょう。しかし、ビジネスの世界では、それらと同等にスピードが求められます。

仕事には、必ず何らかのかたちで人が関わりあうもの。自分の仕事を完璧に仕上げようとするあまり時間を費やし、業務を滞らせてしまうなんて以ての外です。また、完璧を求めて過度に丁寧な仕事をしていれば残業も増えるでしょう。そうなると心身の調子まで崩しかねません。

「(完璧主義になると)仕事を抱え込む傾向にあるので、期日ギリギリに方向性がまったく違うものが完成してしまう(こともある)」と、“習慣化コンサルタント”の古川武士氏も述べています。

つまり、「丁寧」や「完璧」が仕事の生産性を低くしてしまうならば、それは正解ではないということです。

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求められるのはムダのない仕事の進め方

では、ビジネスの世界ではどのような仕事の進め方が求められるのでしょう。

企業向けに研修などを行う株式会社インソースや、人材派遣などを行う株式会社パソナのサイトでは、ビジネスパーソンに求められるのは「筋書きと予測能力」「コスト意識の高さ」だと伝えています。

前者は、仕事の手順をあらかじめ検討しておくことで効率的になるから。後者は、会社が自分にかけているコスト(給与)に見合った利益を創出できているか、原料や消耗品などモノのコストにムダがないか、仕事に費やす時間のコストにムダがないかなどを考えられるから。なおかつ、コスト意識が高ければ、「なぜ自分はその仕事をするのか、どのようにすればムダがないか」を、行動する前にしっかりと検討して仕事に入れるといいます。

つまり、ビジネスパーソンに求められているのは、仕事の生産性を高めるために、予測して筋書きを立て、コスト意識をもってムダのない仕事をすること。

製造業では、QCD(品質=Quality、コスト=Cost、納期=Delivery)の実現が重要だといわれていますが、これは全ての仕事に通じる原則でもあります。したがって、もちろん品質を保つことも重要です。同時に、ムダを無くしていくことも重要だということ。

そこで、効率的な “手抜き” 仕事術が役立つというわけです。

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“手抜き” 仕事術1 エネルギーを使い分ける

そもそも人間は不完全なもの。仕事を全て完璧にこなそうとすること自体に無理があります。したがって、自分の仕事の手順をあらかじめ検討する際、“どこで適度に力を抜くか” 決めてしまうわけです。逆をいえば“どこで集中力を最大限にするか”決めるということ。

ちなみに筆者の場合は執筆の際、情報収集や記事を書く時点では少しだけ気持ちを緩めています。しかし、最後に文章を確認する際には時間をかけ、最大限の集中力で臨んでいます。全てのプロセスに集中して多くの時間を費やし仕上げたものと、この方法で仕上げたものの違いは、結局“かけた時間”だけなのです。

また、例えば何かのプロジェクトメンバーに決まった場合、情報共有や共通理解が大前提のキックオフミーティングでは少し緊張の度合いを和らげ、2回目のミーティングから準備も参加も集中力を最大限にする、といった具合です。とてもシンプルですが、あらゆるケースに応用できる効率的な手抜き術ですよ。

“手抜き” 仕事術2 苦手なところは任せよう

完璧主義だと、「全て自分でやりたい!」という思いが強くなりがちです。でも、効率的に仕事を運ぶには、苦手なことは人に任せてしまうべき。自分が2時間かけて行うことを、得意な人は1時間もしないうちに仕上げてくれます。逆に、その人の苦手な部分は助けてあげましょう。

それにより、仕事の質が向上してムダも省けます。「あなたはその仕事において優れているからお願いしたい。その分できることはフォローする」といわれて、あまり嫌な気分になる人はいないはず。職場のコミュニケーションが良くなることも期待できるし、チームリーダーを任された際には、メンバーに対する仕事の配分も容易になるはずです。

ちなみに、「自分の得意なことを常にアピールし、得意でないことは受けないようにしている」という意見や、「できる! と風呂敷を広げないようにしている」という意見もあります。(日経ウーマンオンラインより)

“手抜き” 仕事術3 やらないことを決める

働きながら米国公認会計士や弁護士資格を取得した佐藤孝幸氏は、「Do Not リスト」の作成をすすめています。なぜならば、元ウルグアイの大統領ホセ・ムヒカ氏の言葉を借りれば「人間は同じ石でつまづく唯一の動物」だから。

つまり、仕事や人生、政治においても、教訓を得るのは失敗からということ。そのため同氏は「『◯◯するべし』よりも、むしろ失敗から学んだ『べからず集』が必要だ」といいます。

ちなみに筆者は記事を書く際、自分で「やらない」と決めていることがあります。それは「情報を追いかけすぎる」こと。いったん情報の迷路に入り込むと、どんどん追求したい気持ちが高まり戻ってこれなくなることがあります。したがって、それが「やらないことリスト」の1つになったわけです。

ぜひお試しください!

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WEBメディアSELECK(リレーションズ株式会社)が、生産性を高めるために「やめたこと」というテーマで各社に取材などを行ったところ、「39の定例会議(サイボウズ株式会社)」「非効率なルーティンワークの放置(株式会社アプリボット)」「すぐにやらなくても良いことの後回し(株式会社モバイルファクトリー)」ほか、さまざまな内容が出てきたそうです。

どんな人も、どんな会社も、どんな場でも、知らぬ間についたゼイ肉のようにムダは必ず生まれています。いち早く“手抜き” 仕事術を取り入れて、生産性を高めてしまいましょう。

(参考)
日経ウーマンオンライン|小さな習慣から斬新な時短術まで~読者の仕事効率化
PRESIDENT Online|ムダな時間を使わない! 仕事の効率を上げる思考法3
U-NOTE|過度な完璧主義は非効率。仕事が速い人の手抜き術
SELECK|仕事の生産性を向上させるために「やめたこと」【12社まとめ】
株式会社インソース|新人・若手社員が質の高い仕事をするために