今日は大切なプレゼンの日。前日まで丁寧にスライドを作り、何度もしゃべる内容を確認してきました。そしていざプレゼンを始めようと口を開き「それでは始めたいと思いましゅ。」こんな風に噛んだ時にはもう、プレゼンなんてどうでもよくなりますね。
真剣な話をしているのに口が回らなかったせいで笑いがこみ上げ、雰囲気が台無しになるなど、滑舌が悪いのが原因で失敗してしまったという経験をしたことがあるのではないでしょうか。ちゃんと準備していても、滑舌で失敗してしまうなんてもったいないですよね。
どうすれば滑舌がよくなるのでしょうか? 今回は滑舌の改善法について紹介しようと思います。
滑舌が悪いのは舌がうまく動かないから
滑「舌」というだけあって、滑舌が悪い原因はたいてい、舌の動きが悪いことにあります。
そもそも、同じ母音の言葉はほとんど舌を動かすだけで発音できるのです。試しに唇を固定し、舌だけを動かして「あ、か、さ、た、な」と発音してみてください。どうですか? 普通に発音できますよね。
では、どうして舌が思うように動かないのか。その理由は主に2つ。
1、舌周りの筋肉が足りない 2、緊張して舌の筋肉がこわばっている
走る練習をしていないのに早く足を動かそうとすると、足がもつれてこけますよね。また、試合前などに緊張すると、体がガチガチになってうまく動かなくなってしまいます。
舌もそれと同じで、動かす練習をしていなかったり、緊張していたりすると、うまく動いてくれないのです。
舌を動かす意識を持つ
では、どのように舌を動かす練習をするのがよいのでしょうか。
元TBS・アナウンサーの吉川美代子氏は、具体的には唇の両端をおさえて50音を発音すればよいといいます。
あるテレビ番組で、吉川氏はマツコ・デラックス氏ら出演者に対し、次のようなトレーニングを実演しました。
吉川氏は、トレーニングを始めるにあたり、口を小さく開いた状態で、唇の両端を軽くつまんだ。吉川氏はそのままの状態で50音を順に発音し、「口のかたちで発音するのではなくて、舌を動かして発音する意識を持つ」とマツコらにアドバイスした。
(引用元:livedoor NEWS|吉川美代子アナウンサーが「滑舌をよくするトレーニング法」を実演)
普段は意識しない舌の動きを意識することが大切なのですね。いつでも舌の動きを意識できれば、緊張して早口になってしまうことを抑えることができるかもしれません。
また、滑舌をよくするための練習を行うことで自信がついてきて、しゃべることを過剰に意識することがなくなります。緊張が減り、滑らかにしゃべれるようになるかもしれませんね。
表現力も同時に鍛えられる外郎売
もっと上を目指してみたいという方は、外郎売(ういろううり)の口上に挑戦してみるとよいかもしれません。
外郎売というのは、歌舞伎十八番の一つ。劇中で外郎売がしゃべる長台詞には早口言葉などが含まれているため、声優やアナウンサーの方々が練習しているのだそう。
拙者親方と申すは、御立会の内に御存知の御方も御座りましょうが、御江戸を発って二十里上方、相州小田原一色町を御過ぎなされて、青物町を上りへ御出でなさるれば、欄干橋虎屋藤右衛門、只今では剃髪致して圓斎と名乗りまする。(以下略)
(引用元:Wikipedia|外郎売)
この長台詞のよいところは、滑舌とともに、表現力も鍛えることができるところです。かなり長い台詞なので覚えるのは大変ですが、できるようになればちょっとした芸として披露できるかもしれません。興味がある方はぜひ全文調べてみてください。
*** いかがでしょうか。滑舌が悪いと、会話することに対しても臆病になってしまいます。ゆっくりと舌を意識しながらしゃべればだいぶ改善されるので、ぜひ試してみてくださいね。
(参考) livedoor NEWS|吉川美代子アナウンサーが「滑舌をよくするトレーニング法」を実演 Wikipedia|外郎売