日頃の疲れをとるために休日は出かけず家でゆっくり休んだのにいまいち疲れを解消しきれなかった……、という経験はありませんか。実はその原因は、「脳の休憩」と「身体の休憩」の違いにありました。今回はその違いとともに、すっきりと疲れを解消する方法をご紹介します。

脳は「何もしていない」ときにも疲れる

なんだか疲れたな、と思ったときに皆さんはどんな行動をとりますか。休日に家でごろごろする、湯船に浸かってゆっくりする、マッサージをして疲れた部分を癒すなど、考えられる方法はたくさんありますよね。しかし、これらはあくまで身体を休ませる方法であり、脳も休ませることができているとは限らないのです。日米医師免許を持ちアメリカ神経精神医学会認定医である久賀谷亮氏は、以下のように述べています。

しばしば言われることですが、脳は体重の2%ほどの大きさにもかかわらず、身体が消費する全エネルギーの20%を使う「大食漢」で。さらに、この脳の消費エネルギーの大半は、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)という脳回路に使われています。
DMNとは、内側前頭前野、後帯状皮質、楔前部、下頭頂小葉などから構成される脳内ネットワークで、脳が意識的な活動をしていないときに働くベースライン活動です。自動車の「アイドリング」をイメージしてもらうとわかりやすいでしょうか。

(引用元:DIAMOND Online|「何もしない」でも「疲労脳」は消えずに残る あんなに休んだのに…朝から頭が思い理由

この何もしていないときにも活動しているDMNは、脳の消費エネルギーの60〜80%を使っているとも言われています。今日はゆっくり休もう、と安静にすることで実際に休ませることができているのは身体だけ。そのため、本当にすべての疲れを解消するためには、脳を意識的に休ませる必要があるのです。

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脳が疲れるときとは

身体が動いていないときにも脳は活動しているということですが、具体的にはどういうときに脳の疲労はたまりやすくなるのでしょうか。脳が疲れてしまう原因が分かれば、効果的な休み方も分かるはずです。

脳の疲労は、入ってくる情報の量が多すぎて脳の処理が追いつかないときや、冷暖房による急激な温度差などによって自律神経が乱れているときにたまりやすくなります。特に現代ではスマートフォンやパソコンを見ている時間が1日の大半を占めている、という方も少なくないでしょう。人間の脳が一度に処理できる情報量には限界があるので、不要な情報がたくさん脳に入ってくると、そのすべてを処理しようとして脳が疲れてしまうことになります。

一度脳に疲れがたまると、それを自然に解消するのは難しいことです。なぜなら、前述したとおり脳は身体が休んでいるときにも活動を続けていて休むことができないから。そのため、まずはスマートフォンやパソコンを見ている時間を減らす、冷暖房を過剰にかけないなど、脳を疲れさせない努力をすることが大切です。

脳を休憩させるためには

とは言っても、情報過多などで脳に疲労がたまってしまうこともありますよね。脳は身体と違っていつも活動し続けているためになかなか休憩できないのですが、意識すればきちんと脳の疲れをとることができます。聖マリアンナ医科大学の医学博士である米山公啓氏は、脳の疲れを回復させるためには副交感神経と交感神経の切り替えが重要であると述べています。

心身の健康を維持していくためには、体を休めるだけではなく、脳からしっかりリラックスさせ、疲労を回復させることが大切です。脳がリラックスしている状態とは、副交感神経が優位に働いている状態のこと。逆に、交感神経が優位の状態では、脳も活発に働いている状態。この、『リラックス脳』と『働き脳』を上手に切り替えられるようになれば、心身をしっかりと休められるようになるはずです

(引用元:女の転職@type|家でゴロ寝が疲労のもと!?脳科学者が教える「リラックス脳」の作り方

脳をリラックスモードに切り替えるためには暮らしの中に「緊張」「緩和」の変化があることが大切。何か緊張するものが終わった後にホッとする感覚が脳がリッラクスした状態です。しかし何も変化のない、「緊張」のない生活ではそのように緊張モードからリラックスモードに切り替えるタイミングがありません。そのため、疲れているからといって何もせずに家でゴロゴロしているのは、脳の疲労回復という観点から見ると逆効果になり得るのです。

脳の疲労を回復させるためには、普段やらないことに挑戦してみたり、いつも行かない場所に行ってみたりするなど、日常生活に意識的に変化を取り入れていくことが効果的です。例えば、いつも食事を外食やコンビニ弁当で済ませてしまうという人なら、たまに時間をかけて自炊をしてみることが変化になります。いつも同じ道を通って学校や会社に行くという人なら、たまに遠回りでも知らない道を通ってみることが変化になります。

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家の中でゴロゴロすることで身体の疲れは解消できても脳の疲れを解消することは難しいでしょう。身体だけでなく、脳の疲労回復も意識的に行うことが重要です。

(参考)
DIAMOND Online|「何もしない」でも「疲労脳」は消えずに残る あんなに休んだのに…朝から頭が思い理由
女の転職@type|家でゴロ寝が疲労のもと!?脳科学者が教える「リラックス脳」の作り方
セレンディピティ|脳疲労を超絶回復する5つの方法
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