テストの度に凡ミスを重ねて失点し、「なんでこんな間違いをしたんだ!」と頭を抱える人は多いと思います。できたはずの問題で落とした点が数十点に上ることも珍しくありません。 しかし逆を言うと、それさえ防ぐことができれば、実力が現時点のままであっても数十点も点を上げることができるということ。そこで凡ミスを克服してその数十点を確実にとり、目標へと大きく近づくための方法を伝授します。
凡ミスから私が編み出した『ミスカード勉強法』とは?
自習中でもテスト本番でも、たいていの場合、私たちはいろいろな形でミスをします。知識が足りなくて不正解になった問題と比べて、凡ミスはそれほど気に止まらないため、放っておきがちです。『ミスカード勉強法』では、そんな凡ミスにこそ焦点を当てます。 用意するのは、リングでつながっている単語カードとペンだけです。単語カードは大きいものをお勧めします。手順は次の2つだけです。
1.単語カードの表面に、どう間違えたかを書く 2.1の間違いの原因を考え、どうすればそれを繰り返さないかを書く
例えば英語で、単語の訳抜けで減点された場合、単語カードの表面に「単語を訳抜けした」と書きます。そして、それがなぜ起きたのかを考えた結果、「文の構造の分析をしっかりとやらなかったことが原因だった」と判明したとします。そうしたら裏面に「文の構造をしっかり分析すればできた」と書きます。 ここで一つ注意が必要です。裏面にはマイナス方向の反省は書かないようにしてください。代わりに、例のように「~すれば出来た」というポジティブな表現で書いてください。「○○がダメだった」と自分自身を非難するよりも、モチベーションの向上につなげることができます。
ミスカードを分類して、思考のクセを丸裸に!
ある程度ミスカードの枚数がたまってきたら、今度は、間違いを自分なりに分類して、同じ系統だ、と思ったものを重ねていきます。すると、間違いに至るパターンや、漠然と問題を解いているときには気づけなかったクセが見えてきます。 その分析結果を念頭に置きながら、問題を解いていきましょう。おそらく、自分が陥りやすい凡ミスを自覚することで、劇的にミスを減らすことができるでしょう。
同じミスをその後繰り返したとしても、凹む必要はありません。すぐに直るクセもあれば、なかなか直らないクセもあるものです。そもそも「ここで自分は凡ミスをしやすい」と気付いただけでも改善への第一歩。一生直らないわけではない、と前向きに考え、辛抱強くカードを作っていきましょう。
積み重なったカードが実力の証
カードの枚数の積み重ねは、自分のクセに気づいたという経験の積み重ねです。つまり重ねていったカードは実力アップの証なのです。失敗のパターンに気づけば気づくほど、後の試験で犯すミスが減り、得点力が上がっていきます。そう理解すれば、普段は恐れている凡ミスであっても、喜ばしいものに感じられるようになっていきます。
いかがでしたか。私は、注意が散漫で、テストの度に、大量のケアレスミスをしては落ち込んでいました。しかし今まで目を背けていたケアレスミスに向き合い、分析し、克服していったところ、目に見えて凡ミスが減り、順位もぐっと上がり、無事京都大学に合格することができました。 自分の欠点を見つめるという一見辛い作業ではあるものの、思わぬ発見がたくさんあります。楽しみながら点数を上げていけるので、ぜひ勉強に取り入れてみてください。