勉強したいのに、日々の仕事や授業でまとまった時間がとれない……。
このように、資格試験やスキルアップのための勉強など、自主勉強をしたいと思いつつもなかなか時間がとれないといった経験をしたことのある人は多いのではないでしょうか。

今回はそんな「まとまった時間」がとれないという悩みを解決するべく、筆者が一週間、「スキマ時間」を徹底的に勉強に使ってみました。

その結果、「まとまった時間」には無い「スキマ時間」のたくさんのメリットを実感することができました。この記事では筆者がやってみて実感したことを、皆さんにお伝えしていきたいと思います。

1日のスキマ時間を計算してみた

スキマ時間は、1日にどれくらいあるのか?
具体的な数値として実感するために、まず1日のスキマ時間を計算してみました。

【筆者の1日のスキマ時間】

○電車に乗っている時間
5分×2
10分×2
40分×2

○授業の合間
5分×4

○昼休み
20分

●合計
150分

以上のように、なんとスキマ時間は合計で150分! 150分というと、大学の講義約2コマ分です。時間を無駄にしているつもりはないのに、実際にはこんなにスキマ時間があったのかと驚きました。

さあ、この時間を使って何ができるのか期待感が高まります。通学する日は一定して150分のスキマ時間を確保できるため、習慣化することができたら膨大な勉強量が確保できると思いました。

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スキマ時間を徹底的に勉強に使ってみた

スキマ時間を見積もったところで、1週間この時間を勉強にあててみます。

資格試験を控えているというわけではなかったため、前から勉強してみたかった専門書一冊の【内容理解(人に内容を説明できるレベル)】を課題としました。

テキストの構成が6章だったので、1日1章の理解を目標とし、最後の1日は内容が頭に入っているのか復習にあてることに。具体的な実行内容は下記です。

■ スキマ時間:150分×7日=1050分(17時間)

■1週間の目標:専門書1冊の深い理解(内容を人に説明できるレベル)
『心理援助の専門職になるために』マリアン・コーリィ著,ジェラルド・コーリィ著

■ 1日の目標:1章分の理解(最後の1日は復習)

■ 具体的な勉強方法:
・本を読んで、大事な箇所に線を引く(行き電車)
・ノートに、大事な箇所のキーワードを書き出す(授業空き時間)
・ノートのキーワードを見て、頭の中でどのような内容だったか思い出してみる(帰り電車)
・思い出せなかったキーワードにチェック(翌朝~最初の10分は前日の復習にあてる)

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スキマ時間を使うメリット

これらを1週間続けてみた結果、スキマ時間を活用するメリットが見えてきました。

1.  勉強のハードルが下がる
1回あたりの時間が少ないため、勉強に長時間集中する負担も必然的に軽減されます。筆者の場合、スキマ時間は一番短くて5分、長くても40分でした。そのため、「よし勉強するぞ!」と気合を入れなくても、すんなり勉強に入りこむことができました。また、長時間集中することが苦手な人や、長時間集中しづらい科目に適用しても、集中が途切れずに済むというメリットもあります。

2.  具体性があがり、内容が入りやすくなる
特に5~10分の短いスキマ時間の場合、明確で具体的な目標設定をしやすいということが挙げられます。もし2時間の勉強時間があったとしたら、あれもこれもと欲張ってしまったり、まだ30分もあるから覚える時間はたっぷりあるなどと余裕が出てしまうかもしれませんよね。しかし、短い時間だと何を学習すべきかをすぐ決めることできますし、別のことを考える余裕もありませんので、結果的に覚えるべき内容がどんどん頭にインプットされていくのです。

3.  時間に対するいい意識作りができる
「スキマ時間でこれだけのことができる」と実感すると、時間に対する繊細な感覚が身に付きます。また、そのような意識を持つと少しでも時間が空いた時に、すぐ行動に移すといったフットワークの軽さも身に付きます。5分、10分の時間を無駄にしない意識は、勉強に限らず、自身の人生の生産性を高めるでしょう。

4.  勉強に対するモチベーションが上がる
スキマ時間とまとまった時間の決定的な違いは、「回数」です。スキマ時間は回数が多いため、1回1回の「やりきった」という成功体験の回数も増えます。モチベーション向上の面からみてもスキマ時間の活用は有効といえるでしょう。

スキマ時間を有効活用するコツ

以上のようなメリットを踏まえたうえで、具体的にどんなことに気を付ければ生産性を高められるのか。筆者が体験して感じた、生産性を高めるための2つのコツをお伝えします。

1.  スキマ時間の勉強を習慣づける
スキマ時間をとことん活用してみた結果、「1分あれば何かができる」ということがよくわかりました。そして、行動を積み重ねることによって勉強に対する良い意識を作ることができたのです。面倒だなと感じたとしても、とりあえず勉強に取りかかってみましょう。スキマ時間なのであっという間に終わってしまいますよ。

心理学的にも「単語1個でもいいから、その時間内に覚える」といった行動が、のちのスキマ時間に対する意識作りにつながるといいます。なぜなら、行動と意識が異なる人は、そこに矛盾を覚え、どちらかに方向性を合わせるから。そのため、「短い時間でも勉強する」という行動を続けることによって、意識も「短い時間でも勉強するのが当たり前」と変化するそうです。

2.  面倒くささを排除する
面倒くささは、スキマ時間の活用の最大の敵であるといえます。具体的に経験したことは、「1分間の勉強時間の確保 vs その時間のためだけにカバンから教材を取り出す」のどちらをとるか、悩んでしまうといったことです。筆者自身、大の面倒くさがり屋なので、この葛藤に何度も打ちひしがれそうになりました。

その結果、事前に面倒くささを排除することを実践してみました。例えば、カバンから教材を取り出すことはどうにもできませんが、「カバンの一番上にしまう」といったことや「次はどこのページから始めるのか、フセンを貼る」など、1クッションの行動を減らす工夫を取り入れてみたのです。ほかにも、「問題集をバラバラにして持ち歩く」という方法も面倒くささを排除してくれます。スキマ時間は短い時間です。すぐに勉強モードに入れるようにしておくことが大切なのですね。

***
やってみるとますます実感するスキマ時間の有効性。
まずは、1日のスキマ時間を計算をするところから始めてみてはいかがでしょうか。

(参考)
スーザン・ノーレン・ホークセマ著,バーバラ・フレデリックソン著,ジェフ・ロフタス著,クリステル・ルッツ著,内田一成監訳(2015),『ヒルガードの心理学第16版』,金剛出版.
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