自律神経のバランスを理想的な状態に変えていくには、まず朝の時間を「ゆっくりはじめる」ことが大切だと自律神経の専門家である医師の小林弘幸さんはいいます。これはもちろん心身の健康を保つためですが、じつはそうした行動を続けることで、勉強や仕事の生産性も最大限に高められるとすればどうでしょう?

今回は、パフォーマンスが劇的に上がるとされる「動」のゴールデンタイムを最大限に活かす方法をご紹介します。

【格言】
朝は「ゆっくりはじめる」こと。
そうすれば、午前のゴールデンタイムに
パフォーマンスが劇的に上がる

わたしは、午前中を「動」のゴールデンタイムと名づけています。そして、1日のなかでもこの時間帯はもっともブレインワークに向いているため、わたしは意識してこの時間帯を創造力を必要とする仕事などにあてています。

なぜ、午前中はブレインワークに向いているのでしょうか。それは、まず朝に神経伝達物質のひとつであるドーパミンが大量に分泌され、この働きにより記憶や認知作用をつかさどる脳の中枢神経が強化されるからです。また、同じく神経伝達物質のひとつであるアドレナリンも分泌されるため集中力が向上します。

そして、この最高のゴールデンタイムを手にするためにも、朝は「ゆっくりはじめる」ことが大切。1日のはじまりの交感神経の動きはなだらかな右肩上がりの曲線を描いており、慌ただしく1日をはじめてこの動きが一気に上がると、自律神経のバランスが乱れて理想的な「動」のゴールデンタイムを得ることができません。

ぜひ、「朝はゆっくりはじめて、午前中にブレインワークに集中」してください。パフォーマンスが劇的に上がることにきっと驚くでしょう。

【プロフィール】
小林弘幸(こばやし・ひろゆき)
1960年、埼玉県に生まれる。順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。順天堂大学医学部卒業後、1992年に同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任。国内における自律神経研究の第一人者として、アーティスト、プロスポーツ選手、文化人へのコンディショニングやパフォーマンス向上指導を行う。著書には、『自律神経を整える「あきらめる」健康法』(KADOKAWA)、『自律神経が整う時間コントロール術』(小学館)、『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(ベストセラーズ)などがある。

Photo◎川しまゆうこ

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午前中に集中力が上がることはなんとなく感じていても、今回ご紹介した「動」のゴールデンタイムの効果を最大限に活かすためにも、意識して1日をゆっくりはじめ、創造的な仕事を割り振っていくことはとても大切です。

時間は誰にでも平等だといいますが、限られた時間で大きな結果を出している人は、このように集中力が高まる午前の時間帯を最大限に活かしているのかもしれませんね!

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