帰宅後の過ごし方が翌日のパフォーマンスを左右する。心身に十分な休息をもたらす「リセット法」【小林弘幸『カリスマの言葉』第6回】

社会人であれ学生であれ、日々の仕事や勉強に追われ多くの人が多忙な毎日を送っていることでしょう。帰宅したときには疲労困憊。お風呂にも入らず寝てしまい、翌朝にバタバタとシャワーを浴びる……。そんな人も少なくないのではないでしょうか。

しかし、それでは心も体も十分な休息を得られません。忙しい毎日を送る人こそ、休息の取り方がとても重要になるのです。今回は、順天堂大学医学部教授で国内における自律神経研究の第一人者である小林弘幸さんが実践する、「リセット法」を紹介します。

【格言】 気持ちの良い朝を迎えるために、 帰宅したら1日を「ゆっくり」リセットする

仕事などから帰宅すると、ほっと肩の力が抜けてつい座り込んでテレビやスマートフォンを見たくなるものです。しかし、家での休息の最重要ポイントは、まず最初にその日の仕事を「リセット」することです。

わたしの場合であれば、帰宅したらとくに喉が渇いていなくても、コップ1杯の水を飲みます。この1杯の水がとても大切で、これによってリセットの儀式がはじまるのです。

そして、次は靴をていねいに片付けます。1日の汚れをとり、きちんとシューキーパーに入れて靴箱にしまうのです。これによって、またひとつリセット。

そのあとは、スーツにブラシをゆっくりかけてクローゼットにしまうなど、自分なりのリセットを30分ほど続けて、ようやく1日を終わりへと向かわせていくのです。傍目には、帰宅してもテキパキと動いているように見えるのですが、じつはこれがとても良い休息になり、明日への活力の源にもなっています。

こうして1日の仕事をリセットしたら、あとはゆっくりと食事や入浴を済ませてリラックスするだけ。とても効果がある休息法なので、まずは1週間ほど続けてみてください。きっと気持ちの良い朝が迎えられるはずです。

【プロフィール】 小林弘幸(こばやし・ひろゆき) 1960年、埼玉県に生まれる。順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。順天堂大学医学部卒業後、1992年に同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任。国内における自律神経研究の第一人者として、アーティスト、プロスポーツ選手、文化人へのコンディショニングやパフォーマンス向上指導を行う。著書には、『自律神経を整える「あきらめる」健康法』(KADOKAWA)、『自律神経が整う時間コントロール術』(小学館)、『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(ベストセラーズ)などがある。

Photo◎川しまゆうこ

*** 小林さん独自の表現として「儀式」という言葉を使っていますが、言い換えればルーティーンということですね。小林さんの場合は、帰宅後に1杯の水を飲むことをリセットのきっかけとし、靴やスーツをていねいに片付けることをルーティーンとしていますが、これはそれぞれ自分なりのやり方があってよいものです。

まずは手洗いとうがいをする、顔や足まで洗うという人もいるでしょう。リラックス系のお香をたくという人もいるかもしれません。それが習慣づいていれば、その人にとっては自身も気付かないうちにすでにリセットのルーティーンとなっているのです。

■小林弘幸さん『カリスマの言葉』一覧はこちら kobayashi-ver1

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