「自分の人生を変えよう!」と意を決して勉強や仕事に打ち込みはじめても、「成功」というものは一昼夜にはやってきません。脳科学者の中野信子さんによると、世の中で大成功を果たした人には、ある共通した姿勢と行動があると言います。

それは、「小さな成功」を積み重ねること。でも、その「小さな成功」とは具体的にどのようなことを指しているのでしょうか? 貧しい生まれから大富豪になった、ある女性のエピソードを交えてご紹介していきます。

【格言】
「小さな成功」の積み重ねが、
大成功を導く

ナディーヌ・ロスチャイルドという人がいます。彼女は、エドモンド・ベンジャミン・ジェームズ・ロスチャイルド男爵の夫人となった女性です。貧しい家庭に生まれ育ち、やがて小劇場で活動する女優となりますが、大スターではありませんでした。しかし、世界の大富豪であるエドモンド・ロスチャイルド男爵と出会い、求婚され人生は激変します。

彼女は、著書のなかで「あなたがまず心を配るべきなのは、自分自身なのです」と語っています。つまり、「自分で自分を好きになれるよう自分自身に心を配るべきであり、自分をかまうべきだ」と言うのです。

彼女自身が証明しているとおり、自分を大切に扱うことが成功につながります。成功とは、じつは小さな信頼の積み重ねや、周囲の人といかに良好な人間関係を築けるかにかかっているのです。

では、周りの人から大事にされるのはどんな人でしょうか? それこそ、自分を大事にしている人なのです。ナディーヌの言葉は、このことを示唆しています。

【プロフィール】
中野信子(なかの・のぶこ)
1975年、東京都に生まれる。東京大学工学部卒業後、同大学院医学系研究科修了、脳神経医学博士号取得。脳科学者・医学博士・認知科学者として横浜市立大学、東日本国際大学などで教鞭を執る。脳科学や心理学の知見を生かし、マスメディアにおいても社会現象や事件に対する解説やコメント活動を行っている。レギュラー番組として『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系/毎週木曜コメンテーター)『英雄たちの選択』(NHK BS プレミアム)『有吉ゼミ』(日本テレビ系)、近著に『サイコパス』(文藝春秋)、『ヒトは「いじめ」をやめられない』(小学館)などがある。

Photo◎佐藤克秋

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人は成功を求めると、すぐ目に見える結果ばかりを追いがちですが、まず大切にすべきは「自分自身に心を配る」ことです。たとえば、身だしなみに気をつけたり、自分の気持ちに嘘をつかないような言動を心がけたり。それは、とてもあたりまえのようですが、自身の目標に向けて邁進していると意外と見落としがちなことかもしれませんね。

自らを大切にしているからこそ、自然と同じような人たちがまわりに集まってきます。そうした小さな人間関係を大切にすることこそが、やがて大きな成功へとつながっていくのです。シンプルな行動ですが、ぜひ実践してみたいことです。

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