最近、PDCAという単語をよく聞きます。 社会人でも学生でも、知っている人が大半のはず。 でも、細かい意味を知る人、実践している人は、少ないかもしれません。
今日は「PDCAの回し方講座」です。
そもそもPDCAってなに??
PDCAサイクルとは、アメリカ、統計的品質管理の父と呼ばれるウォルター・A・シューハート、W・エドワーズ・デミングによって考え出された概念。Plan(計画)→Do(実施・実行)→Check(点検・調査)→Act(改善)の四段階を指します。
そもそもは、製造業のための用語で、業務の品質を高めるために生み出されました。しかし、現在では「計画し、行動していくこと、その全般」のようにかなり一般的な意味で使われているように感じます。
きちんと計画を立て行動し、その振り返りを行うこと、それを繰り返してレベルアップを図る。その全般を指す用語と言えるでしょう。
PDCAは何のために回すのか。
PDCAサイクルは、「改善し、効率化をはかる」ことを目標としています。
例えば、月100台の乗用車をつくる計画を立てたのに、実際には80台しかつくれなかったとします。原因を調べてみると、組立工程のコンベアの調子が悪く、故障がちだったために生産が予定通り進まなかったことがわかりました。そこで、そのコンベアを修理しました。そして、また新たな生産計画を立て、実行し、検証し、改善する……これが「PDCAサイクルを回す」ということです。
(引用元:ダイヤモンド社書籍オンライン|「稼げるチーム」をつくる!営業マネジャーの教科書 部下のモチベーションと営業成績を高める「営業PDCAサイクル」とは?)
本来の製造業でなくとも、PDCAの目的は同じ。上司から「PDCAを回せ」と言われた場合には、改善すべき点が多い、もしくはフィードバックが行われず「やりっぱなし」状態になっているということ。
PDCAを回せば、確実に行動がブラッシュアップされます。これこそがPDCAの本質であり、みなさんがPDCAを回す理由なのです。
PDCAを回すためにできること
PDCAが何なのか、PDCAは何のために回すのかわかったところで、実際の「回し方」を考えてみましょう。
PDCAをうまく回すコツは二つあります。「Do(実行)」を恐れないこと、そして「Check(点検・調査)」を忘れないことです。
では、社会人としての生活にどのように生かせばよいのか、ちょっとした具体例を考えてみます。
あなたは社会人3年目のサラリーマン。最近いまいちモチベーションが上がらず、今後のキャリアについて漠然とした不安を抱えています。そこで、モチベーションアップの方法や今後の仕事の方針について、優秀な先輩に相談してみました。すると先輩は、若手時代の経験を踏まえつつ、読んでみるといいビジネス書や、仕事をする上での心構えを教えてくれ、今後のキャリアについてもアドバイスしてくれました。
この状況で、PDCAサイクルを回すことを考えてみましょう。
Plan(計画) 先輩からのアドバイスも踏まえ、まずはこの3カ月という短めの期間で、読むべきビジネス書を10冊決め、仕事をする上での5か条の目標を立てます。
Do(実施・実行) そして、3カ月間、その通りに実践してみます。
Check(点検・調査) 3カ月経過したら、3カ月間の実践度合いを振り返ります。読むと決めたビジネス書はきちんと読めたか。そこからどんな学びがあり、仕事に役立てることはできたのか。5か条の目標の達成度合いはどうだったか。最初に相談した先輩にもヒアリングして、自分の仕事ぶりがどうであったかを確認します。
Act(改善) 自分の3カ月間の実践度合いが分かったところで、改善すべき点はどこだったのかを洗い出します。そもそもビジネス書10冊なんて無理だったのなら、冊数を減らしてみたり、ジャンルを変えてみたりする。5か条の目標のうち、達成できなかったものについて、原因と対策を考える。
そして、次の3カ月にも、また同じようにPDCAサイクルを回す……。
いかがでしょうか。ほんの例ではありましたが、イメージが湧きましたでしょうか。
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PDCAを回せ。これまで、そう言われた時、なんとなく「はいはい」と頷いていませんでしたか? 言葉では簡単ですが、丁寧に実行することは、意外と難しいんです。
皆さんもPDCAを回して、圧倒的成長を実感しましょう。
参考 ダイヤモンド社書籍オンライン|「稼げるチーム」をつくる!営業マネジャーの教科書 部下のモチベーションと営業成績を高める「営業PDCAサイクル」とは? Wikipedia|PDCAサイクル