上司や後輩の話が長くて要領を得ず、イライラした経験はありませんか? あるいはあなた自身が話す際に周囲を疲れさせているかもしれません。要領を得ない説明をする人、あるいはやたらに長い話をする人、といったレッテルを貼られれば、あなたの評価が下がることにもつながります。

「話し方」は、人を評価するときや、印象を決める際に大切な役割を担っています。しかし、話すのが大の得意という人はそう多くはないのではないでしょうか。話し方教室などが多いのも、むしろ上手く話す自信がない人のほうが多いことを示しています。でも実は、ある程度の「意識と訓練」で話し方は変わるものなのです。そこで今回は「長話で相手をイラつかせない」「要領のいい話し方で評価を上げる」ための、3つのトーク術をご紹介しましょう。

1. 結論ファーストで話す

結論ファーストで話すことには、
・相手の集中が途切れる前に大切な結論を伝えることができる
・相手が最初に話の着地点を知ることで話題を理解しやすくなる
というメリットがあります。

例えば上司に仕事の相談をする際に最も大切なのは「そもそも何を相談したいのか」ということ。したがって、これを最初に伝えるわけです。そして、その次に「どんな問題が起きているのか」といった現状や「なぜ今の事態になったのか」といった簡単な経緯などを伝えるといいでしょう。

その結論に至る過程はもちろん大切ですが、多くの場合は過程の厳密性より結論を先に知りたいと思うものです。細部は時間に余裕がある場合や質問が出た際に答えればいいので、それよりも真っ先に伝えるべきことに注力して発言しましょう。

そして結論に注力するということは、「大変な状況ではないのですが念のため話しておこうと思いまして」や「自分は先ほどこの問題を知ったばかりなので全てを把握していませんが」などという無駄な前置きや言い訳も言わないということ。こうした前置きは相手を飽きさせるばかりか、何度も行えば評価を下げる原因になりかねませんよ。

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2. 論理の流れが分かりやすいように話す

パラグラフ・ライティングをご存知でしょうか? これは文章の書き方のひとつであり、主張をパラグラフ(段落)ごとにまとめて構成していくというものです。相手に論理の流れが伝わりやすくなるという特徴があるため、文章術の世界では重宝されています。そして“ライティング”とはいうものの、このテクニック、実は構成を意識して論理的に話したいときにも使えるのです。パラグラフ・ライティングのエッセンスを以下に3つご紹介しましょう。

1.1つのパラグラフに、1つのトピックしか盛り込まない
一度の主張の中にいくつもトピックを盛り込むと、内容がぐちゃぐちゃになり理解しにくいものになります。1つに絞り込めば、相手が理解できなくなることをを防げます。

2.パラグラフの初文はトピックセンテンス(パラグラフの要約になる文)、2文目以降そのトピックセンテンスの詳細や論拠を述べる。
結論ファーストと同じ意味です。パラグラフ(段落)は複数のセンテンス(文)から構成されていますが、最初のセンテンスで要約を述べることで、そのパラグラフが何を言おうとしているのか分かりやすくなります。

3.総論⇒各論⇒まとめの順に書く
総論(=主張の全貌)を述べ、各論(=主張やトピックが複数にある場合の各主張)について述べ、最後にまとめをします。

例えば上司に業務の進捗状況や結果報告をする際に活用する場合、
【総論】「何をどう行い、どのような結果が出たか」などの全貌を簡略化して述べます。
【各論】次に「それを行うためにどのような手段を使ったか」などを述べます。
【各論】次に「それを行った理由」などを述べます。
【まとめ】最後に、気になる点などがあれば付加しながら、全内容をまとめます。

話をする際に、日本人はよく起承転結を思い浮かべますよね。スピーチでは起承転結で話すほうが良いと言われていますが、仕事での報告や相談といったシチュエーションで必要な“論理の流れを分かりやすく説明すること”には長けていません。上の1~3を意識しつつ、どうしてその結論に至ったのかを論理的に伝えれば、要領を得ない話だと飽き飽きされることも減ってくることでしょう。

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3. 双方向コミュニケーションをこころがける

人は相手の話を3分しか集中して聞けないという説があります。しかし、上司への報告にしても会話にしても、必ずしも3分で終わるとは限りませんよね。そのようなときは双方向のコミュニケーションを心がけましょう。双方向のコミュニケーションとは、相手の積極的な参加を促すコミュニケーションのこと。それにより注意や関心を引くことができるので、相手の集中力を持続させられるというメリットがあります。

例えば後輩もしくは同僚に対し、何かの作業の説明をするとします。そんなときは、ただ一方的に言葉だけで説明するのではなく、実際に試してもらいながら話すこともひとつの手です。また、相手に対し定期的に質問を投げかけてみるのも効果的です。

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「 人こそ人の鏡」ということわざがあります。他人の話が長くてイライラする、つまらないし聞いているのが面倒だ……、と感じたことがあるならば、自分も誰かにそう思われているかもしれないと想像するのが賢明です。報告や会話などで相手をイライラさせ、知らぬ間に評価を下げられないよう、分かりやすく論理的なトークを意識して「伝え上手」になりましょう。

(参考)
ビジネス選書WEB|著者に訊けビジネス選書家 藤井孝一の直撃インタビュー たった2分で人の心をつかむ話し方 ‐ 木下通之さん
@type|面接官を魅了する「ロジカル・トーク」実践講座
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