皆さんは、ストレスとうまくつき合えていますか?

現代社会は、仕事や人間関係などの様々なストレスを非常に抱え込みやすいですよね。そしてストレスがたまると、そのせいでイライラしてしまい、更にストレスをためやすくなる……。そんな悪循環に悩まされている人は少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、そんなため込みがちなストレスと上手につき合う「ストレスマネジメント」について簡単にまとめてみたいと思います。

ストレスマネジメントとは

ストレスマネジメントとは、ストレスの原因や、ストレスに対する自身の反応をきちんと見極め、上手につき合っていくための方法のことです。

そもそもストレスとは、人間が外的な脅威に立ち向かい、危険を察知したとき、身体が危険に備える反応のことです。自然界においては、このストレスがあることでより素早く危険に対処することができ、安全を確保することができます。しかし現代社会では、この反応のせいで心身が過剰に緊張を経験し、様々な弊害を生んでしまうのです。

過剰なストレスは、自律神経の乱れやホルモンバランスを崩すことにつながり、そのせいで身体に不調を感じたり、気分が落ち込みやすくなったりします。また、集中力や意思の力が低下するという側面も。

ストレスマネジメントは、自身のストレスをよく理解し、排除するのではなく上手につき合っていくことによって、これらの心身両面においてのバランスを確保することを目的としています。また、過剰なストレスの弊害を取り除きながらも、心身に適切な緊張感を残すことで、生活への活力はしっかりと維持していく手法です。

それでは具体的に、ストレスマネジメントのやり方を見てみましょう。

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まずは自分を知ることから

ストレスマネジメントで大切なのは、ストレスを自分にとって適切な範囲に抑えることです。そのためにはまず、ストレスの原因となっている「ストレス状況」と、それに対する自分自身の心身の反応「ストレス反応」についてよく知ることが必要となります。

皆さんは、どのようなときにストレスを感じていますか? 仕事がうまくいかないときや、上司とのつき合い方など職場の人間関係に悩まされているときでしょうか。日常のちょっとした失敗や不運もストレスの原因になりますよね。このように、私たちの日常にはストレス状況が溢れているのです。

そして、ストレスを受けたときの反応は人それぞれでしょう。強いストレスから食べ過ぎてしまう人もいれば、逆に食欲がなくなってしまう人もいますし、気分が落ち込み、ネガティブになってしまう人もいれば、イライラして怒りっぽくなる人もいます。

このようなストレスに対する反応のひとつひとつを確認することで、自分が「どのようなときにストレスを受けているのか」ということや、「どのようなタイプのストレスが、自分にとって一番負担が大きいのか」ということを明らかにしていくことができます。この確認ステップを踏むことで初めて、ストレスと上手につき合う第一歩を踏み出すことになるのです。

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全否定しないで“いなす”のがキモ

自分自身のストレスについてよく理解することができたら、今度はひとつずつのストレスに対応していきましょう。ですが、このときに大切なのは、ストレスに対して全否定する態度を取ってしまわないことです。

ストレスの要因をすべて取り除くことができたら確かに楽かもしれませんが、現実的にそれは難しいですよね。躍起になってすべてを解決しようとすると、そのことがかえって精神的な負担になってしまいます。

そこでストレスの要因から少しだけ距離を取ったり、あまり深刻に考えないようにしたり、誰かに話を聞いてもらうといった、ストレスを受けたときの発散法を充実させることが重要となってきます。

このような対処法のことを「コーピング」といいます。コーピングの種類を増やし、適切な場面で上手に使い分けるようにしていくことで、ストレスのバランスを整えて心身への悪影響を抑えることが可能になるのです。

コーピングには優先順位を

しかし、ストレスが溜まってるからとりあえず発散しようと、闇雲にコーピングを繰り出すというのは、ストレスマネジメントとして得策ではありません。コーピングの種類を増やしたとしても限度があると思いますし、時間やお金を無尽蔵に使うことはできないでしょう。そのために、最初に行った「ストレス状況」と「ストレス反応」に対する分析が役立ちます。

大きなストレス – 最も注意を払うべきは、自分のストレス反応が大きなストレス状況です。食欲が減衰して食事が喉を通らないという状況や、気分が憂鬱で何をするにも気力がわかない、なんだか体が重いときなどです。このような反応があれば、それは大きなストレス状況だといえるでしょう。

大きなストレス反応を解消するには、それなりにしっかりとしたコーピングが必要となります。例えば「だれかに相談に乗ってもらう」「気が置けない仲間と食事に行く」等のコーピングが大きな効果を発揮します。このとき、「解決策を提示してもらう」のではなく、「話を聞いてもらい、憂さ晴らしをする」という気持ちで会話をするのがおすすめです。共感は大きなリラックス効果をもたらしますので、ただ話を聞いてもらうだけでも、コーピングとしてはとても有効です。

そのほか「休みを取ってちょっとした旅行に出かける」や「思いきり身体を動かしてスポーツを楽しむ」というようなコーピングも、ストレス反応への対処法として大きい効果を持つでしょう。

小さなストレス – 不安でそわそわしてしまうとか、嫌なことがあってイライラするというようなちょっとしたストレスには、「この会議は憂鬱だから、終わったらコンビニスイーツを食べよう」や「ちょっと嫌なことがあったから、気晴らしに欲しかったものを買おう」というような小さなコーピングでも十分に対処が可能です。小さなコーピングは、日常の中に組み込むことが容易なので、普段からその種類を充実させておくとよいでしょう。

このようにして手持ちのコーピングを上手にストレス状況にあてがい、足りないのであればコーピングを増やすことを考えてみる。ということをくり返すことで、生活の中のストレスを上手にマネジメントしていくことが可能になるのです。

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ストレスにきちんと対処することは、仕事の質の担保に欠かすことができない要素になっています。
ストレスを正面から受け止めず、上手に“いなす”マネジメントで、ストレスとのつき合い方を改善してみてくださいね。

(参考)
洗足ストレスコーピング・サポートオフィス|ストレスマネジメントとは
ストレススキャン|ストレスマネジメントで仕事や職場環境の質を高める方法、その必要性や効果
京都府精神保健福祉総合センター|〈ストレス〉 ストレスによるさまざまな問題